吉本隆明の経済学 筑摩選書

中沢新一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480015709
ISBN 10 : 4480015701
フォーマット
出版社
発行年月
2014年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
382p;19

内容詳細

吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズとも異なる、類例のない経済学である。本書は、これまでまとったかたちで取り出されなかったその思考の宇宙を、ひとつの「絵」として完成させる試みである。経済における詩的構造とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本隆明の残していった、豊饒な思想の核心に迫る。

著者
中沢新一(なかざわ・しんいち)
一九五〇年山梨県生まれ。明治大学野生の科学研究所所長。思想家・人類学者。おもな著書に『チベットのモーツァルト』『森のバロック』『カイエ・ソバージュ(全五巻)』『アースダイバー』『野生の科学』『古代から来た未来人 折口信夫』ほか。

【著者紹介】
中沢新一 : 1950年山梨県生まれ。明治大学野生の科学研究所所長。思想家・人類学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    あたらしい自由の規定がぶつかっている余計に恣意的になってしまった環境、制約も疎外もいちようにのみこんでしまった現実が、わたしたちにあたらしい自由とはなにかを問いかけ、自由をまるで無意識を造るように造るとはどうすることなのか解答を求めていることが大切(099頁)。メタフィジック(形而上学)によれば消費は遅延された生産そのもので、生産と消費とは区別されえない(ゴシ太167頁〜)。消費社会では、現実、社会、歴史のなかにおこる緊張から解除されて、弱者が幸福であることが理想として目指される(171頁)。 

  • 酩酊石打刑 さん

    なんとも刺激的な本だった。ほとんど読んだことのある文章なのだが、ほとんど理解できてなかったことを痛感した。『ハイ・イメージ論』のエコノミー論が特に印象深かった。当時からすでに「発展なき資本主義」といった類の主張に手が届いていたのを痛感した。わたしはその頃、社会主義の行き詰まりを視野の片隅に置きながら、市場経済主義を庶民の欲望の自然の発露とみなすことで、過剰に肯定的に捉えすぎていたようだ。自分の読みの浅薄さに反省しきりだ。

  • Nobuyoshi さん

    経済学というのは法学と同じように「支配する」学問であることは間違いない。政治家、官僚、経済界が有用なものとしての学問。もちろん、かの向坂教授も同様であって、彼らにはその自覚がなかっただけ。そして「経済学者」の説く言葉とは別に経済学は豊穣で詩的根源にまで届く沃野を有している学問であった、とは若い頃には目が届かず、押っ取り刀で無差別曲線とか有効需要とか近経の書物を就職試験のために走り読みして腹を立てていた。マルクスなど絶対に試験には出なかったから。いやはや半世紀昔の夢のような思い出をたどりながら読みました。

  • ぱる さん

    吉本隆明の思想から経済に関する考え方を中沢新一が抜粋、解説している。経済と言語を結びつけて考える所は本当に吉本らしい切り口である。価値とは何かという根源的な命題に迫っていこうとする試みでもあるのだろう。でも、私には難解かな。機会があれば再読したい。

  • 4610tosan さん

    久しぶりにじっくり本を読みました。吉本さんの統一した考え方の中に、中沢さんの言うとおり、経済学もしっかり深められていますね。生前、原子力発電は今後も続くだろうと発言されて、どうしたんだろうと思っていましたが、吉本さんの筋では当然の帰結考えられたのだど納得します。

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人物・団体紹介

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中沢新一

1950年山梨県生まれ。思想家・人類学者。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。インド・ネパールでチベット仏教を学ぶ。帰国後、人類の思考全域を視野に入れた新しい知のあり方を提唱。人類学のみならず、歴史、哲学、民俗学、経済学、自然科学の分野にまたがる広汎な研究に従事する。中央大学教授、多摩美術

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