名曲三〇〇選 吉田秀和コレクション ちくま文庫

吉田秀和

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480425751
ISBN 10 : 4480425756
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
追加情報
:
15cm,357p

内容詳細

グレゴリウス聖歌やルネサンスの音楽から、ブーレーズ、シュトックハウゼンらの現代音楽まで―音楽史の流れをたどりながら、きくものに忘れがたい感動をあたえる傑作300曲を選び、著者ならではの文化や芸術への深い洞察に満ちた解説を加える。音楽の限りない魅力と喜びにあふれる「名曲の歴史」。

目次 : グレゴリウス聖歌/ セクエンティアとトロープス/ オルガヌムとモテット/ トルバドゥール、トルヴェール、その他/ アルス・ノーヴァとポリフォニー/ ネーデルランド楽派からイタリア・ルネサンスへ/ イタリアとフランスのバロック/ バッハとヘンデル/ グルック、ハイドン、モーツァルト/ ベートーヴェン/ ロマン派の天才たち/ ドイツの後期ロマン派/ ロマン的民族主義/ ドビュッシーとその周辺/ 二十世紀の音楽

【著者紹介】
吉田秀和 : 1913年9月23日、日本橋生れ。東京大学仏文科卒。現在、水戸芸術館館長。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、90年度朝日賞、『マネの肖像』で読売文学賞受賞。2006年、文化勲章受章。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

総合評価

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ちくま文庫に入ってから10年以上、復刻した...

投稿日:2021/04/12 (月)

ちくま文庫に入ってから10年以上、復刻したもののまた入手不可になってしまったものも出ている吉田秀和の一連の著作の中では、この本はよく命脈を保っていると思います。ただ、なにしろ古い著作で、私が読んだのは30年以上前ですが、その時点で既に新潮文庫に入っていたので、元は相当昔です。それ故に、今から見るとちょっと内容的に選ばれてるものが、その当時の感覚だなぁ、と思う面もあったりします。それでも十分興味深くて読むに値するとは思いますが、著作の性格上、今は4つ星でやむなしかと。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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クラシック音楽の手引きとして未だにこれを...

投稿日:2013/05/05 (日)

クラシック音楽の手引きとして未だにこれを超えるものはないでしょう。学生時代に新潮文庫でこの本に出会い、ボロボロになったので買い直し、その後もう1冊買っておこうかと思ったら絶版。白水社の全集にも収録されていましたが、ちくま文庫に収録され求めやすくなったことは非常に喜ばしいことです。 吉田秀和は日本の音楽評論の草分け的な存在ですが、戦後の音楽教育の草分けでもあり、小澤征爾や中村紘子を育てた「子供のための音楽教室」の室長でもありました。音楽に関する豊富な知識と経験に加えて丸谷才一が絶賛するほどの文章の達人でもありました。 本書は、そういう著者が音楽史を通して名曲を選んでいくという内容ですが、バロック以前の音楽はその後の研究やレパートリィの拡大が物凄いので、実用的には古典派〜ロマン派の音楽が中心になるかと思います。音楽に求めるところの厳しさが作曲家に対するえこひいきになっている部分もあって、ベートーヴェンの28曲に対してショパンが2曲とか、サンサーンスに至ってはさんざん酷評した上でお情け的に1曲とか。こういうところに反感を覚えた人もいたでしょうが、振り返って「プロローグ」を読み直せば、著者が非常に正直な態度で名曲を選んでいったかがわかると思います。

楽山子 さん | 北海道 | 不明

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出版当時、わたしの音楽室、文庫になってL...

投稿日:2009/09/13 (日)

出版当時、わたしの音楽室、文庫になってLP300選という題名でした。氏の選出した曲に、LPを推薦していたもので、音楽史を踏まえて鑑賞するためのガイドとしては、トップクラスかと思っています。この版は、残念ながらLP(CD)の紹介は掲載されていません。確かに、文庫の出版時に手が入れられていても、古いものばかりとなりました。しかし、簡潔に歴史をたどり、著者の思い入れも込められた内容は、単に音楽史としてもお勧めできるものです。しかし、選ばれている曲を実際鑑賞し、再度、この本に戻ることで、新たな音楽の世界が広がるきっかけを作ってくれるものになるかと思います。これからいよいよ聞こうという方々、好きな曲、作曲家、演奏家にこだわる方々にも、ぜひご一読を。お好きな作曲家が軽く扱われていて怒る人がいるかも。

oja さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Book & Travel さん

    音楽評論の先駆者と言われた吉田秀和氏の名曲選。中世グレゴリオ聖歌の時代から20世紀までの名曲300曲が選曲されている。ここ数年でクラシックに興味を持った私のような俄ファンには、曲の解説などは高度で難しいが、音楽史の流れや作曲家の位置付けが掴めると共に音楽の奥深さを感じることができ、刺激的な読書だった。自身でも述べられているように、かなり主観が入っているが(ショパン、チャイコフスキー辺りに厳しい)、そこもまた面白いところ。名随筆家だけに文章に惹き付けられる所が随所にあって、他の著作も読んでみたくなった。

  • うた さん

    何か未知の分野に足を踏み入れる時、信頼できる導き手が一人いるとありがたい。博識でその分野への愛に満ちた言葉で語る人であればなおさらで、音楽を聴くときに吉田秀和はそういう良い批評家でいてくれる。もちろん実作に触れるまでは音楽はわからないものだし、吉田さんもカバーしていない領域もある。それでも数え切れないほどのクラシックを選ぶ時の一つの指針となってくれる名曲選です。

  • ウノ さん

    名曲300選ときくと、安っぽく感じるかもしれない。けど、一曲目が「宇宙の始まりの音」であることから分かるように、グレゴリオ聖歌から20世紀の音楽まで幅広く丁寧に扱ってる。まあ、そんなに一つ一つ詳しくはないので吉田秀和を知るといった感じの方が大きいかもしれない。

  • 風に吹かれて さん

    『バッハとヘンデル』の章は144ページから。それまではグレゴリウス聖歌以後の中世の音楽が語られる。教会で歌うことが実質的な音楽の発展につながっていることは薄ぼんやりと知ってはいたが、アッシジのフランチェスコが教会の外で歌うことを推奨していたとは知らなかった。ヨーロッパの詩や文学にも造詣が深い吉田氏が選ぶ曲は、いわゆる俗的有名曲を排しながら、音楽を革新していった数々の作曲家から選んでいく。私には名前さえ知らない作曲家も多いが、せめて心の中だけは自由でいたい、と思うとき、吉田氏の本はとても大切だ。

  • 栗山いなり さん

    音楽の世界の奥深さと自分の音楽についての知識不足を分からされた一冊。バッハモーツァルトベートーヴェンドビュッシー辺りを熱く語ってた一方で物足りなさを感じている時代にはそれをはっきり文章に表していたのは素直でいいと思った

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吉田秀和

1913年、東京日本橋生まれ。音楽評論家。東京大学仏文科卒。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年、『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、9

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