日本フリージャズ界の至宝、アルト・サックス / クラリネット奏者の坂田明。一方の池田謙は、長年ニューヨークとロンドンに住み、2020年にロンドンから帰国後は東京を拠点に活動する音楽家。池田は2021年に、Ftarriレーベルから中島吏英とのデュオCD『Signal and Signaless』をリリース。坂田のFtarrri からのリリースは、本アルバムが初となる。 2022年5月21日、坂田明と池田謙は東京「Ftarri」にデュオ出演。本CDには、その時の29分と36分の即興演奏2曲を収録。坂田はアルト・サックス、クラリネット、数種類の鈴を、池田はシンセサイザーをそれぞれ使用。坂田といえば、古くは山下洋輔トリオでのように非常にパワフルで激しい演奏というイメージが強い。しかし、本作ではそれとは異なる坂田を聴くこととなる。柔らかな音色の電子音が持ち味の池田の影響もあってか、坂田は終始、穏やかで淡々とした吹奏を披露する。まさに泰然自若。演奏の中盤では、静寂な空間に鈴を響かせ、虚心のムードはいやが上にも高まる。坂田と池田のふたりの音楽性がいい塩梅に融合し生まれた秀作。
(メーカー・インフォメーションより)
フリージャズ界が誇るアルトサックス/クラリネット奏者の坂田明と米英でも活動していた音楽家の池田謙による、2022年5月の東京「Ftarri」での即興演奏を収録。池田はシンセを、坂田は鈴も用いて、穏やかで柔らかなサウンドを構築している。(CDジャーナル データベースより)