ビルマに見た夢

古処誠二

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784575242706
ISBN 10 : 4575242705
フォーマット
出版社
発行年月
2020年04月
日本
追加情報
:
208p;20

内容詳細

第二次世界大戦下、ビルマの山村地帯で兵站勤務に就く軍曹の西隈。現地の労務者をまとめてゆくなかで直面した、想定外の出来事―。日本軍はペストの予防接種を進めようとするが、部落の長老は頑なに拒む。そんな長老に対し、軍医見習士官が演説を打つ。その内容は、ビルマ人にとってあまりに辛辣で不敬なものであったが…。「仏道に反して」。ビルマ人は労務でもロンジーをはく。肉体労働には適さない腰巻きのようなその衣服、そして長時間の昼寝。労務者から昼寝を取り上げようとする西隈に、部落長が放った言葉とは?「ロンジーの教え」。今を生きる私たちこそ、痛烈に胸を衝かれる五編。

【著者紹介】
古処誠二 : 1970年福岡県生まれ。2000年、メフィスト賞でデビュー。10年、第3回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。17年『いくさの底』で第71回毎日出版文化賞、翌年、第71回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • nnpusnsn1945 さん

    ペストのネズミ駆除、労務者の徴用などを西隈軍曹は行った。日本軍を歓迎するビルマ人がいる一方、現地の習慣を軽視する軍の手法に亀裂が生じる実情も伺える。インパール作戦前のビルマが舞台となっているが、まだ激戦ではない。時折英軍機の爆撃がある程度である。軍曹は果たしてインパールから生還できたのだろうか。

  • inarix さん

    自分に戦闘機の精霊が憑いていると言う老女。ペストの予防接種を頑なに拒む部落の長老。第二次世界大戦下のビルマ北部。山の部落の労務者をまとめる西隈軍曹は、ビルマの人々を疑いつつ信じ、信じる努力をしつつ疑いながら軍務をこなす。案内役の少年モンネイは達者な日本語を話すが、口調は新品少尉そのもので周囲の笑みを誘う。しかしモンネイに日本語を教えた少尉・中津島が彼に与えた思想が明らかになり――。遠い異郷の地で苦しむ日本軍兵士たちが見た、ビルマという国への羨望。託す夢。親和するようでできなかった二つの民族の心を描く短編集

  • hirayama46 さん

    近年の古処誠二に多いビルマものの連作短編集。とはいっても画一的な作品にはせずに、本作ではビルマの人々の宗教観を中心とした文化的な価値観の違いとそのすり合わせを行うことにより、現代にも通底する異文化コミュニケーションにまつわる物語になっています。

  • gachi_folk さん

    日本軍の戦況が悪化する直前のビルマ。 村の老婆の“おつげ”は近い未来を暗示するかのように、西隈軍曹そして戦場にのしかかる。 古処作品では『七月七日』での七夕の短冊、本作での凧揚げと、日本の文化にふれる現地の子どもたちがよく描かれる。未来に寄り添うように揺れる短冊と風に舞う凧。人類がビルマのピュアな人々を見習う時、この世から戦がなくなるのかもしれない。

  • kimukimukimumun さん

    戦時中にビルマに滞在した日本軍兵士と現地人とのお話。 文化的な環境が異なる場合の、溝の埋め方の難しさ。 凧あげの描写がいろいろ切ない。

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古処誠二

1970年福岡県生まれ。2000年、メフィスト賞でデビュー。10年、第3回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。17年『いくさの底』で第71回毎日出版文化賞、翌年、第71回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

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