冗談

ミラン クンデラ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622048671
ISBN 10 : 4622048671
フォーマット
出版社
発行年月
2002年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,380p

内容詳細

肉体と精神の剥離をめぐる悲しいデュエット。忘却によりたえず蝕まれている人生に私たちを結びつける慈悲深いノスタルジアと無慈悲な懐疑が、この小説の平衡を保っている。20世紀文学の傑作日本語版。

【著者紹介】
ミラン クンデラ : 1929年、チェコスロヴァキアのブルノに生まれる。52年、プラハの音楽芸術大学映画学部卒業、同大学で文学を講義。75年、フランスのレンヌ大学客員教授。79年、チェコ市民権を剥奪される。81年、フランスの市民権を獲得。現在もフランスで作家活動を続ける

関根日出男編 : 1929年長野県に生れる

中村猛 : 1933年神奈川県に生れる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • zirou1984 さん

    クンデラの作品とは、疲れた時にふと見せる穏やかな微笑のようなものではないだろうか。それは人間の業や時代といったものに振り回されながら、それでも人間であることの尊厳や美しさは何ら損なわれるものではないという声明に他ならない。クンデラ最初の長編作品である本作は友人に裏切られ、歴史から見放されたルドヴィークを中心に、存在することへの痛みに満ちた痛切な愛の物語が繰り広げられていく。それは出来過ぎた冗談の様に滑稽であり、笑うに笑えないぎこちない微笑みの様だ。弱さを持ち続けること、そのことをクンデラは静かに肯定する。

  • ヘラジカ さん

    映像学を学んだ作家が優れた「映画的」な作品を作り出すように、音楽を愛し続けたクンデラは完璧な「音楽的」作品を作り出した。彼は物語と同時に一つの輪舞曲を作り上げていたのだ。これ程までに文学の恐ろしさを感じた小説は久しぶり。『夜の果てへの旅』に匹敵するぐらいの衝撃だった。それとここでの感想が酷評気味なのにも衝撃を受けた。うーん、良さが分からない方にはもう一度読んでもらたいなあ。あと何故文庫化しないのかと出版社を問い詰めたい……

  • ぷるいち さん

    「存在の耐えられない軽さ」に匹敵する面白さだった。 一言では形容できるような小説ではないけれど、それでもあえて言うなら、「冗談」というテーマを異なる方式と語り手で「変奏」して描かれている小説とは言えると思う。例えば下記のような。 ・ルドウィークの言い放った文字通りの「冗談」 ・ヤロスラフが取り戻そうとする「王様騎行」と民族音楽の凋落 ・ヘレナの愛 ・ゼマーネク、彼がヘレナを容易に手放すこと ・演奏の終わり、心臓発作 この小説で美しいのは、そうした「冗談」を前にした登場人物のあきらめと疲れた笑いだと思う。

  • 有沢翔治@文芸同人誌配布中 さん

    『存在の耐えられない軽さ』で有名なミラン・クンデラ。些細な冗談を密告され、出世の道を絶たれた。そういう筋は普遍性があるんでしょうけど、政治的な雰囲気のする小説はやっぱり僕好みでないので、余り頭に入らなかったなぁ。

  • 人工知能 さん

    ミラン・クンデラの初期の長編。政治的なことなどに翻弄されつつ生きる1人の男を主に描いているが、語り手は何人かにわかれているのが特徴。クンデラ自身は「これはラブストーリーなんだ」と言っているのだが、この中には実に色々なテーマが内包されている。「贖罪(復讐さらには容赦)の課題を代行するのは忘却なのだ。だれ一人としてなされた不正の償いをする者はなく、すべての不正が忘れられてしまうのだ。」

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ミラン クンデラ

1929年チェコスロヴァキア生まれ。67年、小説『冗談』で注目されるが、68年のプラハの春以降、全著作が国内で発禁となる。75年にフランスに亡命。81年に同国の国籍を得る

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