マイケル・ゴーディン

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原爆投下とアメリカ人の核認識 通常兵器から「核」兵器へ

マイケル・ゴーディン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779119262
ISBN 10 : 477911926X
フォーマット
出版社
発行年月
2013年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20

内容詳細

「原爆」は破壊力の大きい通常兵器の延長…都市への無差別爆撃と同様の“衝撃戦略”の一環だった!原爆投下がすぐに戦争終結をもたらすとは、アメリカの戦争指導者は考えていなかったのだ。原爆投下は、ヒロシマ、ナガサキ以降のある面で創られた“神話”ではなく、投下に至る前の歴史解明にその本質が存在する。それは、核兵器認識に関する叙述が、原爆投下によって始まることが多いなかで、本書は原子爆弾/核兵器への認識を導きとして、日本の降伏を分岐点あるいは結節点として、第二次世界大戦終結前と後の世界を結びつけることによって核時代、冷戦、そして現代の核問題をさぐる。

目次 : 第1章 戦争の終結―問題の所在/ 第2章 衝撃戦略と原爆投下/ 第3章 原子爆弾―「特別な」兵器か「通常」兵器か/ 第4章 奇跡―B‐29の基地としてのテニアン島/ 第5章 原爆投下、ソ連参戦、日本降伏/ 第6章 革命的兵器になった原子爆弾/ 第7章 戦後世界における革命的兵器としての原子爆弾/ 補論 学術文献について

【著者紹介】
マイケル・D.ゴーディン : プリンストン大学教授(ローゼンガーティン近現代史教授)。科学史およびロシア史専攻。2001年にハーヴァード大学でPh.D.を取得後、2003年にプリンストン大学助教授、2007年に同準教授、2009年に同教授に就任。2011年にグーゲンハイム財団フェロー、2011年から2012年に全米人文科学基金特別研究員

林義勝 : 明治大学文学部教授。アメリカ史

藤田怜史 : 明治大学大学院文学研究科博士後期課程。アメリカ外交史

武井望 : 明治大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。アメリカ外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kan さん

    当時のアメリカは、原爆を特別な兵器として認識しておらず、化学兵器や生物兵器と似た認識だったという筆者の分析には、個人的には疑念が残る。アメリカの道義的責任を問う気持ちと、生理的嫌悪感からだろうか。現代のアメリカ人の核認識は、原爆で戦争終結を早めたという正統主義と、対ソ連へ優位に外交交渉を進める目的によるものとする修正主義、この2つの中道を行くポスト修正主義的見解が主流ならしい。あくまで第一に軍事コンテクストがあったと。私自身は不勉強で理解が追い付かない学術書だったため、もう少し勉強してから再読したい。

  • Mealla0v0 さん

    核兵器とは、他の兵器を「通常兵器」としてそれから区別される、「圧倒的な兵器」だと言われる。たしかにそうかもしれない。だが、本当にそうだろうか。本来このような比較は控えるべきだが、東京大空襲の死傷者は長崎の死傷者よりも多いのだ。その意味では、「圧倒性」を示せていない。だが、それでも核兵器が「特別な兵器」であるのは、まさに原爆投下によってなのである。それはこれを落としただけで手古摺っていた日本が降伏した、というアメリカの成功体験に基づくのだと。つまり、この無条件降伏が核兵器を「特別な兵器」として構築したのだ。

  • ともひろかただ さん

    「原子爆弾は戦時のアメリカ人に『特別な兵器』として認識されていたのか否か?」というのが本書の大きなテーマになるかと思います。そいでもって筆者の用意した答えは「否」。原爆は軍事的に通常兵器と同じプロセスで使用され、その後日本の降伏によって2発しか使われなかったことになり、それ故に神格化され特別な兵器として認識されるようになった…、つまり「特別な結果をもたらした後に初めて特別な兵器とみなされるようになった」という論で、うーむこう書くとトートロジー。どっしりした学術書ですが「解説」がしっかりしていて、助かります

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