悲歌 角川文庫

中山可穂

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041006535
ISBN 10 : 4041006538
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
256p;15

内容詳細

先生、あなたはなんという呪いをかけられたのですか?あなたの大切な者すべてを三角形の綴じ糸でほどけぬように縫い付けて、それぞれの愛を禁じるおそろしい呪いをかけたのは、一体何のためですか?―音楽家の忘れ形見と愛弟子の報われぬ恋「蝉丸」。隅田川心中した少女とその父の後日譚「隅田川」。変死した作家の凄絶な愛の姿「定家」。能に材を採り、狂おしく痛切な愛のかたちを浮かび上がらせる、中山可穂版・現代能楽集。

【著者紹介】
中山可穂 : 1960年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科卒。93年『猫背の王子』で作家デビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞を、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 巨峰 さん

    能をモチーフにした3つの短篇。中でも「隅田川」が一番好き。原色の赤が溢れる。抜身の日本刀のような真剣で激しすぎる愛を描けば当代一の中山可穂さん。どんな形であれいつか新作を読みたいです。命有る限り待ちましょう。

  • ゆいまある さん

    中山可穂というと痛いほど切ない恋の話を書く人、というイメージだったので、おっさん主体の最初の何編かに感情移入できず、長いこと読みかけのままだった。最後の蝉丸は家族を失った天才声楽家の美少年と、彼を支えた青年のラブストーリーで、ケッヘルの習作ぽい。ようやく中山可穂感が出てきたんだけど、なんか、いつもより構成が今ひとつな気がする。これだけ大事な人がいるのに何故別の人と結婚しようとするのかさっぱりわからない。カンボジアで二人が再会できますように。そして末永く一緒にいられますように。

  • 紅香@新刊購入まで積読消化あと4冊⭐︎ さん

    『短歌においては定型という枠組みが枷ではなく翼になるように、原曲の存在は私を縛るのではなくかえってのびのびと表現の幅をふくらませてくれたのです』能楽をモチーフにした3編。どの話も印象深く、好きだと思わせる。あとがきをもって中山さんの言葉が届き、ますます見失いたくない作家さんの一人になりました。紙の本のこれから。読みたい本が絶版だったり。一冊の本が届く奇跡を最近、特に感じます。でも私は中山さんの作品に何度も何度もあいたいので、まためぐりあえるその奇跡を信じて、この宇宙の片隅で星が煌めくその時を待っています。

  • 松本直哉 さん

    能の物語を下敷きにして現代に置き換え、大胆に語りなおした三つの物語のうち、入水した娘を嘆き、龍となって川を薔薇で埋め尽くす「隅田川」と、声変わりしないまま中性的な声で歌い続ける少年を追ってアンコールワットをさまよう「蝉丸」がとりわけ忘れがたい印象を残す。愛は性別を超え、狂気の色合いを帯び、この世では叶えられないゆえに、彼岸に渡るよりほかにすべがない。原作では傍観者的な役割の隅田川の渡し守や蝉丸の博雅に相当する人物が、深く深く物語に関わり、読む者もまたそこにいつのまにか巻き込まれていることに気づく。

  • 麻衣 さん

    いつだって利己的に愛され貪るように欲しがられることに飢えている。/愛することは、いのちがけだよ。甘いとは思わない。/太宰の言葉は甘い甘い呪いです。愛すれば愛するほど苦しいという恋愛スタンスはとてもじゃないけど堪えられない。愛するひとよ、どうか助けてみてはくれませんか。

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中山可穂

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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