加藤陽子(日本近代史)

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模索する1930年代 日米関係と陸軍中堅層

加藤陽子(日本近代史)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784634590779
ISBN 10 : 4634590778
フォーマット
出版社
発行年月
2012年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
317,8p 21cm(A5)

内容詳細

戦争と革命の20世紀。アンチ・システムという点で、意外にも1930年代の日本とアメリカは似ていた。自衛概念や中立概念をめぐる相克を描く。初の著書を復刊、新装普及版。

目次 : 課題と視角/ 第1部(アメリカ型世界不況克服プログラムと日本―互恵通商法の周辺/ アメリカ中立法と日中戦争―戦争違法化のもとでの戦争の形態/ 中立アメリカをめぐる攻防―防共協定強化交渉/ 対米接近工作―全体主義でもなく民主主義でもなく)/ 第2部(陸軍中堅層の挫折―二・二六事件後の政治過程/ 権力一元化構想の展開―日中戦争初期の制度改革)/ 一九三〇年代の日本についての一つの説明

【著者紹介】
加藤陽子 (書籍) : 1960年埼玉県大宮市(現、さいたま市)に生れる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科(日本史学)教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 禿童子 さん

    1993年刊と古い日付だが、内容的には斬新で今でも説得力のある議論が展開されていると思う。副題の日米関係の中身は米国中立法の戦争当事国への貿易制限条項が、日華事変で宣戦布告が行われなかったことにつながった事情に触れる。陸軍中堅層とは課長クラスの軍事官僚を指し、二・二六事件の後始末として粛軍を進めて総力戦に備えて軍と政治の一元化を目指す勢力の動向が詳しく分析される。真崎総監の無罪の陰には近衛文麿の圧力があった。平沼騏一郎は日中和解の仲介を米国に求めていた。陸軍の多田参謀総長はトラウトマン工作に前向きだった。

  • MUNEKAZ さん

    前半はアメリカの互恵通商政策と中立法が、日中戦争に与えた影響について。日本が常にアメリカを横目に見て、その出方を伺っていた様子がよくわかる。それは自己中心的な見方だったかもしれないが、日中戦争終結のためのキーとしてアメリカに期待をかけ、決定的な対立を避けようとしていたことは興味深い。後半は課長級の陸軍中堅層が、二・二六事件を奇禍に、政軍一致の体制を築こうとし挫折するまでを描く。どちらも軍部の台頭→太平洋戦争という直線的な見方を改め、複雑な過程を見ることで、歴史のイフが起こり得たことを示唆している。良書。

  • 中年サラリーマン さん

    専門的で全ては咀嚼できなかったが、不戦条約前後の宣戦布告の考え方の激変やアメリカの中立法がいかに日本の外交方針に影響を与えたのかはわかった。

  • Eiki Natori さん

    難解な本であったがようやく完読。 歴史はさまざまな思惑が絡み、利害関係や思想が絡み、その結果として決定がなされていくので、単純な話ではないことが理解できる。 当時の政治家や外交は、今よりもずっとレベルが高く、ギリギリのところで調整していたことがわかるし、各国や軍の変化を読み取りながら決定がなされてきたこともわかる。

  • aeg55 さん

    あとがきに著者が書いているが、5つの論文を核に日本の”1930年代“という切り口で再構成した本。だが情報量も多く完全に理解するのもなかなか難しい。『大東亜共栄圏の形成と崩壊』や『日中戦争全史』を読んだあと残った疑問がわかる。米を重視し資源の輸入を期待しながら対米開戦に向かった初期の変化がわかった。また、まがりなりにも議会政治が行われていた戦前の日本が陸軍を主体とする軍政へ移行した流れ、226事件の処分の不手際から転換してゆく様。『悪党・ヤクザ・ナショナリスト』の内容もここで繋がる。

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