小辞譚 辞書をめぐる10の掌編小説

加藤ジャンプ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784908260070
ISBN 10 : 4908260079
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
追加情報
:
168p

内容詳細

詩人、小説家、女優、落語家、写真家、批評家…、異なる10の才能が描く“辞書と言葉と想い”の小さな物語。

【著者紹介】
文月悠光 : 詩人。1991年北海道生まれ。2009年、第一詩集『適切な世界の適切ならざる私』(思潮社)を発表、最年少で中原中也賞を受賞。ラジオ番組での現代詩の朗読、作詞など、詩のジャンルを超えて広く活動中

澤西祐典 : 小説家。1986年7月生まれ。2011年、「フラミンゴの村」で第三五回すばる文学賞を受賞(2012年に集英社より単行本化)。日本近代文学の研究者でもあり、別府大学文学部専任講師

小林恭二 : 小説家、俳人。1957年、兵庫県生まれ。東京大学在学中から東大学生俳句会で活躍。『電話男』で小説家としてデビューし(1984年)、同作で海燕新人文学賞を受賞。その後、『小説伝』(1985年)が芥川賞候補になり、1988年には『カブキの日』で三島由紀夫賞を受賞

中川大地 : 文筆家・編集者。1974年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程単位取得後退学。ゲーム、アニメ等のカルチャー評論から、都市論、科学、思想史まで幅広いフィールドで執筆

三遊亭白鳥 : 落語家。1963年新潟県生まれ。日本大学藝術学部卒業後、三遊亭円丈に入門。2001年、真打ち昇進。新作落語の名手として活躍している

藤谷文子 : 女優・執筆家。1979年大阪府生まれ。13歳の時に「三井のリハウス」のCMに出演。映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』で女優デビュー。小説家としても多彩な才能を発揮し、2001年に刊行した『逃避夢』(講談社)は庵野秀明監督に『式日(shiki‐jitsu)』として映画化された

木村衣有子 : 文筆家。1975年栃木県生まれ。主な著書に『もの食う本』(ちくま文庫)、『はじまりのコップ 左藤吹きガラス工房奮闘記』(亜紀書房)など

加藤ジャンプ : 1971年東京都生まれ。文筆家。東南アジアと横浜で育つ。一橋大学法学部卒。同大学大学院法学研究科修士課程修了。2013年発表の著書『コの字酒場はワンダーランド』(六曜社)が話題に

小林紀晴 : 1968年長野県生まれ。写真家、作家。1995年「ASIAN JAPANESE」でデビュー。1997年「DAYS ASIA」で日本写真協会新人賞受賞。2013年「遠くから来た舟」で林忠彦賞受賞

藤谷治 : 小説家。1963年東京生まれ。2003年『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』(小学館)でデビュー。14年『世界でいちばん美しい』(小学館)で織田作之助賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    業界誌に発表された作品集です。10人の方の名前は知らない人ばかりでしたが辞書を題材としたもので短いものばかりですがなかなか楽しめました。私は最近の状況がよくあらわれている中川大地さんの「レキシカントは言霊生命の夢を見るか?」と落語家の三遊亭白鳥さんの「無頼漢、直治伝。」が辞書のイメージからはかなり遠い感じがしたものの話のうまさで楽しめました。

  • コットン さん

    辞書に関する10編のアンソロジー。こう言っては失礼かもだが、いわゆる有名作家はいない。ただ、だからこそ辞書に関する多角的な物語の方向性がいい。特に面白いと思ったのは澤西祐典さんの『辞書に描かれたもの』:小学校以来の友人がいたが中学生で彼は部活に入らず、私は陸上部に入ったこともあり取り巻く友達も変わり話すことも無くなった。そんなとき辞書を介して彼と言葉を交わす。そして「教師になった今もその時の会話が私に世界との向き合い方を教えてくれた出来事だったように思う」と言うところ。

  • tom さん

    最近辞書関連本を読んでいて、これもその一冊。辞書にまつわる短編集。著者それぞれに、こだわりやら思い出やらがあるらしい。私にとって面白かったのは、「せいふくのかみさま」。授業中に辞書の語釈が空欄になった事件。そして自分が書き入れる。曰く、同級生「好かれても嫌われても、面倒な存在。私は空気そのものになりたい」。制服「カラスの重い翼のようだ。群れでさかんに鳴きたてる」。なるほどなるほど。もう一つ、「ある騒動」は、大昔の写字生の物語。辞書を写字して一生を暮らした男のちょっとした陰謀を巡る顛末。これもよろしい。

  • みつ さん

    全く記憶がないのに「再読本」の表示が。今ほど本を読まず、かつ感想を書くことも稀だった、自分にとっての「読書メーター前史」とも言うべき時期に読んでいたらしい。辞書にある言葉を巡る怪異譚のようなものもある一方、力の抜けた作品もちらほら。仏典の書写に一生を捧げた僧の企みを述べた作が一番濃厚な味わい。一方で「宅配王子」に会いたいがため、ひたすら辞書を注文する話もある。最初の作は、自分の辞書から意味の抜け落ちた言葉に自分で意味を与えるというもの。辞書を絵画対象とした第2作も含め、学生生活と辞書は、やはり相性がいい。

  • Kiro さん

    スマホを辞書がわりに使っている僕にとって、辞書は憧れに近い対象です。分厚くドシっとしていて、何かあれば俺に聞けと、別に開けとも催促することのない姿は、なんだか大人な男のイメージに近くてカッコいいんです。そして開けば簡潔明瞭に「うむ、それはこういう事だ」と余計な事を語らず、自身の凄さを見せない姿には、憧れを感じざるを得ません。頂き物、学校時代からの物、うちには辞書が数冊はあったはずだけど、開いてみたいけれど開けない。安易なスマホに頼ってしまう。辞書を楽しむ大人に余裕が欲しいと、本書を読み思いました。

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