桜田門外ノ変 下 新潮文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101117348
ISBN 10 : 4101117349
フォーマット
出版社
発行年月
1995年04月
日本
追加情報
:
16cm,409p

商品説明

水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。

内容詳細

水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    下巻はいよいよ桜田門外の変である。上巻では視点人物が定かではなかったが、ここでは事件の実行指図役を務めた鉄之介の視点から語られることになる。そして、それに客観的な省察が施され、我々は現場の目撃と全体像の両方を得ることになるという仕組みである。事件後の鉄之介の逃亡生活の記述にもかなりの分量が割かれているのだが、私の好みからすれば、その後の日本がたどった、まさに激動の変遷をむしろ淡々と記述して終わった方がよかったように思う。あくまでも、人間の所業を見つめる作者の意図はわからなくはないのだが。

  • kinkin さん

    幕末に起きた井伊直弼暗殺、いわゆる桜田門外ノ変について。上巻は水戸藩における尊皇攘夷運動や対する開国派との関係、井伊直弼暗殺に関わる人間描写が中心人物の関鉄之介を中心に書かれていた。この下巻は暗殺実行までの藩士たちの動き、暗殺の描写その後の鉄之介と藩士たちについて多くの資料をもとに静謐かつダイナミックに書かれていた。この事件についてはおぼろげなイメージで捉えていた。脱藩した藩士と彦根藩士との壮絶なつばぜり合いで死に向かい合った人や成功した藩士たちの思いも知ることができた。

  • ケンイチミズバ さん

    襲撃後の後片付けをした彦根藩の記録がリアルで驚いた。雪の上に落ちたたくさんの指、耳、鼻、腕を拾い、将軍に謁見、登城する門前であるがゆえ、血が染み込んだ土を入れかえ、血に染まった駕籠も焼き払った。落ちていた刀は曲がり、鋸のように歯こぼれしていた。大儀のため。それぞれに大儀があり、大儀のために殺し殺される。意見が対立すれば刀で決着を着けるしかない、さらば負けても本望、死は覚悟の上という考えは間違いなのだけれど解らなくもない。より国を危うくする視野の狭さは時代が時代だし仕方ない。大本営の青年将校もそうだった。

  • yoshida さん

    下巻では桜田門外ノ変、実行者達の行く末が描かれる。時の大老である井伊直弼の暗殺。計画では薩摩藩が京都に兵を登らせ天皇を擁し、幕府の政治体制を変革させる予定であった。しかし、薩摩藩は計画を取り止める。計画が破れた実行者達は捕縛の手から逃れようとする。苦しい逃避行だった。だが、これにより幕府の権威は落ちる。欧米の軍事力から攘夷が不可と悟った薩長を中心に倒幕へ時代は移る。後書きにあるが、2.26事件との相似は吉村昭さんの深い洞察を感じる。国論を背景にした事件。その後の大きな時代のうねり。歴史の分岐点であった。

  • レアル さん

    念入りの計画により、無事決行しうまく事が運び万々歳のはずだった。しかし襲撃後に分かる薩摩藩の背任。ここから関鉄之介の逃亡、そして捕縛後の死で物語が終わる。水戸藩はきっと本気で国政について考えていたのかもしれないが、薩摩藩はきっと討幕の機会を窺っていたのだろう。。下巻は事変そのものよりもその後の逃亡物語に重きを置いた作品のようにも思えたが、事変後このような逃亡劇があったことすら知らなかった私にとっては、こちらの方が嬉しい。物語を楽しんだというよりもいい勉強になった。

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成1

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