ヴィエト・タン・ウィン

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シンパサイザー

ヴィエト・タン・ウィン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152097026
ISBN 10 : 4152097027
フォーマット
出版社
発行年月
2017年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
494p;20

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読書メーターレビュー

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  • ずっきん さん

    紙面をスパイの独白が流れていく。語り口はウィットに富み、格調高く、かつ赤裸々で生々しい。北と南、西洋と東洋、多様性など認められない露骨な対立構造の中、翻弄される姿が哀しく漂う。読み心地極上。着地への加速圧巻。うーん、すごくよかった。グリーンの『ヒューマン・ファクター』がよぎる。独房生活での告白スタイルをとっているので、しょうがないとは思うんだけど、訳文は敬体じゃないほうがもっと良かったような気がする。あくまで好みの問題だけど。原文だと主人公のイメージが違ってくるんじゃないかとも思う。

  • NAO さん

    ヴェトナム人が書いたヴェトナム戦争の話。それは、これまで書かれてきたどんなヴェトナム戦争の話よりも凄惨で、残酷で、圧倒的なリアリティがある。だが、ヴェトナム人ならだれもがこの語り手に共感するわけではないだろう。アメリカに住むヴェトナム人でも、ヴェトナム戦争を体験している人々とそうでない人では考え方が全く違う。そして、ヴェトナムに住んでいる人々がこの本を読んだら、「それはちょっと違う」と言うだろう。作者は、きっと、それも分かっているのだ。

  • Koichiro Minematsu さん

    ベトナム戦争をベトナム側からみたところにこの小説の深さがあり、また色んな場面に散りばめられているシンパサイザーがフィクションがベースにあることを物語る。ベトナムでも南ベトナムがこの世界の舞台であるのが重みを増す。やはりアイデンティティは揺るぎない力。

  • 星落秋風五丈原 さん

    ヴェトナムの民間人サイドから描かれた小説はあったけれどスパイ小説を読んだのは初めて。囚人としているにも関わらず冒頭から全く口調が乱れない語り手。Sympathize(同調)を求められるスパイに自我や自分の意見は無用なのか。割と文学的でした。

  • ヘラジカ さん

    読了後に「これがデビュー作か」と唸るようなため息を吐き出した。ル・カレやグレアム・グリーンの名前が挙がるようだが、ある部分では既にそれら巨匠達の作品を凌駕していると言っても言い過ぎにはならないだろう。緊迫感溢れる王道的スパイ小説でありながら、国や思想・アイデンティティなど”引き裂かれた”あらゆるものと、そのアンビバレンスを描いた巨大文学作品でもある。実に実に強力無比な傑作。最後半の尋問と続く独白には圧倒された。ベトナム戦争を舞台にした小説としては『戦争の悲しみ』に次ぐ必読小説だと思う。(2017・55)

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