(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)
レオニード・コーガン・エディション(10CD)
好評のブリリアント・クラシックス“HISTORIC RUSSIAN ARCHIVES”シリーズからまたしても注目作がリリース。
今回はいよいよ名ヴァイオリニスト、レオニード・コーガン[1924-1982]の登場です。しかも非常に興味深い録音が含まれています。
たとえば、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番をエジソン・デニソフがヴァイオリンと室内オーケストラのために編曲したものとか、フランクのヴァイオリン・ソナタをヴァイオリンとオーケストラのために編曲したヴァージョン、それにあのスヴェトラーノフがピアノを担当し、ルザノフがチェロを弾いたラフマニノフの『悲しみの三重奏曲』といった具合で、かなり多彩な内容となっています。
コーガンは、オイストラフ[1908-1974]と並び称されるほどの大変な力量の持ち主。その技巧の切れ味はオイストラフをも凌ぐほどで、鋭角的な表現のテンションの高さは比類がありません。また、一方でその美しい音色をうまく生かした繊細で叙情的な表現にも優れており、表現の幅の広さはまさに別格ですが、さらにコーガンの場合、クールなアプローチを厳格に守り抜くスタンスにはある種の凄味すら漂います。
コーガンのレパートリーは、バロックから現代に及ぶ広範囲なものでしたが、その研ぎ澄まされた音色と、独特の緊張感を孕んだスタイルはどの作品でも一貫しており、作品のフォルムを浮き立たせる表現力には実に見事なものがありました。
特にライヴではそうした傾向が顕著で、その意味でも今回のライヴBOXの登場は大いに注目されるところです。
CD1[72:04]
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 K.216
1959年4月24日
キリル・コンドラシン(指揮)国立交響楽団
・バッハ:ヴァイオリン協奏曲 BWV.1041
1962年11月3日
キリル・コンドラシン(指揮)モスクワ・フィル
・バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV.1014
1947年10月21日
ヴラディーミル・ヤンポリスキー(P)
・パガニーニ:カプリース第9番
1953年2月17日
・パガニーニ:カプリース第23番
1953年2月17日
・ブロッホ:『ニーグン』
1947年10月21日
ヴラディーミル・ヤンポリスキー(P)
CD-2[69:50]
・デニソフ:ヴァイオリンと室内オーケストラのためのパルティータ
1981年5月9日
パーヴェル・コーガン(指揮)管弦楽団
・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 Op.99
1959年4月24日
キリル・コンドラシン(指揮)モスクワ・フィル
・サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチョーソ
1951年11月1日
アレクサンドル・ガウク(指揮)大交響楽団
CD3[66:31]
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 Op.47『クロイツェル』
1952年5月30日
グリゴリー・ギンズブルグ(P)
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番 Op.96
1975年1月4日
サミュエル・アルミアン(P)
CD4[66:59]
・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 Op.35
1950年10月1日
ワシリー・ネボルシン(指揮)モスクワ放送交響楽団
・チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ Op.34
1952年5月29日
アレクサンドル・ガウク(指揮)モスクワ放送交響楽団
・チャイコフスキー:メディテーション
1960年10月3日
キリル・コンドラシン(指揮)ソ連国立交響楽団
・ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第5番 Op.37
1952年2月22日
キリル・コンドラシン(指揮)国立交響楽団
CD5[65:47]
・ショーソン:詩曲 Op.25
1980年1月9日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
・サラサーテ:カルメン幻想曲 Op.25
1950年4月10日
ワシリー・ネボルシン(指揮)大交響楽団
・ヴィエニャフスキー:伝説 Op.17
1952年5月29日
アレクサンドル・ガウク(指揮)モスクワ放送交響楽団
・バーバー:ヴァイオリン協奏曲 Op.14
1981年12月15日
パーヴェル・コーガン(指揮)ウクライナ交響楽団
・モーツァルト:アダージョ K.261
1981年5月23日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
CD6[69:22]
・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 Op.61
1970年12月27日
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)モスクワ放送交響楽団
・ベートーヴェン:ロマンス第1番 Op.40
1970年12月27日
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)モスクワ放送交響楽団
・ベートーヴェン:トルコ行進曲
1981年5月23日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
・クライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
1976年5月18日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
・ワックスマン:カルメン幻想曲
1981年5月23日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
・マスネ:タイスの瞑想曲
1980年1月9日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
CD7[68:03]
・ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲
1951年6月25日
アラム・ハチャトゥリアン(指揮)モスクワ放送交響楽団
・ハチャトゥリアン:コンチェルト・ラプソディ
1964年11月11日
キリル・コンドラシン(指揮)モスクワ・フィル
・シマノフスキ:夜想曲とタランテッラ
1953年5月23日
アンドレイ・ミトニク(P)
CD8[70:44]
・グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.45
1947年
グリゴリー・ギンズブルグ(P)
・グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.8
1947年9月19日
グリゴリー・ギンズブルグ(P)
・アルベニス:『イベリア』〜「港」
1952年4月30日
アンドレイ・ミトニク(P)
・アルベニス:「セヴィーリャ」
1953年2月9日
アンドレイ・ミトニク(P)
・ドビュッシー:巷に雨の降るごとく
1978年1月17日
ニーナ・コーガン(P)
・ヴュータン:ロンディーノ
1947年
ヴラディーミル・ヤンポリスキー(P)
・サラサーテ:マラゲーニャ Op.21
1949年1月7日
アブラム・マラコフ(P)
CD9[69:23]
・ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲第2番『悲しみの三重奏曲』 OP.9
1973年5月19日
エフゲニー・スヴェトラーノフ(p)、フョードル・ルザノフ(vc)
・フレンニコフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.23
1977年5月1日
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)ソ連国立交響楽団
CD10[67:35]
・フランク:ヴァイオリン・ソナタ(ヴァイオリン&オーケストラ版)
1980年1月9日
パーヴェル・コーガン(指揮)ソ連国立交響楽団
・シューベルト:幻想曲 D.934
1975年1月4日
サミュエル・アルミアン(P)
・シューマン:幻想曲 Op.131
1953年
アンドレイ・ミトニク(P)
以上、すべて レオニード・コーガン(Vn)