アルトゥール・ルリエ:ピアノ作品集 第2集
ロシア、ベラルーシ出身の作曲家ルリエは、1920年代までソ連楽壇の指導的作曲家として活動していたものの、国政に異を唱え、ベルリンに出張したまま亡命してしまったという人。ドイツ、フランスを経てアメリカに行き、ストラヴィンスキーの影響を強く受けた作品を多く書きました。同世代の美術にも関心を持ち、いくつかの作品は美術品に関連付けられたタイトルをもっています。そのような経歴のため、ソ連国内では長らく彼の作品の演奏・出版が禁じられていましたが、21世紀になってようやく復興が始まりました。コウクルによる第2集のアルバムには、様々な小品が収録されています。1910年代の作品は、魅惑的な響きを持つ「シンセシズ」、表現的なタイトルを持つ「子供部屋のピアノ」とスクリャービンの影響が感じられますが、1920年代から1930年代の作品は彼の友人のために作曲されたものが多く、比較的親しみやすい曲調を持っています。第1集と同じく、フランス、スペインの作品を得意とするコウクルの表情豊かな演奏です。(輸入元情報)
【収録情報】
2つの詩曲 Op.8(1912)
グルックによるメヌエット4-8.シンセシズ Op.16
昼間の日課(1915)
子供部屋のピアノ(ロシアの子供時代の8つの情景)(1917)
ピアノ・ソナチネ 第3番(1917)
トッカータ(1924)
ワルツ(1926)
ジーグ(1927)
行進曲(1926)
夜想曲(1928)
間奏曲(1928)
子ヤギの子守歌(1936)
フェニックス公園の夜想曲(1938)
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
録音:2016年7月3日、11月13日 Conservatorio della Svizzera italiana, Lugano, Switzerland