音楽から解き放たれるために 21世紀のサウンド・リサイクル

原雅明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784845909391
ISBN 10 : 4845909391
フォーマット
発行年月
2009年11月
日本
追加情報
:
19cm,333p

商品説明

閉塞した状況の中、それでも、音楽を聴き続けるために。

ジャズじゃないジャズ、解体したヒップホップ、逸脱したエレクトロニック・ミュージック。音楽の最深部をさまざまな側面から提示してきた著者の、時代と社会の変容を鋭く捉えた、初の単著となる音楽論集!
様々な媒体で発表してきたテキスト、及びライナーノーツ等の、新旧幅広い原稿に加え、本書のための書き下ろし論考「word and sound」を所収! 
さらに、当時のシーン概略とディスクガイドをプラスし、「1冊で90年代から現在までのヒップホップ、ジャズ、エレクトロニック・ミュージックをめぐる状況がわかる」入門書的役割も!

■CONTENTS■

PART 1
「word and sound」  

資料インタビュー:
オウテカ/ヤン富田/山本精一/デイヴィッド・トゥープ/レイ・ハラカミ×原雅明対談


PART 2
1. beats&texture:「サウンド」の源泉 1996-2000)
DJクラッシュ After The Jazz Thing
ライナーノーツ/ファンキー・ポルチーニ『The Ultimately Empty Million Pounds』
ライナーノーツ/トータス『TNT』
ポストロックに受け継がれるフリージャズの記憶
ライナーノーツ/キップ・ハンラハン『Desire Develops An Edge』
マイルス・デイヴィス・イン・'70
ビル・ラズウェルという「スリルの現場」
オーネット・コールマン再考/129
ライナーノーツ/ローレン・マザケイン・コナーズ 『Hell's Kitchen Park』
ライナーノーツ/ジム・オルーク『Remove The Need』
ソフトウェアと電子音楽
ムーディーマン 「黒」のアイデンティティ
ライナーノーツ/ポール『3』

2. scenes:「サウンド」の現場 2000-2005
ハウス国家の愛と幻想──ラリー・ハードとテーリ・テムリッツ
ライナーノーツ/インドープサイキックス『Leiwand』
ライナーノーツ/オピエイト『Sometimes EP』
ライナーノーツ/スクエアプッシャー『Ultravisitor』
ストーリー・オブ・DJクラッシュ──サウンド・プロダクションの現場から
ターンテーブルが生み出す音楽の形
ライナーノーツ/ゼムセルヴス『The No Music.』
ライナーノーツ/デイデラス『Makes Friends』
七色の鉄仮面、MF・ドゥーム
ライナーノーツ/VA『Kingston Allstars Meet Downtown At King Tubby's 1972-1975』
ライナーノーツ/サン・ラー『Cosmos』
ライナーノーツ/デイヴィッド・アクセルロッド『David Axelrod』
ナップスター騒動が引き起こしたもの


3. recycling:「サウンド」の循環と再生 2005-20XX
ジェイ・ディー追悼──音楽を甦らせる『Donuts』の円環
ビートメイカーの雄弁な話法─LA〜NY〜UK ベース・カルチャー・コネクション
LAシーンに見る音楽のリサイクル
ライナーノーツ/カルロス・ニーニョ&リル・サイ『What's The Science? ELEVATION』
マッドリブ 破天荒な「アストロ・ブラック」
モス・デフという唯一の存在
ミニマルの拡張者 アーサー・ラッセル
ライナーノーツ/富樫雅彦&高木元輝『アイソレーション』
ライナーノーツ/ビター・フューネラル・ビアー・バンド・ウィズ・ドン・チェリー&K・シュリダール『Live in Frankfurt 82』
JAZZ NOT JAZZ
CD/レコードの終焉から何が始まるか?
「96/06」のコーネリアス
ライナーノーツ/ボーズ・オブ・カナダ『The Campfire Headphase』
ライナーノーツ/アパラット『Walls』

■PROFILE■

著者:原 雅明(はら・まさあき)
ライター、レーベル・マネージャー、時々DJ。ヒップホップ、ジャズ、エレクトロニック・ミュージック等のアンダーグラウンド音楽シーンの紹介にたずさわり、『サウンド&レコーディング・マガジン』『ミュージック・マガジン』『スタジオ・ボイス』等々、さまざまな雑誌に寄稿。90年代中盤から10年余りの間、インディペンデント・レーベル〈soup-disk〉を、2005年からは〈disques corde〉としてレーベル運営をするほか、海外アーティストの招聘、イヴェント企画も行なう。近年はアメリカ西海岸、LAの音楽シーンの紹介に力を注ぐ。現在は、LAのネットラジオ局DublabとCreative Commonsによるアートプロジェクト〈INTO INFINITY〉の日本でのプロデュースを担当。

内容詳細

ヒップホップ、ジャズ、エレクトロニック・ミュージック…音楽モデルの破綻と解体の向こうに広がる新しい音の感じ方/聴き方。書き下ろし論考「word and sound」所収。

目次 : 1 word and sound/ 2 サウンドの源泉、現場、循環(beats&texture―「サウンド」の源泉1996〜2000/ 2 scenes―「サウンド」の現場2000〜2005/ 3 recycling―「サウンド」の循環と再生2005〜20XX)

【著者紹介】
原雅明 : 文筆、イヴェント・プロデュース、リリース・プランニング、レーベル運営を通じて、長年音楽の現場に多角的に携わる。有限会社corde代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Shuhei Ueno さん

    トレンドはクラブミュージックだということ。曖昧な感覚だけど、バンドマンよりもトラックメイカーのほうが時代をサバイブする意思を持っていそうな気がする。主体的にサバイブしようとすると、ナカコーだったり岸田繁だったり、または、オマーロドリゲスのようなアプローチになるおか。確かにサウンド的だなあ、と思う。音楽も編集の時代だということなんだけど、この本も大部分が編集で出来ているという、テキストリサイクルというメタ的な。

  • tegege さん

    字が小さい・・・。

  • 凛 さん

    彼の文章とはどうやら相性が悪く読みづらかったが要は、(市場社会に取り込まれ過ぎた音楽を糧に生活する人間が)音楽から解き放たれるために、って事なのかしら。音楽はタダの娯楽でしかなく、そこに見出した付加価値を利用して肥大化しすぎた業界の不要さが、物理媒体を要さずデータのみでやり取りできるようになってきた現在それが浮き彫りになってきた。音楽は死なない。過去の音をリサイクルしたりして、新しい音を創り、人々は楽しむ事ができるだろう。という希望を提示しながらも業界の終焉が垣間見える本であった。

  • tanigon さん

    文脈としてはどうしてもジャズ(演奏芸術)⇒(アブストラクト)ヒップホップ(リサイクル)に寄りかかっているのだけれど、視点の持ち方、ディスクガイドとしても大変勉強になりました。

  • 夜行性の生き物 さん

    ヒップホップは”サウンド”の世界に生きている。”音楽”の世界じゃない。だからとても革新的なのだ。ーマックス・ローチ SPIN誌のインタビューより

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原雅明

音楽ジャーナリストとして執筆活動の傍ら、レーベルringsのプロデューサー、dublabの日本ブランチの運営も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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