萬葉集釋注 1 巻第一・巻第二 集英社文庫ヘリテージシリーズ

伊藤博(国文学)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087610109
ISBN 10 : 4087610101
フォーマット
出版社
発行年月
2005年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,618p

内容詳細

新元号「令和」の出典となったことで話題の万葉集。

戦後の万葉研究の第一人者にによる、初めての個人全注釈の文庫版。
隣接諸学との多様な交流の成果も踏まえた、現代万葉学の集大成。
一群の詩の背景、状況をいきいきと語る歌群ごとの釈注。
新鮮な感動を呼び起こす充実した内容。

万葉第一・二期の歌々からなる白鳳期の歌。
『万葉集』の母体をなす中核的古撰集である巻一(九〇首)、巻二(一六七首)を収録。「遊宴の花」額田王、「歌俳優」柿本人麻呂たちの作品が天皇の代ごとに配列され、立体的な白鳳絵巻を展開。

【著者紹介】
伊藤博 : 1925〜2003。長野県生まれ。1952年、京都大学文学部卒業。文学博士。筑波大学教授、共立女子大学教授などを歴任。万葉学会代表を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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古典に無学な私ですが、永らく萬葉集には興...

投稿日:2021/02/23 (火)

古典に無学な私ですが、永らく萬葉集には興味を持っており、いつかは読んでみたいと考えながら50歳を過ぎてしまいました。しかし、どの書籍が自分に適ったものかが分からす、やみくもに購入して取り掛かろうとしましたが無学な私故、内容が難しく敢無く撃沈してしまいました。 そんな中、本サイトにて、伊藤先生による萬葉集に出会うことができました。一首毎の詳細な解説という手法を取らず、歌われた背景を括りとした 解説はこれまでに目にしたことが無く、違和感なく書籍に向き合うことができました(深く理解することができているかは別として)。 興味はありつつも、萬葉集は古臭く、退屈なものかと考えておりましたが 歌の背景を理解することにより、緻密に計算され、構成されていることを知り、書を進める度に感動している次第です。 この様な書籍に巡り合うことができ、大変感謝しております。 伊藤先生、ありがとうございます。

かっちゃん さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 崩紫サロメ さん

    万葉集二十巻を一貫した作品と捉え、一首一首ではなく、前後の文脈や配置に意味を見出し、「歌群」として「釈文」をつけたもの。自分も断片的に読んできただけにこのような読み方は物語を読んでいるようで、興味深かった。本巻で扱われている内容としては、105〜109を大津皇子事件を背景に置く男女の物語として読んだところ、天智天皇薨去時の挽歌の配列を歌詠順と捉え、古代における挽歌や殯のあり方を問い直しているところなど、興味深かった。

  • KAZOO さん

    全10巻ですが、順に読んでいこうと思っています。文字も大きく読みやすく地図なども入っており非常に親切な本です。補注も詳しいので理解しやすく今まで何度か萬葉集に挑戦したのですが、完全に読み通したことはありません。いつも万葉散歩のような本ばかりになってしまうのですが、この本で初めて完走できる可能性が出てきました。

  • oz さん

    初読。万葉集論といえば中西進が有名だがこの伊藤博の名も知られるべきだ。中西の万葉集論の偉業がわずか30代半ばで成し遂げられ、その後も非常に多岐な研究で業績を残されたことは有名だ。その偉業を前にしながら生涯を賭して著されたのがこの萬葉集釋注である。かつては高額な全集でしか見られなかったが集英社文庫ヘリテージシリーズで発行の運びとなった。中西よりも遥かに難解かと思ったがそうでもない。初心者にもよし。天平の世に咲いた絢爛なる言の葉を堪能できる。

  • 月曜は嫌い さん

    一首ずつこまごまとした注釈はなく、まとまりとしての「歌群」ごとに「釈文」がつけられている。この「釈文」が抜群に面白い。日頃、歌集など無縁という人こそ一度手に取ってみてほしい。

  • 月音 さん

    どの出版社の『万葉集』がいいか迷い、“お試し”のつもりで手にした本書が予想以上に面白い。田辺聖子さんが「萬葉時代小説でも読むよう」と評されたのが頷ける。物語として意識された構成は、陳腐な表現だが古代ロマンとミステリーとも言いたい。歌の背後にあった歴史が立ち上がり、個々の心情と合わさることで歴史はより厚みを増し、歌の情感は深まる。天皇の弥栄を寿ぎ、宮廷の華やぎを高らかに歌う歌と、政争に敗れ、横死した者の歌を共に収めて光と闇の落差を見せているのは、歴史の片面のみを伝える正史との大きな違いだ。⇒続

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