日本文学史序説 上 ちくま学芸文庫

加藤周一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480084873
ISBN 10 : 4480084878
フォーマット
出版社
発行年月
1999年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,550p

内容詳細

日本人の心の奥底、固有の土着的世界観とはどのようなものか、それは、外部の思想的挑戦に対していかに反応し、そして変質していったのか。従来の狭い文学概念を離れ、小説や詩歌はもとより、思想・宗教・歴史・農民一揆の檄文にいたるまでを“文学”として視野に収め、壮大なスケールのもとに日本人の精神活動のダイナミズムをとらえた、卓抜な日本文化・思想史。いまや、英・仏・独・伊・韓・中・ルーマニアなどの各国語に翻訳され、日本研究のバイブルとなっている世界的名著。上巻は、古事記・万葉の時代から、今昔物語・能・狂言を経て、江戸期の徂徠や俳諧まで。

目次 : 日本文学の特徴について/ 第1章 『万葉集』の時代/ 第2章 最初の転換期/ 第3章 『源氏物語』と『今昔物語』の時代/ 第4章 再び転換期/ 第5章 能と狂言の時代/ 第6章 第三の転換期/ 第7章 元禄文化

【著者紹介】
加藤周一 : 1919年、東京生まれ。東京大学医学部卒。早くからヨーロッパ文学や日本の古典文学を読む。戦後、多彩な執筆活動を展開。常に広い視野に立ち、世界的な観点から論評する文明批評家として高名。ブリッティッシュ・コロンビア大学、ベルリン自由大学、上智大学の教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    一応専攻している分野だが……難しい! せめて注を付けるとか、フリガナを振っていただくとかお願いしますよ! 既知とされる事項があまりにも多く、ポイントだけ絞って読む形になってしまった……。下巻はゆっくり読みます……。

  • 松本直哉 さん

    西欧文学を参照枠として、普遍よりも個別、彼岸よりも此岸に重きを置く日本文学の特徴を述べるが、前者より後者が劣っているとははっきり書かないものの、そんな風に読めてしまう。西欧の世界観の上に成立している近代の文脈で読めば日本文学が周縁的存在なのも当然か。主語を略す日本語の文体が、閉鎖的な集団だけに通じる文学(平安鎌倉の宮廷文学、葉隠における武士階級など)を生んだ。社会全体への訴求や批判ではなく、仲間だけに通ずる内輪受けの文学の伝統が今日の俳句結社やお笑い芸人たちの内輪ネタにも連なっているのかもしれないと思った

  • 獺祭魚の食客@鯨鯢 さん

    上下巻1000ページにも及ぶ大作にも拘わらず、各章の密度の濃さは「付箋」が足りなくなるほどです。 万葉集、古事記、古今集、源氏物語と日本文学の代表作を的確に叙述し論評しています。勿論、全作品に目を通しているのでしょうが、時間の無い受験生も通読して決して損はないと思います。 源氏物語について言えば、文学的価値や時代背景を読んだことのない人間にもわかるように叙述しています。これでも「序説」ですから、存命ならばもっと書きたかったことが山ほどあったのではないかという知的巨人の想いが偲ばれます。

  • Major さん

    これは、単なる文学史を超えて日本人精神史ともいえるのではないだろうか。さもなければ、これは決して文学史が綴られたのではない。文学史そのものが、この著作によって構築されたのだ。この大著の骨子は、それこそ序説としての冒頭の36ページの内に明確に提示されている。日本文学の特徴について、5つの視点から極めて論理的に説明している。日本文学の歴史を正しく(こう言い切ってしまって、適切かどうかは怪しいが)概観するにあたって、弁証法的歴史(唯物史)観を適用している。

  • 羊山羊 さん

    日本文学史の特徴を1,日本が島国であること。2,故に外部からの文化を同質化し続ける歴史だったこと。3,その大きな変化を・大乗仏教・儒学・キリスト教・マルクス主義の4つであったこと。として論じてゆく。20年前の本であり、分析の土台がちょっと古いが、文学を切っ掛けに日本の精神性や階級制にまで言及していくさまはすごい迫力がある1冊だった。

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