ミシェル・ビュトール

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心変わり 岩波文庫

ミシェル・ビュトール

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003750612
ISBN 10 : 4003750616
フォーマット
出版社
発行年月
2005年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
清水徹 ,  
追加情報
:
15cm,482p

内容詳細

早朝、汽車に乗り込んだ「きみ」はローマに住む愛人とパリで同棲する決意をしていた。「きみ」の内面はローマを背景とした愛の歓びに彩られていたが、旅の疲労とともに…。一九五〇年代の文壇に二人称の語りで颯爽と登場したフランス小説。ルノードー賞受賞作。

【著者紹介】
ミシェル・ビュトール : 『心変わり』でルノードー賞受賞のフランスの作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    語られる対象が「きみ」と呼ばれて展開される、珍しい二人称小説。「きみ」はローマに住む愛人と住もうと思い、列車に乗り込むが、目的地が近づくにつれ、思いはめくるめく、変わっていく。列車に乗っている時間は一日ほどなのに思い出す思い出は数十年分という所が半日の描写に長い巻を重ねた『失われた時をもとめて』とは対照的である。そして思い出す思い出が、ローマに住む女の無知と無理解への失望、時々、見透かす様な嘲弄の言動を取っていると思わしき家族という所に見当違いな期待への失望から来る失望を淡々、且つ抉り出すように描写する。

  • マウリツィウス さん

    【時空様式停滞】フランス現代文学の黎明はこの領域に実体化した象徴詩とも呼べるがその変質化でもありそれぞれ異なる様相を呈するのは文学刷新への試みのバリエーションが錯綜視され明滅、誇大的意味は剥奪され新しい波は伝統を形式化して意図導入している。虚構性質言及に該当する架空語法の詳細はアバンチュールへと出かける。滑走通路を見出した語群集成は天空を轟きジョイス異次元を膨張させる提言だ。ポストモダンと一線を画す教養と智慧は円環と永遠、つまりボルヘス論を自覚意識化、紡がれた記述法は既に新時代の予期完成を果たす実験体論。

  • ミツ さん

    追悼を兼ねて。パリからローマへ向かう列車の旅、とりとめもなく去来する数多の回想と内省、それによって浮かび上がる《都市の中の都市》ローマの壮麗で美しい景観と美しい愛人との日々。“きみ”という二人称で語りかけられる一人の男の夢想が、とても静かで、そして緩やかに溶解してゆく一連の過程が精緻な叙述で描かれる。450ページの長さで事件らしい事件は起きず、退屈なことこの上ないが、なかなかどうして最後まで読み通せてしまうものである。ただただ長旅を終えたあとのあの疲労にも似た倦怠感だけがずっしりと残っている。

  • オザマチ さん

    長旅と疲労の中で、物事に対する考え方が徐々に移り変わっていく様が面白い。

  • マウリツィウス さん

    【《超絶技巧演奏》と《記述(エクリチュール)》】古典主義との対立理由を放棄したことでフランス現代文学は《独自体系》を確立する−『新約聖書』を起源史としたフランス文明史における「文学史」定義を復元させよう。両文明の和解を浸透させた「フランス現代思想」は「翻訳多言語性」を導き出している。つまり日本語訳出されることでの《多義文明性》すら継承拒絶に含めるも「古典主義」系譜を批判論証するロブ=グリエの遺産とは《未来性》−聖書史の紡いだ《古典フランス語》を束ねる訳文が彩られ語られる《記述言語》−ビュトールの《迷宮》。

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ミシェル・ビュトール

1926‐2016。フランスの小説家、詩人、批評家。フランス北部モン=ザン=バルールで生まれる。ヌーヴォー・ロマン(Nouveau Roman)の作家の旗手のひとりと目される。1956年、小説第二作『時間割』(L’emploi du temps)でフェネオン賞(le Prix F´en´eon)を受

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