翻訳と日本の近代 岩波新書

丸山眞男

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004305804
ISBN 10 : 4004305802
フォーマット
出版社
発行年月
1998年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
18cm,189p

内容詳細

日本の近代化にあたって、社会と文化に大きな影響を与えた“翻訳”。何を、どのように訳したのか。また、それを可能とした条件は何であり、その功罪とは何か。加藤周一氏の問いに答えて、丸山真男氏が存分に語る。日本近代思想大系『翻訳の思想』(一九九一年刊)編集過程でなされた貴重な問答の記録。自由闊達なやりとりはまことに興味深い。

目次 : 1 翻訳文化の到来(時代状況を考える/ 日本にとって幸運な状況 ほか)/ 2 何を、どう、翻訳したか(なぜ歴史書の翻訳が多いのか/ 歴史を重んずるのは日本的儒教だからか ほか)/ 3 「万国公法」をめぐって(幕末の大ベストセラー/ 英語・中国語・日本語を対照する ほか)/ 4 社会・文化に与えた影響(何が翻訳されたか/ 化学への関心はなぜか ほか)

【著者紹介】
丸山真男〔著〕 : 1914‐1996年。1937年、東京大学法学部政治学科卒業

加藤周一 : 1919年、東京に生まれる。1943年、東京大学医学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鉄之助 さん

    「翻訳文化は、必ずしも独創を排除しない」。江戸時代の「読み下し漢文」を例にとり、日本の当時の学者が必ずしも中国の後追いをせず文化的自立を強化した、と解説。幕末維新、外国情報をめぐる翻訳ラッシュをいかに乗り切ったかが、よくわかった。

  • あきあかね さん

     翻訳によって西洋文明を次々と吸収し、急速な近代化を果たした明治の日本。本書では、翻訳の背景、何を、どう訳したか、徹底して翻訳主義をとった理由とその功罪などを、加藤周一が丸山真男に問いかける。東洋と西洋の思想に精通した丸山真男の「深さ」と、医学、思想、文学、美術等の知識を持つ加藤周一の「広さ」。両者の該博な教養に基づく対話は、多くの新鮮な驚きを与えてくれる。 意外だなと思ったのは、明治初期の翻訳に歴史書が多かったという点。軍事や法制度、科学技術といった、すぐに「役に立つ」知識を採り入れているイメージが⇒

  • さきん さん

    日本の近代化にあたって,社会と文化に大きな影響を与えた〈翻訳〉.何を,どのように訳したのか.また,それを可能とした条件は何であり,その功罪とは何か.活発な言論活動を続ける評論家の問いに答えて,政治思想史研究の第一人者が存分に語る.日本近代思想大系『翻訳の思想』(1991年刊)編集過程でなされた貴重な記録.翻訳のニュアンス違いや知識不足からの誤解が日本社会へ与える影響力は大きいと思った。しかし、それらの失敗も致し方ないし、逆に翻訳を通して思想を新たな視点で眺めることができるのも翻訳の醍醐味と思う。

  • Nobu A さん

    加藤周一と丸山真男の対談本。日本の近代化を支えていたのは西洋からの知識の輸入。翻訳なくしてはなし得なかった。何をどのように訳したのかを時系列で語られ、明治時代は歴史書の翻訳が多かったとか、「speech」の最初の訳は「演舌」等、興味深い。外国語から日本語への翻訳は常に文化の「一方通行」の手段だが、異文化間の接触が「両面通行」で有り得るためには日本語から外国語への逆翻訳が同時に行われるか、複数の文化に共通言語が必要というのが印象的。翻訳によって造語や新語が生まれ、今の日本語に少なからず影響を与えている。

  • タナカとダイアローグ さん

    対談形式で読みやすい(けど内容は難しい)ので、丸山眞男著作に歯が立たなかった私も読めた。なぜ翻訳する必要があったのか、なぜその本が選ばれたのか、どのような訳語が与えられたのか、その影響は?と探っていくと歴史の裏読みができる。福沢諭吉や中江兆民の例おおし。翻訳するとラディカルになりがちという指摘は面白かった。スペンサーのソーシャル・スタティックスを社会平権論と訳して自由民権運動者の聖典に、みたいな。売れやすい分かりやすいタイトルに的な思惑じゃなくて、訳者にしっくりくる訳語で主張すると強くなるんだなと。

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人物・団体紹介

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丸山眞男

1914年大阪に生れる。第一高等学校をへて、1937年東京大学法学部卒業。1950年東京大学法学部教授。1971年退官。1973年プリンストン大学より名誉文学博士号、ハーバード大学より名誉法学博士号を授与。1974年東京大学名誉教授。1978年日本学士院会員。1996年逝去(本データはこの書籍が刊行

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