江戸の地図屋さん 販売競争の舞台裏 歴史文化ライブラリー

俵元昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784642055680
ISBN 10 : 4642055681
フォーマット
出版社
発行年月
2003年12月
日本
追加情報
:
19cm,215p

内容詳細

一見不正確な描写に、必要な情報がふんだんに盛り込まれた、大名屋敷などを尋ねる必須の手引=江戸切絵図。多くの需要と熾烈な出版競争の中、知恵と技術を尽くし、究極の江戸図が追求され続けた歴史の舞台裏に迫る。

【著者紹介】
俵元昭 : 1929年、島根県に生まれる。1956年、慶応義塾大学文学部史学科卒業。現在、東京都港区文化財保護審議会委員、東京地縁社会史研究所所長、記録作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アメヲトコ さん

    大著『江戸図の歴史』をものした一人である著者が、幕末の切絵図からしだいに時代を遡り、「江戸図の祖」寛文五枚図や手描大絵図、寛永図群、御府内沿革図書などまで、多様な絵図の系譜を紹介したもの。刊行は2003年で、その後の研究の進展をふまえると情報としてはやや古さを感じますが、「もの」としての図の特質を熟知した著者ならではの視点は、今読んでもいくつか新鮮な発見をもたらしてくれます。

  • chang_ume さん

    「切絵図」の誕生と前史に焦点を当てながら、多方面に「江戸図」への豊富なうんちくが展開される内容。ただ独特の言い回しと図版の少なさでちょっと読みにくい。カラフルな尾張屋版の切絵図発刊が嘉永3(1850)年、さらに江戸市街地の公的境界を定めた「朱引図」が文政元(1818)年と、「大江戸」の通俗イメージに寄与した地図史料の登場は意外と遅く、超歴史的な認識が改まった。また家康入府前を描く諸図への史料批判も参考になる。総じて、江戸と京都の都市図を比べると、事情がかなり違うのかなと思った(林吉永も少し出てきます)。

  • wang さん

    江戸切絵図は多くの好事家がいる分野だが、ほとんど研究が進んでいないという。多くの出版社が長期間にわたり出版している中で、それらを集積する困難さ、複数の絵図が同一時点のものという判断も難しいし、版(板)・刷・修正が頻繁で部分的な変更があったときに一々明記されず、同じ題や出版年月が描かれていても同じとは限らないし、違いを見つけるのに全体を比べないとダメとか難しい問題がある。一枚の大絵図から切り絵図になった経緯や記述方の発展など大きな流れがわかる。実用上の理由から切り絵図が発生し、記述方も発達した経緯は面白い。

  • マカロニ マカロン さん

    個人的評価B-。江戸土産として地図が人気で50-60万枚も発行されたとあり、驚いた。 江戸時代に入り世の中が平和になったため、「都市が人生享受の場となり、都市の地理情報の必要性が肥大化」して、巨大な地図が作られるようになった。寛文五枚図は1.6平米四方もある大きさ五枚で江戸を網羅した。方位や縮尺はかなり正確な測量を基に作られたそうです。新書サイズのため、本の中の地図の写真が良く見えず、地図を視覚的に見る 楽しみは得られません。

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俵元昭

1929年、島根県に生まれる。1956年、慶応義塾大学文学部史学科卒業。現在、東京都港区文化財保護審議会委員、東京地縁社会史研究所所長、記録作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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