戦艦大和講義 私たちにとって太平洋戦争とは何か

一ノ瀬俊也

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784409520611
ISBN 10 : 440952061X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
329p;19

内容詳細

1945年4月7日、特攻に出た大和は沈没した。戦後も日本人のこころに生き続ける大和。大和の歴史は屈辱なのか日本人の誇りなのか。歴史のなかの戦艦大和をたどりながら戦後日本とあの戦争を問い直す。

〜『戦艦大和ノ最期』から『宇宙戦艦ヤマト』『艦これ』までの15講!

【著者紹介】
一ノ瀬俊也著 : 1971年福岡県生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程中途退学。専門は、日本近現代史。博士(比較社会文化)。現在埼玉大学教養学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • nnpusnsn1945 さん

    戦艦大和を巡る言説や文化は、戦死者を抜きにして、大和を神や物として語る物が多いようだ。軍艦の擬人化は昔からであり、日清戦争の鎮遠がその第一号と言える。仮想戦記や宇宙戦艦ヤマト、艦これ、零戦ブームの分析も興味深い。映画『連合艦隊』に対する著者の意見は厳しい。必ずしも戦死者を忘れているわけではない気がするが。ちなみに、私は小学校で小説をかく授業の際に、戦艦大和を題材にした駄文を書いた覚えがある。仮想戦記にも、現実的な物とSF要素が強い物が存在するらしい。作品によってはアメリカへの対抗も込められている。

  • クサバナリスト さん

    生き残った者は、死者の死そのものを「なかったこと」にして、戦争の悲惨さと平和の大切さを書物・映画などを表現してきたかが語られている。「艦これ」や「宇宙戦艦ヤマト」もまさしくそうなのかもしれない。生き延びた者より戦死した者たちこそを前面にして戦争を語る・表現すべきだと思った。

  • Toska さん

    戦艦大和の語られ方を通じて日本人の戦争観を読み解く。ありがちな企画かと思いきや、現実の大和に託された「一億総特攻のさきがけ」が不発のまま終わった、いわば日本人が大和を裏切っていたという、想像以上にハードな展開。こうした後ろめたさから逃れるための作為が、実は吉田満の段階から始まっていたのには驚き。「大和建艦の技術が戦後に活かされた」等の自己満足的な語りも、意外に早くから見られる。結局、この世は生きている人間のものであって、死者の記憶は都合よく消費されるしかないのだなあとしみじみ。

  • まると さん

    長きにわたり戦艦大和に日本人が心を寄せてきた理由を読み解く、斬新な講義録。抜群の面白さだった。子供の頃、繰り返し見て育った「宇宙戦艦ヤマト」(ウルトラマンやゴジラなどにも)に、これほど多くのメタファーが込められていたとは。ただ、「ヤマト2199」や「艦これ」を通じた時代考察はどうなのだろう。東浩紀さんの言うところの「大きな物語」が消滅した日本で、一作品に時代を象徴させるのは相当にハードルが高いのでは。作り手側に高度なメッセージ性を求めることにも疑問が残る。そこはきちんと取材した上で書いてほしいところだ。

  • kanaoka 56 さん

    一億総特攻の先駆けとなった神風や大和の海上特攻は、その後に全ての国民が続くという「死の平等性」があって推進された。敗戦を受け入れた事による彼らへの背信の負い目は、やがて彼らは「敗レテ目覚メル」ため進んで死んでいったかのような創作や、「生き抜くことの尊さ」「生き延びることの勇気」「戦後日本の技術力への継承」等、生者にとって極めてご都合主義的、身勝手なストーリを生み出していく。 悪者を戦争指導者だけに押し付け、戦死者は記憶から消され、「宇宙戦艦ヤマト」では男のロマン、「艦これ」では性欲処理のアイコンと化した。

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