五代と宋の興亡 講談社学術文庫

周藤吉之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784061596795
ISBN 10 : 4061596799
フォーマット
出版社
発行年月
2004年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
中嶋敏 ,  
追加情報
:
15cm,509p

内容詳細

唐末五代の動乱を制した北宋の皇帝権力は、科挙に合格した文人官僚が支えた。しかし北方の遼や西夏、金への防備は財政を悪化させ、大地主・大商人と結託した官僚の悪政も新法・旧法の党争を招き北宋は滅亡。杭州を都とした南宋は、金と和約後開発が進み、都市は空前の繁栄を示す。朱子学や印刷術など文化・科学の発展も目覚しい宋代三百余年の興亡。

目次 : 第1章 五代十国の推移と節度使体制/ 第2章 宋政権の成立と官僚体制/ 第3章 北宋をめぐる国際関係/ 第4章 官戸形勢戸の土地所有と貨幣経済・財政の拡大/ 第5章 王安石の新法―神宗朝の政治・財政改革/ 第6章 新旧両党の抗争と北宋の滅亡/ 第7章 南宋の政治情勢と金との関係/ 第8章 南宋の滅亡/ 第9章 宋代の農業の発展/ 第10章 商業の発達と都市の発展/ 第11章 宋代の文化

【著者紹介】
周藤吉之 : 1907年島根県生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京大学文学部教授を経て、東洋大学教授。1990年没

中嶋敏 : 1910年石川県生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京教育大学教授を経て大東文化大学教授、東洋文庫研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • coolflat さん

    172頁。唐朝の中期以後、均田制が崩壊すると、均田農民の間に階層文化がおこり、そのある者は土地を集積して豪族となり、ある者は産を失って豪族の小作人、すなわち佃戸となった。これらの豪族たちは唐末・五代の武人政治の下で勢力を蓄積した。このような地方の豪族・地主層、すなわち形勢戸は宋代になると多く科挙に合格し、政界・官界に進出して官僚となった。このように形勢戸で子弟を官僚とした家を官戸という。官戸・形勢戸は農村で荘園を経営し、荘園には管理人を置いた。要するに、官戸・形勢戸は農奴的な佃戸の耕作の上に立っていた。

  • Hatann さん

    五代十国から南宋末までを素描する。唐滅亡後も節度使を頂点とする武断政治が続いたが、宋の統一時にて地方の軍事力を支配し専制君主権下の官僚政治体制に移行する。武よりも文が重んじられ、宋代にては国全体の経済力が向上したが、官戸形勢戸が土地を寡占して格差が激しくなり、遼・西夏・金など北方民族に比して軍事力が脆弱となり、その戦争・外交に多大なる費用が必要となり、費用捻出のために国民をますます苦しめた。他方、金の指導者層も中国文化に取り込まれて奢侈になり堕落して、のちにモンゴルに蹂躙された。そして南宋も滅ぼされた。

  • Mana さん

    唐が滅亡してから宋ができるまでの流れがよく分かった。武人政権が立ち、武人政権であるが故に弱ってくるとすぐ部下にとって変わられてしまい、立て続けに華北の王朝が五つも変わり六つ目の宋が江南も制して統一王朝を立ち上げる。隋の前の南北朝もだけど、中国の歴史を見ると華北と江南は結構別れることが多いんだなと思った。宋がそれまでの五代と違って長続きしたのは、節度使の力を奪って文人政治に舵を切ったことで成り代わられるリスクを排除できたのかな。

  • 中島直人 さん

    西欧で神聖ローマ帝国が建国される頃、中国では既に紙幣が発行され、信用創造といった金融政策的な政策検討がなされていたとは。改めて宋代における中国のダイナミズムに驚くと共に、何がその後の西欧諸国との国力の逆点をもたらしたのだろうか。

  • すいか さん

    五代史の概容について把握したくて手に取った。五代の各王朝では唐末の節度使体制がそのまま国の統治体制にスライドしたという指摘が興味深かった。宋については、やや制度史に偏るきらいはあるが、政治史、経済史、文化史と幅広く網羅していて、別途最新の研究動向を把握しながら、概説書として基本的な問題点を把握するのにはまだ有用では。

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周藤吉之

1907年島根県生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京大学文学部教授を経て、東洋大学教授。1990年没

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