マリオ・バルガス・リョサ

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アンデスのリトゥーマ

マリオ・バルガス・リョサ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000220712
ISBN 10 : 4000220713
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
追加情報
:
378p;20

内容詳細

苛烈な“人民革命”の嵐吹き荒れるペルー。テロリストの影に怯えながら、荒涼たるアンデス山中に駐屯する伍長リトゥーマと、助手トマスの目の前で、三人の男が消えた。彼らの身に何が起こったのか?壮絶な暴力、無表情なインディオたち、悪霊をあやつる“魔女”―さらに愛すべきトマスの恋愛劇までからめながら、戦慄の結末へと展開する物語は、読者をとらえて離さない。交錯する語りのなかに、古来の迷信と残酷な現実がまじり合う、ノーベル賞作家・バルガス=リョサの世界を堪能できる一作。

【著者紹介】
マリオ・バルガス=リョサ : 1936年ペルー生まれ。パリ滞在中に『ボスたち』(1959)でデビュー、『都会と犬ども』(1963)でビブリオテーカ・ブレーベ賞を受け、一躍注目を浴びる。セルバンテス賞など受賞多数、2010年にはノーベル文学賞を受賞した

木村榮一 : 1943年大阪生まれ。神戸市外国語大学名誉教授。現代スペイン文学・ラテンアメリカ文学紹介の第一人者として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    リョサは時としてグローバルな作家でもあるのだが、ここではリージョナルなペルー文学の作家に徹している。主人公はタイトルにもあるように、『緑の家』や『誰がパロミノ・モレーロを殺したか』などでお馴染みのリトゥーマ伍長。彼はペルー海岸部のピウラの出身なのだが、今回の物語はアンデスの山岳部が舞台だ。すなわち、そんなリトゥーマの眼を通して、現代ペルーの抱える様々な問題を客観的に描き出そうというのが本書の狙いだ。一方では山岳ゲリラ組織が跋扈し、その一方ではアプといった土着的な悪霊と、生贄の世界が共存するのがペルーだ。

  • キムチ27 さん

    木村さんの訳は読みやすい。とはいえ「自然災害など存在しない、全ては自分らを超える意思によって決まる」と考えるインディアは理解し難い。意思に従うしかないから「生贄を捧げる」文化を理解しなければならぬのが解る。リョサ作品ではレギュラー存在のリトゥーマ。風貌が見える描写がある〜目深にかぶった軍帽、高い頬骨と低い鼻、半ば閉じた小さくて黒い鋭い目―うん、解る!行方不明になった3人,いてもいなくてもいいような輩ばかり。山津波・地震・大量虐殺が当たり前の風土。大半の作業員は服装もまともだし、洗礼も受けている・・のに何故

  • Vakira さん

    この物語も「緑の家」と同じように、リトゥーマ伍長の現実の話の中に助手のトマシートの思い出話が交差する。最初は戸惑うがやがて慣れてしまい、普通に読めるようになる。リトゥーマ伍長は治安警備隊員で都会から山奥のアンデスの集落ナッコスに赴任。早速3名の行方不明者の捜索を行う。この山奥には反体制テロリストがおり、彼らに拉致されたのか?山の精霊の神隠しにあったのか?村人たちの裁判による処刑があったり、テロリストによる処刑があったり、山雪崩があったり、人間も自然も恐ろしい。

  • ペグ さん

    アンデス山中の因習やテロリストの存在を描く中、達観しつつも希望らしきものを捨てきれないリトゥーマと純真な恋心を吐露するトマシート。苛酷な風土の中で2人の会話はまるでオアシスのような救いを感じた一作。

  • りつこ さん

    無言のまま無情な殺戮を繰り返すテロリストと、何を聞いても虚ろな目をしたまま答えない鉱夫たち。価値観や基準がまるで違う世界に迷い混んでしまったリトゥーマの不安が読んでる側にもじんじん伝わってきてなんとも不穏なのだが、とりつかれたように語る助手トマスの恋物語が破滅的なのだがどこかユーモラスで和む。邪悪にも救い主にも見える酒場の夫婦がとても印象的だ。

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