CD

シャコンヌ〜弦楽作品集 大谷康子、藤井一興、大谷康子弦楽四重奏団

佐村河内守

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
COCQ84928
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

シャコンヌ〜佐村河内守:弦楽作品集

奏者の深い共感による真実の響きとして紡ぎあげられた、愛と祈りの音楽。
魂の作曲家、佐村河内守 作品集、第2弾。世界初録音。

佐村河内守作品集の第2弾。現代の作曲家による「非現代音楽」的作品の可能性を問う室内楽作品集。
 『シャコンヌ』は、バッハによる歴史的名曲以来、神聖にして冒すべかざるジャンルと思われてきた、「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」に、佐村河内が真正面から挑んだ作品。東京交響楽団のコンサートマスター大谷康子氏からの委嘱作。2012年1月世界初演予定。
 ソナチネは、佐村河内の弟子であり、先天性の障害により右肘から先のない少女(大久保未来:小学校5年生)のために作曲。大久保美来ちゃんは、ヴァイオリン演奏用の特殊な義手の先に弓を装着し、見事にヴァイオリンを弾きこなします。
 弦楽四重奏曲第1番は、いわゆる不協和音や変拍子など現代音楽的な要素を躊躇せず用いている(非常に効果的!)ものの、全体としては調性音楽の大枠からは外れていない音楽。第2番は、哀しみのメロディーを核とするゆったりとした楽想が大半を占める楽曲です。(Columbia)

【収録情報】
佐村河内守:
・無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ
・ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 嬰ハ短調
・弦楽四重奏曲第1番
・弦楽四重奏曲第2番

 大谷康子(ヴァイオリン)
 藤井一興(ピアノ)
 大谷康子弦楽四重奏団
  大谷康子(第1ヴァイオリン)、田尻順(第2ヴァイオリン)
  青木篤子(ヴィオラ)、西谷牧人(チェロ)

 録音時期:2011年9月24〜26日
 録音場所:武蔵村山市民会館さくらホール
 録音方式:デジタル(セッション)
 *すべて世界初録音

【佐村河内守プロフィール】
さむらごうち まもる。1963年9月21日、被爆二世として広島に生まれる。幼少より、ピアノ、ヴァイオリン、尺八、マリンバなどの英才教育を受けて育ち、十歳の頃より作曲家を志すも、破綻的なまでの完璧主義とロマン派的クラシック音楽志向から、音大に進まず独学による作曲法の完全習得を決意。高校時代より凄まじい偏頭痛を患うようになり、生活に支障をきたしながらも東京へと居を移して研鑽を重ねる。ある経緯から一時ロック歌手としてデビューすることが決まるが、直前に弟・亨が交通事故に巻き込まれて死去。悲報を聞き『頭に、身も心も引き裂くような不協和音が響いた』というその衝撃を契機に偏頭痛の発作が悪化し、ついには聴力にまで影響を及ぼし始める。その頃より不協和音を使った現代音楽的要素が作品に入る。耳の不自由な作曲家という話題性が作品の評価に影響することを嫌い、補聴器の使用を隠すため長髪にするなど、しばらくは聴力の低下を隠した困難な生活が続く中、映画『秋桜』、ゲーム『バイオハザード』等の音楽を手掛ける。しかしながら聴力障害は悪化の一途を辿り、1998年、35歳の時、ゲーム『鬼武者』の音楽に着手する直前に完全に聴力を失い全聾となった。
 音楽家にとって致命的な障害を負うのみならず、以降慢性的な極度の頭鳴症に悩まされることとなるも、絶対音感による記譜のみで作曲を続けることを決意。1999年に『鬼武者』交響曲《ライジング・サン》を完成する。邦楽器を取り入れた奏者200人の大編成オーケストラ曲は国内外に高く評価され、米TIME誌に『現代のベートーヴェン』の見出しとともに紹介される等、その存在が一躍注目を集める。その頃より、障害児施設に通い子供たちとの交流を持つようになった。しかし、その時期から更に激化した頭鳴症が心身を蝕み、血反吐と尿にまみれた生活を送るようになる。2001年、それまで20年近くかけて書き上げてきた12番まであった交響曲を全て破棄し、全聾以降あえて一から新たに交響曲第一番『HIROSHIMA』の作曲を開始、2003年ついに完成させた。
 その後、精神障害の緩和治療を受けながら、発作を誘発する日光を避けて暗い作曲部屋での隠遁者的な創作活動に邁進。2008年9月1日、完成後5年以上日の目をみなかった大曲『交響曲第一番』が広島でのG8議長サミット記念コンサートにて遂に初演。調性と無調性が融合した同曲は驚嘆を呼び、初演の模様が『筑紫哲也のNEWS23』において取り上げられたことを機に佐村河内の存在と楽曲は再度衆目を集めることに。2008年11月、広島市民賞を受賞。
 著書に自伝『交響曲第一番』(講談社)があり、作家の五木寛之氏が『もし、現代に天才と呼べる芸術家がいるとすれば、その一人はまちがいなく佐村河内守さんだろう。命をすりへらしながら創るその音楽は、私の乾いた心を打たずにはおかない』との言葉を寄せている。孤高を旨とし、私生活では日本の各地で障害児や難病の子供たちとの深い交流を続ける。自作を聴く事ができない宿命を『作曲とは完全に他社の為の行為』と表し『苦しむ者への救い=光は、苦しみ=闇からこそ産まれる』という信念から、自身の音楽を『闇の音』と表現している。

内容詳細

「交響曲第1番《HIROSHIMA》」が話題となった佐村河内守の室内楽作品集。「シャコンヌ」はバッハから21世紀へと飛翔する充実作。弦楽四重奏第1番と第2番は緩徐楽章からなり、第1番は現代的な書法が顕著だが、第2番は心にしみるような美しい音楽。大谷康子らが真摯な演奏を繰り広げる。(治)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

  • 01. 無伴奏ヴァイオリンの為のシャコンヌ
  • 02. ヴァイオリンのためのソナチネ 嬰ハ短調
  • 03. 弦楽四重奏曲 第1番 第1楽章
  • 04. 弦楽四重奏曲 第1番 第2楽章
  • 05. 弦楽四重奏曲 第1番 第3楽章
  • 06. 弦楽四重奏曲 第2番 第1楽章
  • 07. 弦楽四重奏曲 第2番 第2楽章
  • 08. 弦楽四重奏曲 第2番 第3楽章

総合評価

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人間は一人一人の生命の重さに軽重は無い。...

投稿日:2014/01/01 (水)

人間は一人一人の生命の重さに軽重は無い。しかし、持って生まれた才能や、周囲の環境は平等ではない。佐村河内守氏の経歴を考えながらこのCDを聴いた。彼は自分の身体的ハンディキャップにばかり注目が集まるのを嫌うようだが、彼が背負った宿業と音楽は密接に結びついている。この時代にあって、商業主義的な音楽から距離を置きながら、調性音楽を基盤とし、時にロマンティックで甘美なメロディを奏でる独自の音楽。祈りに満ちた音楽は、東日本大震災を目の当たりにした我々の魂の救済になった。一方で弦楽四重奏曲第一番で聞かせる前衛的な(この言葉も過去のものか?)響きはどうだ?楽器のメカニズムにも通暁しているからこそ生み出せる人間の不安を駆り立てる様な不気味な音の世界は人間の魂の慟哭だ、世の中が上辺だけのボジティヴマインドを叫ぶのを良しとしても、佐村河内氏には哀しみの中にある人の側に寄り添い、真実を語り続けて欲しいと心から願うばかりだ。

かんたあびれ さん | 神奈川県 | 不明

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 このディスクも交響曲第1番と一緒に購入...

投稿日:2013/05/21 (火)

 このディスクも交響曲第1番と一緒に購入しましたが、今聴き終えたところです。本当にすごくいいCDです。無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌはまるでバッハの作品のようですばらしいです。20分にも及ぶ大曲で演奏も難しいのではないでしょうか。大谷康子の演奏も秀逸だと思います。ヴァイオリンのためのソナチネ 嬰ハ単調も美しい曲ですね。わたしの大好きなフォーレによく似ていて何度でも聞きたくなります。弦楽四重奏曲 第1番のほうは神秘的な感じで、俗に言う現代曲風ですが悪くはありません。第2番は哀愁をおびた美しさがあります。これはわたしの愛聴盤になるでしょう。もっと多くの人に聴いてもらいたいCDです。それにしても佐村河内 守の作曲家としての才能はすばらしいですね。わたしは高く評価しています。他の作品もぜひ録音してCDとして出してほしいです。

johnbach さん | 東京都 | 不明

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佐村河内さんは音響の魅力を知り尽くしてい...

投稿日:2012/06/03 (日)

佐村河内さんは音響の魅力を知り尽くしている作曲家だと思います。交響曲第一番もバイオハザード交響曲も「鬼武者」の音楽も『吹奏楽の小品』もユーチューブでも視聴できますが、新しい響きや音色、和楽器の魅力、ベートーベンやバッハへの尊敬、などいろいろな要素を含んでいると感じました。

テリーヌ さん | 大阪府 | 不明

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