基本情報
内容詳細
エクソフォニーとは、母語の外に出た状態一般をさす言葉である。長年にわたってドイツ語と日本語で創作活動を続けてきた著者にとって、言語の越境とはまさに文学の本質的主題に他ならない。越境で何が見えてくるか。それは自らの文学をどう規定してきたのか。自己の立脚点を試掘するかのような鋭敏なエッセーが、言葉の煌めきを映し、文学のありようを再定義する。
目次 : 第1部 母語の外へ出る旅(ダカール―エクソフォニーは常識/ ベルリン―植民地の呪縛/ ロサンジェルス―言語のあいだの詩的な峡谷/ パリ―一つの言語は一つの言語ではない ほか)/ 第2部 実践編ドイツ語の冒険(空間の世話をする人/ ただのちっぽけな言葉/ 嘘つきの言葉/ 単語の中に隠された手足や内臓の話/ 月の誤訳/ 引く話/ 言葉を綴る/ からだからだ/ 衣装/ 感じる意味)
【著者紹介】
多和田葉子 : 1960年東京生まれ。高校時代第二外国語としてドイツ語を習い始める。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業。ハンブルク大学修士課程、チューリッヒ大学博士課程修了。文学博士(ドイツ文学)。82年よりハンブルク在住。91年「かかとを失くして」(群像新人文学賞)、93年「犬婿入り」(芥川賞)。2003年『容疑者の夜行列車』(伊藤整文学賞・谷崎潤一郎賞)11年『雪の練習生』(野間文芸賞)『尼僧とキューピッドの弓』(紫式部文学賞)等の日本語での受賞作品とともに、ドイツ語の作家としても旺盛な創作活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
多和田葉子
1960年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業、ハンブルク大学修士課程修了、チューリッヒ大学博士課程修了。日本語とドイツ語で作品を手がける。93年『犬婿入り』で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花文学賞、03年『容疑者の夜行列車』で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞、05年ゲーテ・メダル、11年
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