CD 輸入盤

『タンホイザー』全曲 サヴァリッシュ&バイロイト、ヴィントガッセン、フィッシャー=ディースカウ、ロス・アンヘレス、他(1961 モノラル)(3CD)

ワーグナー(1813-1883)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ORFEOR888143
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Germany
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


センセーションを巻き起こしたバイロイト音楽祭1961年の『タンホイザー』
ヴィントガッセン、F=ディースカウ、ロス・アンヘレス、グラインドル
新発見、未発表の8月3日公演のライヴ録音が音質良好な蔵出音源で登場!


バイロイト音楽祭でも特に歴史的重要度の高い公演のライヴ録音が蔵出音源で登場です。1961年の『タンホイザー』、しかもこれまで出回っていた音源とは異なる、完全に初出の音源です!
 1961年、ヴィーラント・ワーグナーが初めて手掛けた『タンホイザー』は大成功を収めました。演出の斬新さはもちろんですが、音楽だけでも物凄い力の入れよう。タイトルロールには偉大なヘルデンテノール、ヴォルフガング・ヴィントガッセンが据えられ、さらにヴォルフラムには天下の大バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(これが最後の音楽祭出演)。なんという信じがたい豪華さ! 一方女声には新風を送り込み、エリーザベトには優しい気品に包まれたカタルーニャの歌姫、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス、ヴェーヌスには当時まだ無名だったグレース・バンブリーを抜擢、強い対比は大当たりになりました。さらに領主へルマンはヨゼフ・グラインドル、ヴァルターはゲルハルト・シュトルツェ、ビテロルフはフランツ・クラス、ハインリヒはゲオルク・パスクダ、そして脇役と言うべきラインマルはテオ・アダムと、バイロイトの常連大物歌手をこれでもかと投入、1960年代のバイロイト音楽祭といえどもこれほど豪華なキャストは珍しいものです。ヴィーラントがいかに勝負に打って出たかが分かるというものです。
 そして指揮は30代ながらバイロイトの中核指揮者として大活躍していたヴォルフガング・サヴァリッシュ。知性的で切れ味が良く、若々しい情熱に溢れながら、ドイツのワーグナーの伝統をもしっかり踏まえたサヴァリッシュの音楽は『タンホイザー』の音楽に打ってつけ、聞いていると気持ちが良くなってくる素晴らしい演奏です。
 ところで、1961年の『タンホイザー』は既にLPやCDで出回っていますが、それらは初日の7月23日の録音と言われています。この初日はヴィントガッセンが本調子ではなく、それは録音でも分かります。また開幕公演、新演出初日ということで全体にやや固め。ORFEO社が初日の録音の発売を見送ろうとしていたところ、バイエルン放送には三日目の8月3日の録音も残されていることが判明、こちらではヴィントガッセンも復調し、固さが抜けてしっかり噛み合った演奏になっています。初日と三日目では、聴衆の咳や舞台上の物音などの場所がまったく異なりますし、三日目では第1幕の終わり近くでヴィントガッセンが少しばかり歌詞を落とすなど、明らかに別の演奏だと確認できます。
 録音はモノラルながら上々で、歌もオーケストラもどちらも臨場感を楽しめます。このプロダクションは翌1962年の再演のライヴ録音が有名ですが、歌手の豪華さでは初年度の方が上。バイロイト音楽祭特有の興奮に満ち満ちた演奏、ワグネリアンでなくても聞けば大満足です!
 なお楽譜は、ドレスデン版を基本にした上で、序曲の途中からヴェーヌスベルクの音楽(やや短くされている)に接続するなど、パリ版を部分的に取り入れています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
● ワーグナー:歌劇『タンホイザー』全曲

 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T タンホイザー)
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ)
 ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S エリーザベト)
 グレース・バンブリー(Ms ヴェーヌス)
 ヨゼフ・グラインドル(Bs へルマン)
 ゲルハルト・シュトルツェ(T ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ)
 フランツ・クラス(Bs ビテロルフ)
 ゲオルク・パスクダ(T ハインリヒ・デア・シュライバー)
 テオ・アダム(Bs ラインマル・フォン・ツヴェーター)
 エルゼ=マルガレーテ・ガルデッリ(Ms 牧童)
 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

 録音時期:1961年8月3日
 録音場所:バイロイト祝祭劇場
 録音方式:モノラル(ライヴ)

ユーザーレビュー

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61年のバイロイト音楽祭が生々しく蘇るよ...

投稿日:2014/11/03 (月)

61年のバイロイト音楽祭が生々しく蘇るような素晴らしい演奏。サヴァリッシュの音づくりは、知的に整理されながらも溢れ出るパッションが音楽を推進し、明晰で力強く、瑞々しいタンホイザーをつくりあげている。歌手も皆素晴らしい。明瞭な録音で聴くヴィントガッセンのなんと素晴らしいことか!若々しく威力ある歌声、激しい情念の表現など本当に稀有なタンホイザー。加えて、まるで天上に響き渡るようなデ・ロス・アンヘレスの眩いばかりに美しいエリザベート。バンブリーのヴェーヌスも凛としたメゾの歌声が魅力的。フィッシャー=ディースカウの巧さは言うまでもないが、「夕星の歌」のように抑えた歌唱は他を寄せ付けない。クラスのビテロルフも深く安定感のある美声が見事。バイロイトの記録に新たなる名盤の登場を心から喜びたい。 なお、本盤のオルフェオのリマスタリングついては、オリジナルサウンドを保持し、テープノイズ等はオリジナルサウンドを損ねない範囲で減らした旨クレジットされているとおり、特に同社における従来のモノラル録音での上品で聴き易すくはあるが生気が抜き取られたような平板な音質から一転、生気に満ちた鮮烈な音質となっている。歌唱などに多少荒い部分もあるが、このサウンドポリシーを大いに歓迎したい。

森の道 さん | 埼玉県 | 不明

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