ヴィクトル・ユゴー

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エルナニ 岩波文庫

ヴィクトル・ユゴー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003253267
ISBN 10 : 4003253264
フォーマット
出版社
発行年月
2009年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,308p

内容詳細

私は突き進む力そのものです―16世紀スペイン、父の復讐のため山賊に身をやつし国王の命を狙うエルナニ。若き国王、老獪な公爵との間で展開される恋と陰謀のサスペンス。古典派の規範を打ち破る大胆な劇作は、文学史に名高い「エルナニ合戦」をもたらし、「文学における自由主義」を掲げるロマン派の新時代を打ち立てた。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のっち♬ さん

    「私は突き進む力そのものです」16世紀のスペインを舞台に、貴族の娘をめぐって、老獪な公爵、若き国王、国王を仇敵とする山賊頭エルナニの間に繰り広げられる葛藤、悲恋を描いた戯曲。旧来の規範を打破した大胆な作風で、古典派とロマン派の論争と衝突を生んだ作品。剛毅で男気溢れるエルナニを中心に、ロマン派なテーマと騎士道モラルが絡み合い、時にサスペンシフルに、時に華麗な展開を見せる。ヒロインに個性はあまり感じられないが、彼女を取り巻く三人の男たちが話が進むにつれて、人格の様々な一面を見せたり、変化したりする様も魅力的。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    王位を簒奪され、山賊へと身をやつし、先王であった父を殺した国王の命を狙うエルナニ。彼に恋する皇族の女性、ドル・ソニャ。彼女に恋する伯父で公爵のリュイ・ゴメス。そして冷酷で慈悲知らずのカルロス国王。4人の関係は狭い空間内で凝縮され、カタルシスを迎える。全ての元凶であるカルロス国王が教皇との結び付きで改心したのが清教徒が多かったフランスらしい。しかし、ユゴーはそこで大団円では終わらせず、ギリシャ演劇、シェイクスピアの悲劇のような契約による宿命劇へと変貌させる。当時は複数の演劇要素を取り入れたのは珍しかったのね

  • KAZOO さん

    ユゴーの戯曲の一つだそうで初めて読みました。内容は結構波乱万丈の物語で、劇場でやるとするとかなり大変でしょう。ユゴーは、「レ・ミゼラブル」を読んでもエンターテイメント性をかなり重視していると思われるのでこの物語のような感じになったのでしょう。比較的読みやすい本でした。

  • SIGERU さん

    ロマン派演劇が古典派を打破した記念碑的な戯曲。とはいえ現代の感覚からは、主人公エルナニや国王カルロスの心情変化が首肯しづらい。例えば、エルナニは父の仇として国王の命を狙っていたのに、美女との結婚を国王に赦された途端すべて忘却するのは、幾ら何でも奇怪至極。しかし、終幕に至ってドラマは急加速。一気呵成に破局へと突き進む熱量は、さすが文豪ユゴーだ。膂力溢れる筆の運びに酔わされた。『レ・ミゼラブル』で譬えると、パリ地下水道の蘊蓄を読まされた後の、壮烈な革命描写ほどのカタルシスがある。読了してみれば昂揚感が残った。

  • のり さん

    ユゴーでは『レ・ミゼラブル』が有名だが,本作はフランス文学史上で有名な「エルナニ論争」を生んだ作品である。旧来からの古典主義文学が固辞してきた枠を超えたさまざまな実験手法が実際に花開いている部分を本作を読んでいると実感することが出来る。詳細でわかりやすい解説にもある通り,普遍性を超えた個別性を目指し,三単一の法則を破り,喜劇性と悲劇性を織りなしながら,進む物語の勢いは力強く,悲劇的な結末まで読者はその展開の中に呑み込まれるのを感じられる。ドニャ・ソルとエルナニの出会いがどのようなものだったかが気になった。

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ヴィクトル・ユゴー

1802〜1885。フランス・ロマン派を代表する作家・詩人。デビュー作『オードと雑詠集』が評価され、その後『エルナニ』で名声を得る。政治に関心を持ち七月王政時代から議員活動を行うが、ナポレオン3世のクーデターに反発し、亡命。60歳の時に大作『レ・ミゼラブル』を完成させる。最期は民主主義の英雄として国

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