裏返し文章講座 翻訳から考える日本語の品格 ちくま学芸文庫

別宮貞徳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480092212
ISBN 10 : 4480092218
フォーマット
出版社
発行年月
2009年07月
日本
追加情報
:
15cm,284p

内容詳細

欠陥翻訳批評で名高いベック先生ならではの、ひねりのきいた文章読本。有名な翻訳書の「悪訳」を通して、よい文章とは何かを考える。世に流通する翻訳書には、分野を問わず、有名無名を問わず、「悪訳」があふれている。ザクザク出てくるヘンな文章、意味不明の言い回し。有名な作家だって、名高い学者だって、ちんぷんかんぷんの文章を書いていた。日本語の文章で、何がわかりにくさを生むのか、すっきり意味が通る読みやすい文章を書くにはどうすればいいのかを、具体的な事例を通して検討、品格ある文章の条件を総括する。巻末には日本語クイズを収録。気軽に楽しめる日本語読本。

目次 : 第1講 開講にあたって/ 第2講 権威の生んだ悪文―アダム・スミス『国富論』/ 第3講 学者ことばの陰に―ジョン・K.ガルブレイス『不確実性の時代』/ 第4講 文学ならぬ翻訳―D.H.ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』/ 第5講 しどろもどろのアマチュア訳―ガートルード・スタイン『三人の女』/ 第6講 作家の文章力―E.ブロンテ『嵐が丘』/ 第7講 総括 悪文を生み出すもの

【著者紹介】
別宮貞徳 : 1927年東京生まれ。上知大学英文学科卒業。同大学院修士課程修了。元・上智大学文学部教授。翻訳家。幅広い知識を基に多岐にわたり活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • minimu さん

    翻訳本から誤訳・悪訳を反面教師として取り上げ、品格ある日本語の書き方を指南する一冊です。「反面教師」の中には、反論した人もいたそうですが、せめて謙虚に耳を傾けていれば「寝言だ」「たわごとだ」「意味不明」までは言われなかったんじゃないかな。最近ではネット上で、アマチュアの方が匿名でプロの誤訳を指摘していたりしますが、プロからプロへの指摘はなかなか勇気がいることだったと察します。

  • フジイシンイチロウ さん

    この本の良さは、1927年生まれの大学教授が権威主義に対して喧嘩売ってたトコロにある気がします。喧嘩売られてるのは「国富論」水田洋、「不確実性の時代」都留重人、「チャタレイ夫人の恋人」伊藤整、「三人の女」富岡多恵子ら、いずれも錚々たる翻訳家ばかり。昔から、難解な翻訳に疑問を持ち続けていた自分にとっては、すごく納得のいく内容です。しかし大御所たちが黙っていたとは思えませんので、著者の闘いは孤独なものだったんだろうなあと思います。しかし正しさは時代が立証してますよね。続々と新訳出てますから。

  • bandil さん

    品格のある日本語を書くために誤訳を取り上げて論じておられるが、著者の行為が「他人の褌で相撲をとる」という品のない行為なので、本著作物自体に品位を感じられなかった。故に、品格のある日本語は別の著者から学びたいと思い、半分程読んだところで続きは読まぬことにした。品格ある日本語も品格ある著作も、結局は本人の人格から産まれるものであると気付かされたという点では本書を読んで良かったと思う。

  • Танечка (たーにゃ) さん

    「西洋の文学作品を日本語に訳す場合ですら、技術的な論文か何かを訳すように、逐語的に、文字どおりに翻訳したものが、圧倒的に多いからである。つまり一種の翻訳調といった妙な日本語が大手を振って横行しているのである。しかも日本の読者はこういう訳を悪訳だとはいわず、それに満足しているかのようである。それだけではない。このように原作の文学的価値が失われてしまって言えると思われるような翻訳調の中に、かえってエキゾチックな文化の味を感じ取って楽しんでいるかのようである」(p.98)サイデンステッカーの引用には全くの同意。

  • シロクマとーちゃん さん

    あえて、原文(英語)を紹介しないことで、訳文のおかしさが一目瞭然!理科系の翻訳本も読みにくいものが多いと思っていたけど、なまじ英語がわかる先生が訳すと、英語につられて日本語が変になるんだね。しかも、理系の先生は日本語力がもともと弱そう。とはいえ、おかしな日本語を指摘できない出版編集者の無能も問題だろう。

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別宮貞徳

1927年東京生まれ。元上智大学文学部教授。翻訳家、評論家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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