ユッシ・エーズラ・オールスン

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アルファベット・ハウス 下 ハヤカワ・ミステリ文庫

ユッシ・エーズラ・オールスン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784151794629
ISBN 10 : 415179462X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
400p;16

内容詳細

人体実験同然の治療が行われる病院“アルファベット・ハウス”で精神病を装っていたのは、ブライアンとジェイムズだけではなかった。軍の財宝を着服したナチスの悪徳将校たちも、戦線から離れるため病人のふりをしていたのだ。過酷な状況に耐えるふたりだったが…。時は流れ、一九七二年。五輪を控えた戦後ドイツでかつての偽患者たちは再び大きな運命の渦へと飲み込まれる。北欧ミステリの雄が描く友情と愛憎の物語。

【著者紹介】
ユッシ・エーズラ・オールスン : 1950年、コペンハーゲン生まれ。10代後半から薬学や映画製作などを学び、出版業界などで働く。1985年からはコミックやコメディの研究書を執筆。その後フィクションに転じ、シリーズ第1作『特捜部Q―檻の中の女』(2007年)がベストセラーとなった。シリーズ第3作『特捜部Q―Pからのメッセージ』(2009年)で北欧ミステリ賞の最高峰である「ガラスの鍵」賞、シリーズ第4作『特捜部Q―カルテ番号64』(2010年)はデンマークの文学賞「金の月桂樹」賞を受賞した

鈴木恵著 : 早稲田大学第一文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ざるこ さん

    下巻は戦後およそ30年を経て登場人物たちが相見えるサスペンスフルな展開。友情ってお互いを信頼した上で成り立つもの。とても熱い言葉だけど、そこに亀裂が生じた時には嫌悪も恨みも倍増するのかもしれない。戦後、偽患者たちやブライアンが日常を取り戻してもジェイムズは囚われたままだった。狂ったやつらに狂わされた自分。魂の叫びのような独白には胸がしめつけられる。でも2人のどちらが悪いとか言えないし、どちらも悪くない。運命としか言いようがない辛いけど。ペトラの深い愛情が唯一の救い。ジェイムズの前途が穏やかであるよう願う。

  • 翔(かける) さん

    下巻。物語としては、第二次世界大戦から28年後の第二部へ。ジェイムズの消息を調べていたブライアンは、戦後ずっと避けてきたドイツへと向かう。そこで訪れる偶然の再会。脱出したあの日、アルファベット・ハウスへ置いてきてしまった戦友ジェイムズのその後の人生は、過酷なものになっていた――。これが著者のデビュー作とは思えないおもしろさ。最後の一行に「そうきたか」と。きれいに大団円で終わらないからこその登場人物たちのリアリティが、真に迫っています。意志を持つこと、行動すること、あきらめないことの大切さ。運命は残酷だ。

  • sosking さん

    下巻は、上巻よりは早く読めると思います。作者が言う通り、人間関係の亀裂をテーマとして書きたかった事が、よく分かりました。しかしですよ、あの状況下でジェームズを連れて逃げ出す事はかなり不可能なことだったと思いますが、時を無駄にしたというやり場のない怒りの矛先が、逃げた相棒に向いてしまうのは、やはり西洋的だと感じました。日本人なら、耐え忍ぶ事と相互理解の美徳感から、助けてくれてありがとうを期待してしまう感じがしました。

  • ニッキー さん

    やっと読み終えた。 上巻は、長かったし長くかかった。 下巻は、それに比べたら、あっという間に読み終えてしまった。下巻は、面白かった。 登場人物の名前が上巻と変わっていて、分かりづらかったが。 30年間は長かった。片方は友情を信じて、片方は裏切られたと憎しみを膨らませていた。時は戻らないと言う事か。戦争下と言う、非情な過酷な状況が全てを奪ってしまった。 友情も個人の尊厳までも。 人は環境で天使にも悪魔にもなる。 誰がそれを刷り込んだか⁈

  • ゆーぼー さん

    四方八方、手を尽くしている友人に対して、何もしなかった自分がいる。 最終場面で、薄れゆく記憶をかき集めて、ジェイムズは、この事実に気付いてしまった。 ブライアンに命を救われたのは、これが二度目だと。 だから、ブライアンに背を向けてドーバーの断崖を去ることにした。 こういう友情の壊れ方もあるのだと、辛い読後感が残った。 それだけに、ここに到達するまでの、激しいストーリー展開が心に残る。

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