銀 百年文庫

堀田善衛

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784591121825
ISBN 10 : 4591121828
フォーマット
出版社
発行年月
2011年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,139p

内容詳細

日本と世界の文豪による名短篇を、漢字1文字の趣に合わせて1冊に編むアンソロジー。本書は、堀田善衞「鶴のいた庭」、小山いと子「石段」など、銀波の残映のようによみがえる記憶、海辺の家族の物語を収録。

【著者紹介】
堀田善衞 : 1918‐1998。富山県生まれ。慶應義塾大学卒業。1952年『広場の孤独』『漢奸』その他で芥川賞を受賞。乱世の中で歴史と向き合う人物を数多く描き、アジア・アフリカ作家会議の推進にも力を入れた

小山いと子 : 1901‐1989。高知県生まれ。本名・池本イト。社会的視野を持った作品を数多く手がけ、1950年に『執行猶予』で直木賞を受賞。人生相談の回答者を長年務めたことでも知られる

川崎長太郎 : 1901‐1985。神奈川県・小田原生まれ。徳田秋声に師事したのち、小田原の生家の物置小屋で暮らしながら、私娼窟を題材にした私小説で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 臨床心理士 いるかくん さん

    3人の作家の3篇の作品から成るアンソロジー。三者三様の短編。共通するテーマはすぐには思いつかない。なぜこの本が「銀」というテーマをの元に編纂されたのか。百年文庫ならではの、編集者の意図を想像力をめぐらして考えさせる楽しみ。タイトル付けは編集者冥利に尽きるであろうと思わせる秀逸さ。3つの作品ももちろん優れている。

  • モモ さん

    堀田善衞『鶴のいた庭』廻船問屋を営む生家の話。命がけで海路で荷物を運んだ時代の息遣いが感じられる。船が帰って来ると、街中がほっと安心し動き出す感じが何とも言えない。廻船問屋の秘密の二階も時代を感じる。小山いと子『石段』佐渡島の観光で出会った親子。傍若無人の父を恥じている子どもたち。母の姿はない。片足が不自由な父が夫婦の縁に霊験ある神社の急な石段をのぼる姿に駆け寄る子どもたち。いい話だった。川崎長太郎『兄の立場』魚屋を継がずに小説家になり、代わりに弟が継ぐことになった自伝的話。お互いの思いが心に染みた一冊。

  • 康功 さん

    どうしても読みたいシリーズ2.地元の芥川賞作家、堀田善衛が祖父、堀田善右衛門のことを書いた作品。山一鶴屋という富山県有数の廻船問屋の栄枯盛衰。伏木の港に寄港する船が、和船、だるま船、蒸気船と変わる様子。松前交易・海産物から満鮮貿易・豆粕に変わる様子。伏木地区に工場が立ち並んで行く様子を善右衛門の人生に重ねて寂寥感を込めて表現している。屋号の鶴屋で、樺太から連れてきた鶴のつがい(千と萬)を飼う老人の坦々とした生活が、当時を偲ばせる。

  • TSUBASA さん

    生家の廻船問屋で働いていた老人を思い出す、堀田善衛『鶴のいた庭』。跛引きで威丈高の親父をどこか恥ずかしく思っている兄妹。姿を消した母親が戻ってくるように神社にお参りをするため必至に石段を上る親父に心動かされる、小山いと子『石段』。家を出て物書きとして生きる兄と実家に残された弟、そして両親の兄弟に対する想い、川崎長太郎『兄の立場』収録。『兄の立場』は、兄からみれば弟を自由にしてやりたいだろうけども、親の事だって考えるべき。子供を縛っておくのは親のわがままとはいえ、ちと無責任な気もするなあとか考えさせられた。

  • マッキー さん

    小山いと子の「石段」が心に残る。親のふるまいを恥じているようだった子供が最後には「おとうさん、僕もゆくよう」と言った、そのせりふが親子愛をあらわしている。

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人物・団体紹介

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堀田善衛

1918年、富山県高岡市に生まれる。慶応大学文学部フランス文学科を卒業。1952年、「広場の孤独」その他の作品により芥川賞を受賞。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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