堕落論 ハルキ文庫

坂口安吾

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784758435451
ISBN 10 : 4758435456
フォーマット
出版社
発行年月
2011年04月
日本
追加情報
:
16cm,125p

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読書メーターレビュー

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  • てち さん

    人間の弱点を防ぐための決まり事をいろいろ作ったとしても人間は堕落するのである。需要があれば闇市もするし、未亡人も恋をする。人間が変わったのではない。変わったのは世相の上皮だけだ。 ここで言う堕落とは、普段私たちが考えている堕落とは違う。堕落とは、ありのまま生きるということだと私は感じた。もちろん、完璧に堕落することはできない。しかし、一度堕落できるとこまでしてみるのも良いのかもしれない。

  • Willie the Wildcat さん

    本質vs.現象の見極めの先の”軸”。孤独感、喪失感などの人間の弱さを、逆説的あるいは隠喩として問う原点。国家そして文化という根底、そしてそれらを支える個々の心。特に、その心の復興を想う強い気持ちが『堕落論』。一方、印象的なのが『恋愛論』の「魂の孤独」。乖離や曖昧さの齎す弊害も、もれなく文化の一端。真理、常識、そして因習。結局、心の折り合いかもしれない。唯一、『青春論』の「奇跡」の件は違和感。年代によっては、それもアリじゃないだろうかと感じる。時にシニカルに、時にコミカルに人間の本然を再考させる一冊。

  • 小木ハム さん

    坂口安吾。堕落は制度の母胎である。ここで言われる堕落は俗悪や下劣といった意味でなく、人間は背伸びして100mも走れないから大義名分を掲げてもいずれ疲れて腰を下ろしてしまうものだよ、休んでいいんだよ、というニュアンスで受け取りました。戦時下、爆撃を恐れてビクビク生活をする傍ら近所のオカミサンが井戸端会議でこぼした『爆撃のない日は退屈ね』という台詞に人の本音を垣間見たのが印象的。そういえば夜と霧のフランクルも、死体がゴロゴロしてる中でジョークを言ったり演劇や夕陽を眺めたりして、なんとか地獄を生き延びたんだ。

  • テトラ さん

    本書は堕落論、続堕落論、青春論、恋愛論の四作品を収録。「人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない」という記述がある。試しに一度堕ちてみるのも良いかもしれない。捉えきれない自分自身というものになんとかして触れるために。恋は幻、しかし恋愛は人生の花だと作者はいう。そうであるならば、一生が毒々しい青春であるのは仕方のないことだ。周りと比較して立ち竦むのはやめて、もう少し自由に思うがままに歩いてみたくなった。

  • たきすけ さん

    この本は人間の生き方を本能に近い欲望の方向から見ることで真実に迫るアンチテーゼ的作品でした。綺麗事では真実には近づけない。(ここで話されている真実とは、おそらく自分で考える自由な生き方の事だと思う。)著書は人生の中で必死に生きようとする人々の生き方に命の輝きを見、それゆえに我々に強く、失敗し、失敗し、失敗し、そして真実を掴みとって欲しいと言っている。自分はとても強いメッセージ性を持った本だと思いました。失敗恐るなかれ、、自分も正直になりたい。

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人物・団体紹介

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坂口安吾

1906年(明治39年)、新潟生まれ。東洋大学印度哲学倫理学科卒業。46年に発表した「堕落論」が反響を呼び、続く「白痴」によって太宰治、織田作之助らとともに新文学の旗手として文壇に特異な地位を築く。55年、脳出血により48歳で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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