戦場体験者 沈黙の記録 ちくま文庫

保阪正康

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480435224
ISBN 10 : 4480435220
フォーマット
出版社
発行年月
2018年06月
日本
追加情報
:
352p;15

内容詳細

戦争から70年を過ぎ、戦地を体験した人々が少なくなる中、戦場の記録と記憶をどう受継ぎ歴史に刻んでゆくのか。力作ノンフィクション。
解説・清水潔

【著者紹介】
保阪正康 : 1939年北海道生まれ。同志社大学文学部卒業。日本近代史、とくに昭和史の実証的研究を志し、政治家から無名の人々まで膨大な取材をもとに多数の著書を発表している。また、個人誌『昭和史講座』を中心とする研究活動で菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヨーイチ さん

    コメントが難しい。大東亜戦争若しくは十五年戦争、太平洋戦争で戦場を体験した兵士、将官からの聞き取りを紹介している。対象の個人の微妙な立場、苦悩とかは当然有り、慎重に粘り強く取り組んで来た姿勢には頭が下がる。こういう記録の前では「侵略」では無かったなどと言う言葉遊びは不謹慎であろう。昔の軍隊に蛮行は付き物とは言え、個々の事例に「現代にも通じる日本社会特有の組織論だとか忖度、おもねり、上位者の責任逃れ」など共通するものがある事を確認出来たのは辛い事であった。

  • 蜻蛉切 さん

    いろいろと、納得というか、なるほどなぁと思った。 確かに、「戦争体験」の語り部は存在するが、「戦場体験」には表立っての語りは存在しない。 同じ「非日常」の体験であったとしても、自らの手で「人を殺す」(やるかやられるか)という体験をおおぴらにするというのは難しい。 しかしその体験から、逃れることはでずに死ぬまで苦しむことになる。 それは、戦争の勝者・敗者を問わない。 そして、重大なのは、そのことが「無かったこと」になっていくことだ。 その意味で、著者の聞き取り作業は大変貴重な取り組みである。

  • CTC さん

    18年6月ちくま文庫新刊、初出は筑摩書房のPR誌連載。本書は40年で4,000もの人から聞き取り調査をして、数々の著作にしてきた著者が、戦史には描かれることのない、兵士たちの苛烈な戦場体験を纏めるもの。この本の特徴は、よく売れているらしい中公新書『日本軍兵士』と比較するとわかりやすい。統計や資料はなく、ひたすら直話なのだ。しかも「記憶を父とし、記録を母として、教訓という子を生み、育てていく」、意思の下での本だから、日本軍兵士たちは加害者である。兵営でのイジメや虫歯などは、戦場体験からすれば枝葉なのだ。

  • Miyako Hongo さん

    本読みとして特殊性癖持ちを自覚しているので、他人様に本をお勧めする事はあまりない。けどこの本はもっと読まれて欲しいなあと思う。□第二次大戦に従軍した日本人兵士が寿命を全うするにあたり、犯した罪を告白する本。穴掘って村人全員突き落として火つけて殺したとか。せめて子供だけはと逃がそうとした子供を殺したとか。罪をでっち上げて拷問して殺したとか、理由もなく殴ったとか略奪したとか…。あーそうだよねー、日本人って個が確立してないから空気に流されて何でもやっちゃう民族だよねーと頷ける。きつい本だけど読んどくべき。

  • 春風 さん

    4000人以上の戦争体験者から聞き取り調査をしてきた著者がまとめた、統計や戦史には載らない個々の兵士の体験談。絞り出すように語られた重苦しい残虐行為が多いのだけど、もっとも興味を惹かれたのは数学科の女子大生が大本営でひたすら高射砲の角度計算をさせられた話。映画『ドリーム』のような女性計算手は日本にもいたのだ。

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