新日本古典文学大系 11

佐竹昭広

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784002400112
ISBN 10 : 4002400115
フォーマット
出版社
発行年月
1992年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
22cm,612,82p

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    何度目かの通観。我が最愛の古典歌集。入集は西行が最多の94首。西行には確かに捨てがたい名歌が多い。ただし、私見では西行は新古今歌人というよりは千載歌人。同じく千載歌人(選者でもある)俊成も79首。今回、新たに思ったのは人麿らの万葉歌人の歌や、小町、和泉式部など王朝盛期の歌人の歌も存外に多いこと。様々な意図が考えられるが、定家らの新風が一層に際立つことは確か。定家に後ろ髪をひかれつつ、やはり新古今は式子内親王に極まるか。四季に分類されている歌にこそむしろ、そこはかとない恋情と悔恨が滲むのである。

  • 夜間飛行 さん

    《かぎりなき思ひのほどの夢のうちはおどろかさじと歎きこしかな》…俊成87才の作で、妻を亡くした良経に、あなたが悲しい夢を見ている間は弔問を控えましたと贈る歌。良経の返歌は…《見し夢にやがてまぎれぬわが身こそとはるるけふもまづ悲しけれ》。これは源氏が藤壺に贈った《見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちにやがてまぎるるわが身ともがな》の本歌取りだ。夢に紛れたいという青年の一途で危うい恋を、夢に紛れて妻と共に消えたいがそれも叶わぬという三十男の悲しみに変えている。誠意も艶もあるやり取りに、襟を正さずにいられなかった。

  • 夜間飛行 さん

    妻を亡くして出家、入宋して彼の地で没した寂昭。その旅立ちの際、或る人が旅衣に添えて贈った歌…《着ならせと思ひしものを旅衣たつ日を知らずなりにけるかな》。出立の日を教えてくれなかったと詰る歌だが、恨み言をいうのは当時の歌の常套だし、寂昭を信頼すればこそともいえる。返しは、《これやさは雲のはたてにおると聞くたつこと知らぬ天の羽衣》…「果たて・機」の掛詞に加えて、贈歌の「たつ日を知らず」を「たつこと知らぬ」(要するに天衣無縫)と変えながら餞の衣を褒めている。人と人との交流から生まれた機知の歌も面白いなあと思う。

  • yumicomachi さん

    ◇うすくこき野辺のみどりの若草に跡まで見ゆる雪のむらぎえ(宮内卿) この一首が約二千の歌の中で一番好きだった。絵画的で、優美。集全体としては本歌取が多く読解に骨が折れたけれど、帯文にある通り「ことばの韻律とイメージとが豊かな詩的世界を創り出」していて、心地良い読書体験だった。これで八代集を読み終えたことになり、達成感もある。

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人物・団体紹介

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佐竹昭広

1927年生まれ。京都大学文学部国文学科卒業。京都大学教授、成城大学教授、国文学研究資料館館長を歴任。2008年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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