臨床の砦 小学館文庫

夏川草介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094071528
ISBN 10 : 4094071520
フォーマット
出版社
発行年月
2022年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
263p;16

内容詳細

「自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる」。敷島寛治は長野県の感染症指定医療機関、信濃山病院に勤務する内科医である。令和二年の年末からコロナ感染者が急増し、医療従事者の体力は限界を超えていた。“医療崩壊”寸前と言われるが、現場の印象は“医療壊滅”だ。ベッドの満床が続き、一般診療にも支障が出ている。未知のウイルスとの闘いは緊張の連続だった。コロナは肺だけでなく、人の心も壊す。それでも信濃山病院の医師達は、逃げ出さなかった。「あんな恐ろしい世界の中でも、我々は孤独ではなかった―」現役医師が綴る、勇気の物語。

【著者紹介】
夏川草介 : 1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒。医学博士。認定内科医。消化器病専門医。消化器内視鏡専門医。肝臓専門医。長野県にて地域医療に従事。2009年「神様のカルテ」で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は10年本屋大賞第二位となり、三度映像化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 射手座の天使あきちゃん さん

    フィクションなのかドキュメンタリーなのかはわかりませんが、あのコロナの最初の感染拡大期にこの小説に描かれたような壮絶な戦いに身を挺して挑んでくれた多くの医療従事者の方がいらしたことに胸を打たれ、改めて感謝の言葉を届けたいと思いました。 しかし、協力姿勢のない周辺医療機関や行政機関の無知・無関心を他人事のように非難することはできるのか? いまいちど自分を顧みてみたいです。

  • おくちゃん🌸柳緑花紅 さん

    2020年横浜クルーズ船。未知のウイルス。コロナ禍の実態が現役医師の作者によって描かれる。患者は死後も感染源となり特殊な遺体袋に。。コロナはウイルスそのもの以上に恐怖の輪を広げる。車の中で寝る医師、熟睡できるわけもないが家族を感染リスクに晒す方がもっと眠れない。死は別れ、最後のときに誰もが切り離され孤立する。オンライン面談。院内感染!医師の言葉「感染の原因は看護師の不注意や気の緩みにあるのではなく感染対策さえ十分に履行できない程の激務を現場に強いた我々にある」作者あとがきに胸が熱くなる。読んで良かった!

  • みこちゃん さん

    現役医者である夏川さんが書かずにいられなかったのであろうことがヒシヒシと伝わってくる1冊。未知のウイルスに対して、感染症専門ではない医師らが自身の命の不安を抱きつつ、プライドを持って真摯に向き合う姿が現実味を持って記されており、尊敬と感謝しかない。私も家族に医者がいて、自分は保健所コロナ業務に携わる機会があった身。自分と家族の感染への不安と感染した場合の周囲への影響等を考えて眠れないこともあった。こうやって過去形で書けている分、正しく恐れることができてきたのかな。今自分にできる対策を粛々と継続するのみ。

  • サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥 さん

    「この戦、負けますね」ぽつりとつぶやいた医師の言葉。2021年1月、日本が新型コロナウィルスの第三波に飲み込まれた頃。次から次へと運び込まれる感染者達。キャパを超え疲労の限界に達する医療スタッフ。満足な治療を施す事もできず看取ることになる患者。もちろんこれはフィクションではあるが作者のインタビューでは「嘘は書いていない」と言う。臨床内科医として信州の中規模病院で実在にコロナ治療にあたっていた著者だからこそ書くことができた作品ではないだろうか。この戦いはいつまで続くのだろうか?★★★★

  • at-sushi@ナートゥをご存知か? さん

    舞台は初の緊急事態宣言が出された2年前の今頃。未知の感染症を前に文字通り決死の覚悟で孤軍奮闘する地域医療従事者を描く。当時は日に4桁の陽性者が出ただけで大騒ぎだったが、今や数字上は国民の4人に1人は感染歴があるという異次元のステージ。ワクチンの普及もあり、何となくそれで当たり前のように感じ、病類の格下げも検討されているが、突然生者を死者の世界へと隔て、今生の別れさえ許さない「通り魔」のような残酷さは何ら変わっていないし、どんな変異をするかも判らない。終わりなき戦いを続ける医療関係者の皆様に感謝しかない。

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