文学の淵を渡る

大江健三郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103036203
ISBN 10 : 4103036206
フォーマット
出版社
発行年月
2015年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
237p;20

内容詳細

私たちは、何を読んできたか。どう書いてきたか。


半世紀を超えて小説の最前線を走りつづけてきた
ふたりの作家が語る、文学の過去・現在・未来。

鷗外から中上健次まで百年にわたる日本の短篇、
ギリシア悲劇、旧約聖書と新約聖書、古事記に江戸の連歌、
リルケ、マラルメ、気心の知れない友人としてのエリオットの詩、
ムージルら世界の近現代文学を読み、半世紀におよぶ
互いの小説作法と、80歳を迎え、いまこそ書きたいと
夢見る小説について語りあう、必読の対談集。

文学の海はこんなにも深く、豊かだ――。半世紀を超えて、小説の最前線を走り続けてきた二人の作家が語る、文学の過去・現在・未来。スリリングな対談集。

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古井由吉と大江健三郎の対談本。 現代の日...

投稿日:2021/04/16 (金)

古井由吉と大江健三郎の対談本。 現代の日本文学を代表する二人の対談だけあって、内容はとても面白い。 たしか両者が短編作家として岡本かの子を褒めている箇所があったはず。これには納得。岡本かの子はもっと評価されていい作家の一人ではないだろうか。

カーク さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    古井氏:死んでいるというのも生きていることの一つのはずなんです。自分は生者であると同時に死者である(34頁)。テーマ 日本語が崩れる危険の中で(140頁〜)。言葉はのべつ束ね、のべつこぼれる(142頁)。大江氏:福沢諭吉や中江兆民ら漢語の素養のある人間が、英語やフランス語を漢字と かな(傍点)に置き換えました。ありがたいことに、彼らは自由な言葉の感覚を持った翻訳者でした。新しい日本語の意味を、当時の読者がちゃんと読みとっていたのがすごい(152頁)。

  • 踊る猫 さん

    お二方が優れた読者/批評家であることを、『新潮名作選 百年の文学』に掲載された対談を読んで痛感させられる。大江氏も古井氏も専門はそれぞれフランスとドイツ文学かと思っていたのだけれど、日本文学をここまで読み込んでいるとは、と驚かされてしまったのだ。圧倒的な仕事量を積み重ねて来られたふたりのその創作の秘訣が垣間見えて興味深かった反面、こちらの不勉強故について行けなかったところもあり、古井氏の最近の仕事をまずは読まねばと思ってしまった。明晰に書くことと難解になることの関係も考えさせられる。実に深い対談だと思った

  • 抹茶モナカ さん

    93年のお二人の対談から、15年の対談まで。日本文学について、連歌、短編小説と語る。大江健三郎さんが、小説家としての人生を私小説家としていて、ほぼ締めくくっているのが、ご高齢だから仕方ないけど、寂しい。古井由吉さんの作品は読んだ事がないので、挑戦しようかな。

  • AMU さん

    この二人の読書量が想像出来ない。

  • パブロ さん

    現存する作家の中で、最高峰のこの二人。だからこそ、どんな興味深い発言が出てくるか、と〜っても期待していたんだけど…。なんじゃこれ? 全然面白くないじゃん! 他人行儀すぎっていうか、遠慮しまくりっていうか、踏み込んだ内容がまったくない。二人とも葛西善蔵や嘉村礒多の私小説が好きという新しい発見があったのは、収穫だったけど、私がこの二人から知りたいのは、こんな生ぬるいもんじゃない。いかに戦中を切り抜け、戦後派や第三の新人、内向の世代といった戦後の文壇を渡っていったのか。そこをもっとツッコんでほしかったな〜。

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人物・団体紹介

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大江健三郎

作家。1935年愛媛県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。在学中の57年、「奇妙な仕事」で作家デビュー。94年にノーベル文学賞を受賞。主な著書に『飼育』(芥川賞)『個人的な体験』(新潮社文学賞)『万延元年のフットボール』(谷崎潤一郎賞)など。2023年死去

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