児童合唱のための作品集　ヒヨッキ＆タピオラ合唱団、タピオラ・ユース交響楽団

人気急上昇、ラウタヴァーラの子どものための合唱作品集

「子どものための合唱曲」とはいえ、現代屈指の神秘的作風を持つラウタヴァーラのこと、ものすごく面白い曲が聴けること間違いありません。それは第１曲目の『マルヤッタ』から明らかです。北欧の叙事詩「カレワラ」からラウタヴァーラ自身がテキストを起こし、１幕の神秘劇に仕立てたこの作品、以前、ＢＩＳレーベルからラウタヴァーラの朗読による演奏もリリースされていますが、この演奏はもっともっとコクがあり、印象深い肉付けがされています。また『大工の息子』はタイトル通り、イエスの誕生の喜びを歌ったもの。ロルカの詩による組曲は、比較的知られた作品です。その他、どれも民謡をベースにしながら、現代的な和声と、清冽な響きが求められる難曲をタピオラ合唱団が完璧に歌いこなしています。
　タピオラ合唱団は、世界でもトップクラスの人気、才能を誇る児童合唱団。1963年に、小学校の音楽教師であり、フィンランド屈指の音楽一家出身のエルッキ・ポホヨラ氏が創設、その翌年にはコダーイとオルフが指導するために訪れています。９歳から18歳までのフィンランド中から集まった才能ある子どもたちがメンバーとなり、民謡から現代曲、ジャズまで幅広いレパートリーを持ち、その歌声は世界中から愛されています。（ONDINE）

【収録情報】
ラウタヴァーラ：児童合唱のための作品集
1.　マルヤッタ、いやしい娘 (1977)
2.　大工の息子 (1975)
3.　ロルカの詩による組曲 (1973) （指導者の歌／悲鳴／月が覗いた／マラゲーニャ）
4.　ロルレイ (1973) （男の子はなにでできている？／ブタさんは森へ行け／親指男がブタをつかまえた）
5.　無邪気なワルツ
6.　もしも世界が開かれるなら
7.　愛は決して失敗しない
8.　子どものためのミサ曲

　タピオラ合唱団
　タピオラ・ユース交響楽団
　パシ・ヒヨッキ（指揮）

　録音時期：2010年3月13-14日、10月9-10日（1-4,8）　2011年1月16日（5-7）
　録音方式：デジタル