CD 輸入盤

大地の歌 バーンスタイン&イスラエル・フィル、ルートヴィヒ、コロ

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
88697806222
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


マーラー:大地の歌
バーンスタイン&イスラエル・フィル、ルートヴィヒ、コロ


バーンスタイン2度目の『大地の歌』。一度目はバリトンとテノールでしたが、ここでは一般的なメゾ・ソプラノとテノールの組み合わせです。
 この録音はLP時代には4チャンネル仕様盤が広く出回って、演奏は最高ながら音質が少し残念と言われたものでしたが、このCDでは2チャンネルの鮮明な音質で楽しむことができます。
 セッション録音だけに、バーンスタイン指揮するイスラエル・フィルの強烈なドライヴ感も良く捉えられており、歌手の声もリアルな質感で再現されるのは嬉しい限り。
 クリスタ・ルートヴィヒもルネ・コロもこの作品のエキスパートであり、セッション録音だけでも、前者がクレンペラー盤カラヤン盤、後者がカラヤン盤とショルティ&シカゴ盤とリリースされており、それらすべてで高水準な歌唱を聴くことができるのはやはり驚異的です。
 中でもこのバーンスタイン盤は、指揮者の個性が色濃く投影された情感豊かなオーケストラ・サウンドが持ち味となっており、スタイリッシュで美しい歌唱との組み合わせが聴きものとなっています。当時のCBSの見通しの良い録音により、終楽章『告別』では、寂寥感漂う音響世界を味わえるのも魅力です。

【大地の歌】
壮大壮麗な『千人の交響曲』を完成させたマーラーが次に向かったのは、前作とはまったく異なる「異国趣味」の世界でした。
 きっかけは友人から贈られた一冊の詩集『中国の笛』。これはハンス・ベートゲが、ハンス・ハイルマンによるドイツ語訳『中国叙情詩集』から選んだ詩を編みなおしたドイツ語詩集で、そのハイルマンの『中国叙情詩集』そのものも、フランス語や英語に訳された漢詩が元ネタになっているものもあるという具合でした。
 さらに、ベートゲはそれらの漢詩の一部の「情景」を「人間」に置き換えるなどヨーロッパ的なわかりやすいドラマ性を持ち込んだりし、さらにマーラーはそういった複数の詩をつないでしまったり、最後には自分のテキストを追加したりした結果、元来の包括的な陰陽二元論的世界は、西欧的でシンプルな二元論の世界へと読み替えられ、原詩の世界とは遠くかけ離れてしまった面もあるようです。
 もっとも、当時の欧州で流行をみせていたシノワズリーやジャポニズムといったオリエンタリズムそのものが、概して対象とした文化の表層のみを模倣し、それをヨーロッパ的な嗜好で換骨奪胎したうえで受容し、楽しんでいたものであったことを考えれば、『大地の歌』に取り込まれた「中国の詩」「中国風な詩」「中国風な旋律やリズム」といった諸要素も、様々な「引用」をおこなってきたマーラーにとっては、作品創造のいちプロセスに過ぎなかったのかもしれません。
 しかし、実際のところ、この作品から感じられる東洋・西洋ないまぜになった独特の雰囲気、日常性の中に穏やかな達観が織り込まれたテキストの魅力にはやはり抗いがたいものがあり、マーラーとしてもその魅力をなんとか自身の音楽に盛り込みたかったのではないでしょうか。
 ともかく、この歌曲とも交響曲ともつかないマーラーの『大地の歌』が書かれたとき、まだマーラーは40代であり、メトロポリタン・オペラにも招かれ、翌年にはニューヨーク・フィルの指揮者となることも決まっており、新天地への期待に胸がふくらんでいる時期でもあったのです。(HMV)

【収録情報】
● マーラー:大地の歌

 クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
 ルネ・コロ(テノール)
 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

 録音時期:1972年5月18,20,23日
 録音場所:テル・アヴィヴ
 録音方式:ステレオ

収録曲   

  • 01. Das Lied Von Der Erde - Symphonie Fur Eine Alt Und Eine Tenorstimme Und Grosses Orchester
  • 02. 1. Das Trinklied Von Jammer Der Erde - Allegro Pesante
  • 03. 2. Der Einsame Im Herbst - Etwas Schleichend. Ermudet
  • 04. 3. Von Der Jugend - Behaglich Heiter
  • 05. 4. Von Der Schonheit - Comodo. Dolcissimo
  • 06. 5. Der Trunkene Im Fruhling - Allegro
  • 07. 6. Der Abschied - Schwer

ユーザーレビュー

総合評価

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「大地の歌」は交響曲か歌曲集か。近年交響...

投稿日:2017/07/16 (日)

「大地の歌」は交響曲か歌曲集か。近年交響曲と表記されないので、歌曲集よりに解釈されていると思うのだが、それならばまず歌手の出来が最優先されるべきだろう。ワルターのデッカ盤のようにいくらワルター/ウィーン・フィルが素晴らしくても歌手が駄目な演奏を高く評価するのはおかしい。このバーンスタイン2度目の「大地の歌」での2人の歌手は最上の一つ。若々しいコロのヤンチャな歌、ルートヴィヒの「告別」での格別の味わい、全く素晴らしい。バーンスタインの1回目でのキング、F=ディースカウをはるかに凌ぐ。かつてSQ4チャンネルで出たLPを持っていてイスラエル・フィルが随分粗く感じたのだがCDのリマスタリングで大改善、バーンスタイン入魂の唸り声とともに圧倒的な感銘を受ける。クレンペラーとともにベスト盤だと思うし、ジャケットのセンスも実にいい。

フォアグラ さん | 愛知県 | 不明

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昔4トラックテープで聴いていた頃は、ヒス...

投稿日:2011/06/29 (水)

昔4トラックテープで聴いていた頃は、ヒスノイズ等もあり、あまり感心しないものした。今回のDSDリマスタリングCDではヒスノイズは全く聞こえません。また音質も輪郭がハッキリしずいぶん鮮明になりました。だだ低弦の量感はウィーン・フィルとの録音のほうがベターだと思います。演奏は当時のバーンスタインらしく切れ味があります。クリスタ・ルートヴィヒはクレンペラー盤に引き続き名唱で感動します。

カズニン さん | 東京都 | 不明

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バーンスタインのこの録音を聴くのは久しぶ...

投稿日:2008/04/10 (木)

バーンスタインのこの録音を聴くのは久しぶりです。 オーケストラが生々しい音で聞こえてきます。もの凄く音が良くなっています。 それに、コロさん、ルートヴィッヒさんの歌唱 実に素晴らしいものですね。 この時期のバーンスタインらしい、生々しいマーラー、私はこういうマーラーが好きですね〜。「大地の歌」は本当にオーケストレーションが面白い曲ですが、普段は聞こえてこない音が色々と聞こえてきて、愉しい演奏でもありますよ。

Emmanuel Kent さん | 大阪 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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