ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)

人物・団体ページへ

CD 輸入盤

交響曲全集 ボールト&ロンドン・フィル、ニュー・フィルハーモニア管(1967−71)(5CD限定盤)

ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
0874842
組み枚数
:
6
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

EMI BRITISH COMPOSERS
ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲全集(5CD)
スペシャリスト、ボールトによる2度目の全集録音


1968〜71年ステレオ録音。イギリスの名指揮者、エイドリアン・ボールト[1889-1983]による2度目のヴォーン・ウィリアムズ交響曲全集が低価格の5枚組ボックスで登場します。

【ヴォーン・ウィリアムズの交響曲】
英国風な旋律の味わいと、独特の雰囲気を醸し出すオーケストレーションの巧みさにより魅力的な世界をつくりあげるヴォーン・ウィリアムズの交響曲群。伸びやかで牧歌的な作品から、戦争の不穏さを描き出した過激な作品まで、近代音楽らしい多彩な内容を持つ交響曲全集は意外なほどの人気を博しており、当サイトではベストセラーとなっている全集も多数あります。

【ボールトのヴォーン・ウィリアムズ】
エルガーやホルスト等も得意としたイギリス音楽のスペシャリストとされるボールトによるヴォーン・ウィリアムズは、バルビローリ指揮のものと並んで決定版と言えるものです。
 ボールトの1度目の全集録音は、1952年から1956年にデッカに録音されていたもので、当時は作曲者が第9番を書く前だったため全8曲でしたが、現在は、第9番作曲後の1958年にエヴェレスト・レーベルに録音したものと一緒にした形で全集としてリリースされています。
 そのデッカ盤はボールト60代に録音されたせいか、パワフルなスタイルが印象的なものでしたが、ボールト70代の終わりから80代の始めにかけて録音されたこのEMIの全集では、気張った部分や不要な感情移入を否定した、“形”としての立派さが、9曲それぞれの作品に、交響曲としての立派な風格を与えているのが特徴的で、デッカ盤とは好対照ともいえる泰然として動じない安定感が魅力ともなっています。
 特に息長く張りのある大柄なフレージングには素晴らしいものがあり、風格ある雰囲気が見事に作品に適合した格調高い仕上がりに繋がっています。
 なお、オーケストラは、戦争交響曲として過激なサウンドが求められる第4番と第6番のみニュー・フィルハーモニア管弦楽団で、ほかは旧盤と同じくロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が起用されています。

【9つの交響曲】
交響曲第1番は、詩人ホイットマンの『草の葉』をテキストにし、声楽付きの勇壮な音楽で開始される大作で、正式なタイトルは『海の交響曲』。
 交響曲第2番は、大都市ロンドンの印象を描き、作曲者自ら最も気に入っていたという描写的な作品で、正式なタイトルは『ロンドン交響曲』。
 交響曲第3番は、田園風景の印象と瞑想を美しく音楽化した作品で、正式なタイトルは『田園交響曲』。
 次の第4番から正式にナンバリングされるようになり、もともと映画音楽だった第7番を除いて、標題が使われることが無くなりました。
 この交響曲第4番は、第2次大戦直前のヨーロッパの不穏なムードを反映した緊迫感みなぎる作品であり、ドラマティックな進行がとても刺激的。加えて激しい終わり方が、全9曲中、実に7曲が弱音で終わるというヴォーン=ウィリアムズの交響曲の中では独特の存在感を主張しています。
 続く交響曲第5番は、激しい第4番のあとということもあってか、戦時の作品とはとても思えない、あるいはそれゆえにか、穏やかで安らかな世界を追求した内面的な音楽です。
 交響曲第6番は、戦中から戦後にかけて書かれ、第4番の世界の再現・発展形ともとれる過激で凶暴な迫力に満ちた音楽が強烈な傑作。テナー・サックスが醸し出す退廃的な雰囲気、連打されるバスドラの迫力は圧巻です。
 交響曲第7番は、描写的な映画音楽『南極のスコット』を再構築した作品で、正式なタイトルは『南極交響曲』。ヴォーン=ウィリアムズ版『アルプス交響曲』ともいうべきパノラマ的な面白さが聴きものとなっています。多数の打楽器や、オルガン、女声合唱、ソプラノ独唱などの効果的な使用も印象的です。
 続く交響曲第8番は、二管編成のオーケストラに5人の打楽器奏者を要する編成により、主題のない変奏や、行進曲風スケルツォ、カヴァティーナ、トッカータなどがあらわれる凝った作品。
 最後の交響曲第9番は、作曲者の死の直前、80代なかばの創作ですが、そこで支配的な詠嘆や諦観といったムードは、生涯最後の作品にふさわしいものなのかもしれません。テナー&アルト・サックスの使用もユニークです。(HMV)

【収録情報】
CD1
・海の交響曲
 シーラ・アームストロング(ソプラノ)
 ジョン・キャロル・ケイス(バリトン)
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
 録音:1968年9月23-26日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

CD2
・ロンドン交響曲
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1971年3月1,2日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

・田園交響曲(第3番)
 マーガレット・プライス(ソプラノ)
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1968年2月14,15日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

CD3
・交響曲第4番ヘ短調
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 録音:1968年1月22-23日、2月12日、アビイ・ロード第1スタジオ、ロンドン

・交響曲第6番ホ短調
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 録音:1967年2月27日、3月1日、アビイ・ロード第1スタジオ、ロンドン

CD4
・交響曲第5番ニ長調
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1969年4月1-3日、ウェンブリー・タウン・ホール

・交響曲第9番ホ短調
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1969年12月18,22,23日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

CD5
・南極交響曲
 ノーマ・バロウズ(ソプラノ)
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
 録音:1969年11月18,19,21日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

・交響曲第8番ニ短調
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1968年9月25日、12月23日、1969年3月26日、キングズウェイ・ホール、ロンドン

 エードリアン・ボールト(指揮)

 録音方式:ステレオ(セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Behold the sea itself (chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), I. A Song for All Seas, All Ships (Moderato maestoso)
  • 02. Today a rude brief recitative (baritone & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), I. A Song for All Seas, All Ships (Moderato maestoso)
  • 03. Flaunt out, O sea, your separate flags of nations (soprano & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), I. A Song for All Seas, All Ships (Moderato maestoso)
  • 04. Token of all brave captains (chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), I. A Song for All Seas, All Ships (Moderato maestoso)
  • 05. A pennant universal (baritone, soprano & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), I. A Song for All Seas, All Ships (Moderato maestoso)
  • 06. On the beach, at night, alone (baritone & semi-chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), II. On the Beach at Night, Alone (Largo sostenuto)
  • 07. A vast similitude interlocks all (baritone & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), II. On the Beach at Night, Alone (Largo sostenuto)
  • 08. III. Scherzo. The Waves (Allegro brillante). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster)
  • 09. O vast Rondure, swimming in Space (chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 10. Down from the gardens of Asia descending (chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 11. O we can wait no longer (baritone & soprano). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 12. O thou transcendent (soprano, baritone & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 13. Greater than stars or suns (chorus, soprano & baritone). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 14. Sail forth (chorus, soprano & baritone). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)
  • 15. O my brave Soul (soprano, baritone & chorus). - A Sea Symphony (1986 Digital Remaster), IV. The Explorers (Grave e molto adagio - Andante cono moto)

ディスク   2

  • 01. I. Lento - Allegro risoluto (molto pesante). - A London Symphony
  • 02. II. Lento. - A London Symphony
  • 03. III. Scherzo (Nocturne). Allegro vivace. - A London Symphony
  • 04. IV. Andante con moto - Maestoso alla marcia (quasi lento) - Allegro - Maestoso alla marcia (alla I) - Epilogue (Andante sostenuto). - A London Symphony
  • 05. I. Molto moderato. - A Pastoral Symphony
  • 06. II. Lento moderato. - A Pastoral Symphony
  • 07. III. Moderato pesante - Presto. - A Pastoral Symphony
  • 08. IV. Lento - Moderato maestoso. - A Pastoral Symphony

すべての収録曲を見る >

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
3
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
いや〜、いいですね。堪能させていただきま...

投稿日:2013/11/04 (月)

いや〜、いいですね。堪能させていただきました。ヴォーン・ウィリアムズ、なかなかにまだポピュラーとは言えない(特に交響曲)とは思いますが、これから多くの方が興味を持って聴いてくださることを願います。但し、一筋縄ではいきません。親しみやすい、また美しいメロディーのある曲もあれば、どこかとっつきにくい曲もあり、ちょっとムツカシイ。また、メロディアスな曲にしても、そこにのめり込み切れない、抒情に浸りきれない、一種の「引き」を感じますね。イギリス紳士の嗜みなのかなあ。さて、ボールト卿の演奏は実に立派なもの。繊細な抒情も豪壮な盛り上がりもバッチリで、どの曲もすばらしい出来栄えだと思います。交響曲も、フィルアップの曲目も、どれも結構。何の不満もありません。録音もアナログの長所が生きていて、レンジも広いし、つややかな音色の美しい鮮やかな音です。大いに満足しました。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

3
★
★
★
★
★
交響曲第2番は名演です。ちなみに第1楽章...

投稿日:2013/01/25 (金)

交響曲第2番は名演です。ちなみに第1楽章にはミュージカル『オペラ座の怪人』のあの有名なメロディーに似た音形が出てきます。 交響曲第3番、第4番が特にオススメ。名曲です。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

0
★
★
★
★
★
ボールト&ロンドン・フィルのヴォーン・ウ...

投稿日:2012/02/06 (月)

ボールト&ロンドン・フィルのヴォーン・ウィリアムズは細部を大事にしつつ表情の変化が大きい演奏です。 個人的にはスラットキンの時に沈んだ色調を見せる演奏のほうが好みですが、明るいこの演奏も良いと思います。録音も良好。

もよ さん | 神奈川県 | 不明

1

ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)に関連するトピックス

交響曲 に関連する商品情報

おすすめの商品