やさしさの精神病理 岩波新書

大平健

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004304098
ISBN 10 : 4004304091
フォーマット
出版社
発行年月
1995年09月
日本
追加情報
:
18cm,240p

内容詳細

席を譲らない“やさしさ”、好きでなくても結婚してあげる“やさしさ”、黙りこんで返事をしない“やさしさ”…。今、従来にない独特な意味のやさしさを自然なことと感じる若者が増えている。悩みをかかえて精神科を訪れる患者たちを通し、“やさしい関係”にひたすらこだわる現代の若者の心をよみとき、時代の側面に光をあてる。

目次 : 序章 過剰な“やさしさ”/ 第1章 “やさしい”時代のパーソナリティ/ 第2章 涙のプリズム/ 第3章 ポケベルのささやき/ 第4章 縫いぐるみの微笑み/ 第5章 沈黙のぬくもり/ 第6章 “やさしさ”の精神病理/ 終章 心の偏差値を探して

【著者紹介】
大平健 : 1949年鹿児島生まれ。1973年東京大学医学部卒業。専攻は精神医学。現在、聖路加国際病院精神科勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    大平先生が書いてきた精神病理というと難しく思われるかもしれませんが心に悩みのある人々への相談についてのいくつかの本の最終的なまとめの本となっています。確かにここにはいくつもの例が掲載されていますが、このような先生が相談に乗ってくれたら悩む人も少なくなるのではないかと思われます。まあそのような例しか載せていないのではないかと言われればそれまでですが、読んでいてたしかにやさしい視線での対応を感じました。

  • パフちゃん@かのん変更 さん

    1995年の本なのでポケベルなんていう懐かしいアイテムも出てきましたが、新しい「やさしさ」については違和感なく読めました。しかし、著者は精神科医なのに、来る患者がちまたの人生相談っぽいのばかりで不思議です。明らかに分裂病(今では統合失調症)の患者が一人だけいましたが、あとは本当に人生相談。20年前の精神科ってそんなに敷居が低かったか?要するに、身近な人には心配を掛けたくない「やさしさ」ということですね。やさしい=心が弱い・・・という感じがする。結婚したくない症候群はこのころから増えてきたのかもしれない。

  • TakaUP48 さん

    従来の人間関係における「やさしさ」は、相手が自分の気持ちを察してくれ、我が事のように受け入れてくれる時に感じるもの。新しい”やさしさ”は、相手の気持ちに立ち入らず熱い人間関係が苦手。情報化社会の中で、変容するコミュニケーションスタイル。『支離滅裂』症状の患者のノイローゼの原因は、目を離して亡くしてしまった愛犬。彼の究極の”やさしさ”は縫いぐるみの純粋ペットのリス。想定外の事例や理解難しい事例が次々と出てきて、筆者の言う「面接はドラマ」に引きつけられて読んでしまった。現代の『やさしさ』は、どうなのだろう。

  • あこ さん

    1995年初版。面接の場面やその会話も含めてやさしさについての語りを堪能。ホットな「やさしさ」とウォームな“やさしさ”。(物言わぬ)縫いぐるみの“やさしさ”。治療としての「やさしさ」から予防としての“やさしさ”への変化。“やさしい” 人々は「決断」がなかなか難しい。困っても、〈親しい人には相談できない〉というパラドキシカルな状況におちいり、“やさしさ”の呪縛とでも言うべき閉塞状況から逃れて精神科を訪れるという。「自分で解決できるほど些細なことでも」というところが特徴だろうか。

  • テツ さん

    「やさしいひと」と言われたときに想像されるぼんやりとした姿ってきっと時代によって変わるんだろう。ホットな優しさとウォームな優しさ。べったり密着する優しさと、過度に立ち入らない優しさ。どれが正解だという話ではなく、その時代の不特定多数の人間に一番求められる優しさの形を体現すればいいという話でもない。他人や社会の評価とは関係なく、僕自身が素晴らしいと思えるような優しい人間の形に到達するように生きていきたいなと思う。

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