尼僧とキューピッドの弓 講談社文庫

多和田葉子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062776011
ISBN 10 : 4062776014
フォーマット
出版社
発行年月
2013年07月
日本
追加情報
:
256p;15

内容詳細

ドイツの田舎町に千年以上も前からある尼僧修道院を訪れた「わたし」は、家庭を離れて第二の人生を送る女性たちの、あまり禁欲的ではないらしい共同生活に興味が尽きない。そんな尼僧たちが噂するのは、わたしが滞在するのを許可してくれた尼僧院長の“駆け落ち”という事件だった―。紫式部文学賞受賞作。

【著者紹介】
多和田葉子 : 1960年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ハンブルグ大学修士課程修了。チューリヒ大学博士課程修了。ベルリン在住。’91年「かかとを失くして」で群像新人文学賞を受賞。’93年「犬婿入り」で芥川賞を受賞。ドイツ語での文学活動に対し、’96年シャミッソー文学賞、2005年ゲーテ・メダルを授与される。’00年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花賞、’02年『球形時間』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、’03年『容疑者の夜行列車』で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞、’11年『尼僧とキューピッドの弓』で紫式部文学賞、『雪の練習生』で野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • aoringo さん

    第一部はドイツにある修道院の尼僧たちの日常を描いており、第二部は尼僧院長の過去の回想。尼僧たちの生活はとてもおおらかで祈りのなかで生きるというより、いかにして円滑に暮らしていくかが大事で、尼僧同士のかけひきや率直なやり取りが人間らしく感じられた。最初はちょっと読みにくいかなと思ったが、言葉の選びかたが特徴的で印象に残るフレーズがたくさんあった。噛みしめるようにして読んで楽しめました。

  • こばまり さん

    なんと軽やかなフシギな小説なのだろう。読んでいる間ずっと、フワフワと夢見心地であった。人は人生というストーリーを生き、他者の生き方に興味を抱き、あまつさえ古今東西のお話を読む。人間とは何と物語を欲する生き物なのだろう。

  • とりあえず… さん

    特にこれといった目的もなく「知りたい」という欲求のまま、尼僧院という閉鎖的で時代に置き去りにされた空間に紛れ込んだ物書き。尼僧達(ドイツ人)に第一印象でつける漢字の渾名「透明美」「火瀬」「陰休」がユニークだ。物書きの目を通して見た尼僧院はイメージよりもずっと現代的なかしましさに満ちていた。ですが、尼僧達と物書きのやりとりは真っ直ぐで純粋で、それゆえのややこしさはあるものの、好ましく感じた。「修道院では年をとった方が勝ち」だそうですよ。

  • sin さん

    顔の見えない異国の登場人物に語り手が漢字の呼び名を宛てるからか、目的の見えない語り手の憶測と先入観が右往左往する様がそうさせるのか、語りたいことが理解出来ない前段と、その前段でおきざりにされた謎の部分が明かされる後半、しかし謎とは言っても語られてみればただの人生であることの肩すかし観。作者は一体何を語っているのだろうという宙ぶらりんな状態の侭、物語は終わるとも無く読み終えてしまった。

  • そらお さん

    前半と後半が全く印象が変わってしまった。前半は尼僧だけれど自由さを失わない彼女達に年齢を超えた“女子”を感じるた。対して後半の彼女に私自身はイライラしてしまった。そして、その対比にぐっと引き込まれてしまう作品。簡単に読める作品ではないが何度も読み込みたいと思う。

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多和田葉子

1960年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業、ハンブルク大学修士課程修了、チューリッヒ大学博士課程修了。日本語とドイツ語で作品を手がける。93年『犬婿入り』で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花文学賞、03年『容疑者の夜行列車』で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞、05年ゲーテ・メダル、11年

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