ヴァージニア・ウルフ

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船出 下 岩波文庫

ヴァージニア・ウルフ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003229132
ISBN 10 : 4003229134
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
川西進 ,  
追加情報
:
336p;15

内容詳細

叔母夫妻の別荘に滞在中のレイチェル。自分ひとりの部屋、近くにあるホテルでの老若男女との出会いが、世界を広げていく。そして、初めて打ち解けて話せる異性…。これが「恋」?愛するほどに「分かり合えなさ」を感じるのはなぜ?精神の不調を乗り越え出版した本作には、後のウルフ作品のあらゆる萌芽がある。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のっち♬ さん

    南米のイギリス領地に舞台は移り、レイチェルとテレンスの恋愛沙汰が主軸となる。「人々が口に出して言わないことについて」の小説を書きたいという彼の台詞には著者の創作意欲が直に反映されているようだ。分かり合えないのはなぜ?人生とは何か?現実とは何か?こうした問いは彼女が表現技法や美学を模索・追求するバイタリティの大きな根源になっていたのではないか。当時の模範的な生き方に対する皮肉や反感も随所に込められている。それは、「理解し共感しようとする本能」が自分の心情を押し潰す現実へのやるせなさと共鳴するかのようである。

  • ケイトKATE さん

    下巻に入ると、物語がレイチェル中心に動く。世間知らずだったレイチェルが様々な人と出会い対話することで成長していく。特に、同世代の男性、テレンスとハーストとの出会いはレイチェルを一気に成長させた。やがて、テレンスと結ばれた矢先にレイチェルは病気であっけなく亡くなってしまう。正直、このあっけない結末に拍子抜けしてしまったが、レイチェルとテレンスが死と向き合ったことで、お互いの愛を確認し合う場面は切ないものを感じた。『船出』はデビュー作なので粗が散見されるが、後のウルフ作品の萌芽は見られる。

  • やいっち さん

    ウルフのデビュー作ということで、ウルフの入門書としてもいいのだが、そんなことより、ウルフの世界に端的に入って行けるようで、実に面白かった。主人公の名前はレイチェル。この名前は、西欧では馴染みだが、意味深なような名前でもある。「レイチェルは、英語圏の女性名。旧約聖書『創世記』に登場するラケルに由来する」とか。  ウルフがどういう理由でこのレイチェルを選んだかは分からない。

  • おおた さん

    気むずかしさが先に立つ。男性陣はなぜか感情の大きさを比較したがり「君より僕の方が人間が好きだ!」とか叫んだりするので困る。そんなの言うのは勝手だけど審判がいないもの。丸く収まるかと思った頃にまさかの小町娘メソッドが発動して(゜Д゜) 後書きを読むとウルフを一通り読んだら分かるよというアドバイスがあったので、おとなしく他の有名な作品を読もうと思います……。

  • かふ さん

    この時代(1900年代初頭)を生きれなかったレイチェルは自立する女性のプロトタイプだった。イギリスの植民地時代、貴婦人たちのおしゃべりの中での意識の流れ、植民地での風土病(熱病)、作家であるテレンスとの婚約で幸せの絶頂の後での婚約破棄をするような死。テレンスとの女性の役割としての考え方の違い。夫の読書の邪魔にならないようにピアノを弾いているのは我慢ならない。ベートヴェンの後期ソナタを弾きたいのだ。ピアノ・ソナタ32番は此岸と彼岸、結合と離脱、肉体と精神の演奏。レイチェルの死に対しての登場人物たちの影響。

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人物・団体紹介

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ヴァージニア・ウルフ

1882年、ロンドンに生まれる。文芸評論家の父を持ち、知的な環境の中、文学的感性を若い頃からはぐくむ。20代の頃、ブルームズベリー・グループに参加。1915年、最初の長篇小説『船出』を出版する。「意識の流れ」の手法を追求し、『ダロウェイ夫人』『燈台へ』『波』などの傑作を生み出す。1941年、神経衰弱

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