五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後 集英社文庫

三浦英之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087456677
ISBN 10 : 4087456676
フォーマット
出版社
発行年月
2017年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
345p;15

内容詳細

旧満州に設立された満州建国大学。「五族協和」を掲げ、五つの民族の若者達がともに青春を過ごした。満州国崩壊後、卒業生はどのような戦後を送ったのか。その実態に迫るドキュメント。(解説/梯久美子)


【著者紹介】
三浦英之 : 1974年、神奈川県生まれ。京都大学大学院卒業後、朝日新聞社に入社。東京社会部、南三陸駐在、アフリカ特派員などを経て、現在は福島総局員。2015年、『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    満州国の最高学府として設立された建国大学。五族協和の実現の為に、日本、中国、朝鮮、モンゴル、ロシアから驚異的な倍率を突破し入学した学生達の戦後を記すノンフィクション。異なる民族の学生が議論し生活する。そこに生まれる繋がりは、五族協和と言うよりは、異民族でも個人同士ならば分かりあえることを示している。国家レベルになれば、様々な国益が絡み理解し合うことが難しくなる。それが現実だろう。学生達の志の気高さ。敗戦により待ち受ける予想だにしない環境の激変。歴史は続いていく。歴史を知ることの大切さを改めて認識した作品。

  • ちゅんさん さん

    かつて満州国に"五族協和"を理念に日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシアから優秀な学生を選抜し将来の満州国を担う人材育成目的に建国大学というエリート養成機関が存在した。そんなエリート達も戦後、時代の波に飲まれ不遇な人生を送ることに。著者は彼らを取材するためアジアの国を飛び回りながらその証言を集めていく。しかし彼らがかなり高齢なことやそのお国(中国)元建国大生という特殊な事情がありなかなかうまくいかない。それでもここまで調べて読ませる作品に仕上げた著者の筆力と情熱は賞賛に値する。貴重なノンフィクション本

  • hatayan さん

    将来の満州国の国家運営を担う人材を育成するために設立された「満州建国大学」。民族共和を掲げ、日本人だけでなく朝鮮人、中国人、ロシア人なども学生として共同生活。出自に関係なく言論の自由が認められる環境が用意されていましたが、終戦と同時に消滅。不利益を恐れて大学にいたことを隠す卒業生が多かったといいます。失われた記録を求めて、著者は生き残ったOBに国を跨いでインタビュー。政府の掲げた理想と矛盾に学生が悩み苦しんでいたこと、学内では教養主義が重視され手厚い教育が受けられたことなど、歴史の影を浮き彫りにします。

  • kakoboo さん

    「虹」は南アフリカの元大統領ネルソンマンデラ氏が掲げた「レインボーネイション」からきた、民族の協和からきている。本書では五族共和を掲げて成立した建国大学が短い期間ながらも最高学府として成立していたその経緯を当時を知る卒業生等から取材したもの。卒業後、数多くの不遇を受けながらも前を向いて生きてきた人々の言葉は一言一言が噛みしめる思いで聞いてしまう。時代背景と人間の寿命といった要因から、今という時でなければこの作品ができなかったこのノンフィンクションがもつエネルギーは強い。中盤の写真や取材での個々の声は必見。

  • ごく さん

    「虹色のトロツキー」を読む前に、お気に入りさんの読了本で知り、手に取る。なぜ、虹なのかと考えながら読み進めると、満州を担う五国の精鋭達が学ぶ大学が舞台だからと気付く。と同時に、虹は決して手に入らないと悲しい気持ちにもなった。それぞれの理想を掲げ進学した方々の母国でのインタビューは、遠いと感じる国々を少し理解できた気がした。建国大の設立には野望と理想が混在していたが、相互理解には”衝突”が必要で、理解できずとも共存はできるという希望が読み取れた。貴重な歴史と、その中を生き抜いた人達の深い人生哲学を学べた1冊

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