鬼談 角川文庫

京極夏彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041057377
ISBN 10 : 404105737X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
追加情報
:
256p;15

内容詳細

失せろ。この人でなしの鬼め。<生と死><人と鬼>の狭間を描く短編集。

藩の剣術指南役を仰せつかる桐生家に生まれた桐生作之進には右腕がない。
それは、作之進が幼いころに父親が斬り落としたものだった。
元服の夜、作之進に父親自らがそう告白した。

一方、現在に一人の男の子が生まれた。
姉は初めての弟をかわいがり、不器用だけど真面目な父と、優しい母が暮らす、絵に描いたように幸福な家庭であったが、ある日、一歳になった弟の右腕を握りしめ、表情のない目で見降ろす父を見た。
過去と現在、二つの物語が奇妙に交錯する。(「鬼縁」)

九篇の鬼気迫る物語を収めた、京極小説の神髄!


【著者紹介】
京極夏彦 : 小説家・意匠家。1963年北海道生まれ。94年、妖怪小説『姑獲鳥の夏』で小説家デビュー。『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第130回直木賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞、『遠野物語remix』「えほん遠野物語」シリーズなどにより平成28年遠野文化賞を受賞。様々なジャンルで読者を魅了しつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ★Masako★ さん

    ★★★+鬼に纏わる話9編からなる短編集。描かれる鬼は異形のものではなく人の心(歪んだ愛情や欲望、嫉妬心等)が生み出したもの。見えないがすぐ側にあり、だから怖い。そしてどの話も曖昧だ。因果関係がはっきりしない。京極氏が「怪談は怖いものを何の説明もなしにポンと見せつける文学」と言われているが、まさにそんな感じの話ばかりだ。父親が子供の右腕を切断するという話が過去と現在で交互に語られる「鬼縁」、雨月物語を題材にした「鬼情・鬼慕」、顔を半分隠した女につけられる男の話「鬼気」が印象的。ラスト一行にゾクリとする!

  • 優希 さん

    文庫で再読です。情欲に囚われた鬼と人との関係は恐怖のほかありません。純文学のテイストで描かれた物語の数々は様々な怖さが存在します。「談」シリーズの中では1番怖いような気がします。

  • 佐島楓 さん

    厭だなあ、と思う。怪談は本来、苦手なのだ。でも、空間にひろがる感情の累積から目が離せなくなる。読んでしまう、否、読まされてしまう。厭だ、なあ。

  • カムイ さん

    ゾック、ゾックする恐さだった。9編の怪談全て良かった😆百鬼夜行シリーズも好きだがこの作品はお勧めしたくなる。😍🤩😍🤩😆

  • さっとる◎ さん

    理解できないから怖いのだ。だからそこには鬼がいたんだよ、と。そういうことにしてしまえば大丈夫。ね。でもそうしたら今度は至るところに鬼が。鬼が。微睡んだ狭い視野で明滅する世界がぬらぬらと柔らかい。風が躰を撫でて夜が割って入ってくる。部屋がしっとりとして私は中と外を見失う。それが怠くて甘くてもう厭。眠れば子供の首をたくさん斬り落とす夢をみる。あの人はいつも右腕を斬られ。愛することは欲しいことなので、殺して喰うてみたり。それが幸せか。愛しているよ心配だよ力になりたいでも今じゃない分裂分裂。鬼の棲まうは人の世か。

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人物・団体紹介

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京極夏彦

1963年北海道生まれ。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。1996年、『魍魎の匣』(講談社ノベルス)にて第四九回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。1997年、『嗤う伊右衛門』(中央公論社)にて第二五回泉鏡花文学賞を受賞。2003年、『覘き小平次』(中央公論新社)で第一六回山本周五郎賞を受賞。200

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