古井由吉自撰作品 3

古井由吉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309709932
ISBN 10 : 4309709931
フォーマット
出版社
発行年月
2012年09月
日本
追加情報
:
335p;20

内容詳細

初期長篇三部作の第二巻。崩壊の発端を細密に描く「栖」、人間の関係の迷路をめぐって生の闇を暴く短篇集「椋鳥」。古俗と聖性の土地から都市へ、性と出産、関係の失墜、狂気の進行。人間の営みの深い淵をえぐり、現代の男女の危うさを定着した著者円熟期の傑作。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • くさてる さん

    少しずつ読んでいる古井由吉。「栖」は、どんどん生臭く怖いものへと変化していく男女と赤ん坊の関係にうなされるような気持ちのまま読み続けた。まさかあの「聖」に続きがあるとは、と思ったのだけど、生きているのだ。それは続きがあるよ、という思いにもなった。「椋鳥」「子安」の女性の扱いには息が詰まるものを感じたけれど、それは物語や男性性に都合良い悲劇などではなく、生身の女性がそのまま存在しているからなのだ。「親坂」の父と娘の姿も忘れ難く「あなおもしろ」の張りつめた神経質な空気もたまらない。やはりすごい、古井由吉。

  • 夕木  さん

    『栖』を読むと、なぜか混乱する。読んでは閉じ、開いてはまた目を休めて、さて読み終えたと思うと今度は改めてすぐ読み返したくなる。なぜか、匂い? 岩崎はよく匂いを嗅ぎとっている。汗、ご飯、そして佐枝を入院させる直前に嗅ぎとった、血の流れる匂い。なにかが破裂したのか、それは想像に過ぎないけど、家族かしら、なんて思ったり。最後で佐知が「まろやかな異臭」を放ったとき、待てよ、とページを戻すと、あった、それは三人でいるときに佐知から「甘い重たるい匂い」がした、と。異臭は子が放った「警鐘」? 甘い重たるいのは、喜び?

  • 山がち さん

    個人的には、「栖」は「聖」と比べると好きにはなれないのだけれども、あの狂う感覚は私自身の体験と照らし合わせても、どことなく納得ができるものがある。確かに人は、あのように狂うことはある、そう思えた。「聖」よりも好きになれなかった理由は、この狂うことによって起きた、あるいはそれ以前からの、二人の関係の変化に由来するのではないかという気もする。しかしながら、二人の関係は本当に根本的なところで変化はあったのかという疑問もあり、むしろ場に対する私の感性が問題となっているのではないかという予感も一方では存在している。

  • tamioar さん

    物凄くエロい。

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人物・団体紹介

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古井由吉

1937年、東京生まれ。68年処女作「木曜日に」発表。71年「杳子」で芥川賞、80年『栖』で日本文学大賞、83年『槿』で谷崎潤一郎賞、87年「中山坂」で川端康成文学賞、90年『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞。2020年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲

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