イェルマイネ・シュプロッセ/ピアノの詩人〜ルスト作品集
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ルストは、ドイツの有名な音楽一家の出身の作曲家・ピアニスト・ヴァイオリニスト。ライプツィヒのJ.S.バッハのものでオーケストラのヴァイオリン奏者をつとめていた兄に学び、さらにバッハの鍵盤作品に習熟して、10代で「平均律クラヴィーア曲集」全曲を暗譜で演奏できるようになったほど。またヴィルヘルム・フリーデマン・バッハやカール・フィリップ・エマヌエル・バッハにもオルガンや作曲を学んでいます。
死後、彼の音楽は忘れ去られていましたが、1882年にベートーヴェンの研究者が楽譜を発見して以来、現在まで多くの自筆譜が発見され、徐々にまとめられ演奏もされるようになってきていますが、その数はまだまだ少ない状況です。その作風は彼の生きた時代のとおり、バロックから前古典派への移行期のロココ風でありドラマティックな要素を含んだ独特なもので、特にクラヴィコードのためのソナタは、モーツァルトやベートーヴェンも参考にしたとも言われています。
古典鍵盤楽器奏者イェルマイネ・シュプロッセは、この時代の音楽研究家でもあり、クラヴィコードという繊細な楽器とフォルテピアノで、彼の音楽の本質を探究していきます。
使用楽器は、ヨハン・アンドレアス・シュタイン(1792年製作)のオリジナルのフォルテピアノ、クリスティアン・ゴットロープ・フーバー(1772年製作)のクラヴィコードの忠実なコピーが使用されています。(輸入元情報)
【収録情報】
ルスト:
● ソナタ ト短調
● ソナタ ニ長調
● ソナタ ハ長調
イェルマイネ・シュプロッセ(クラヴィコード、フォルテピアノ)
録音時期:2016年4月
録音場所:チューリッヒ、スイス放送協会スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)