フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠

マイケルモス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784822250096
ISBN 10 : 4822250091
フォーマット
出版社
発行年月
2014年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
523p;19

内容詳細

1999年、ミネアポリスの超高級ホテルに米国を代表する加工食品大手の首脳が極秘で会合を開いた。コカ・コーラ、ネスレ、ナビスコ、クラフト、ゼネラル・ミルズ。
会合の目的は、「肥満や生活習慣病の急増と加工食品」だった。砂糖、塩、油がたっぷりの加工食品が原因になっていることはあきらかで、今のうちに手を打たないと
集団訴訟のターゲットになりかねない……。
しかし、発言力の大きいゼネラル・ミルズCEOの「自分たちにそこまでの責任はない」という演説で場の空気は一変、食品業界が行動を起こすことにはつながらなかった。
それ以来、加工食品大手は、コストメリットと利益至上主義を前面に押し出し、いかに消費者をひっかけることができるかに、しのぎを削るようになっている。
その鍵となるのは、塩分、糖分、脂肪分の3つ。大手食品会社は、一流の化学者を大量に動員して、この安くて強力な成分の組み合わせで、人が快感を感じる「至福ポイント」を
刺激する食品を生みだしてきた。
表面上は、「ヘルシー」「ローカロリー」を謳いながら、健康を度外視して売れる商品を作り続けなければならない食品企業の実態と内幕を、ピュリッツァー賞受賞記者ならではの
きめ細かい調査取材によって暴くとともに、加工食品の罠からどのように身を守れば良いかを消費者に説く。
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー1位

出版社からのコメント
かつて日本で「やめられない、とまらない」というキャッチコピーで、一世を風靡したスナック菓子がありましたが、
加工食品の世界企業はいま、消費者が自社の食品を買い続けるように、さまざまな“トラップ"を製品に仕掛けています。

私は、本書執筆のための調査中に、機密扱いのさまざまな業界記録を入手した。
そこには、食品メーカーが綿密な計算のうえでこれらの原材料を使いこなしている様子がありありと示されていた。
たとえば、「飲みたい! 」という気持ちを起こさせる新しい清涼飲料を開発するには、「至福ポイント」を見つけ出せばよい。
糖分や塩分や脂肪分の配合量がある値にぴたりと一致していると消費者が大喜びするというポイントがあり、
業界内部の人々はこれを至福ポイントと呼んでいる。
(本書プロローグより)

至福ポイントはその一例です。
本書は、巨大食品企業が売り上げをのばすために行っている驚くべき製品開発やマーケティングの実態と、
ライバルとの激しい競争や株価対策などで健康的な製品を出したくても出せないジレンマを
当事者への徹底的な取材と内部資料により、解き明かした迫力あるノンフィクションです。
健康に関心のある消費者、小さなお子さんがいらっしゃる方、食品業界の方や、
マーケティングに関心のあるビジネスパーソンには必須の内容です。


著者
マイケル モス
ニューヨーク・タイムズの敏腕記者。2010年に食肉汚染の調査報道でピューリッツァー賞を受賞。2006年にもイラク戦争の報道で、ピューリッツァー賞の最終候補になった。
ウォールストリート・ジャーナル、ニューヨーク・ニュースデイ、アトランタ・ジャーナルコンスティチューションなどを経て2000年より現職。

本間 徳子
国立豊田工業高等専門学校情報工学科卒業。医療機器メーカーで翻訳業務などを担当した後、フリーランスの医学翻訳者に。
主な翻訳書に、『生物時計はなぜリズムを刻むのか』(日経BP社、ラッセル・フォスター、レオン・クライツマン)、『神と悪魔の薬サリドマイド』(日経BP社、トレント・ステフェン、ロック・ブリンナー)がある。

【著者紹介】
マイケルモス : 『ニューヨーク・タイムズ』記者。カリフォルニア州ユーレカ生まれ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ニューヨーク・ニュースデイ』などを経て現職。2010年に食肉汚染の調査報道でピュリッツァー賞を受ける。1999年と2006年にも同賞のファイナリストとなった。コロンビア大学大学院でジャーナリズム学准教授なども務める。ブルックリン在住

本間徳子 : 国立豊田工業高等専門学校情報工学科卒業。医療機器メーカーで翻訳業務などを担当した後、フリーランスの医学翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    やはりアメリカは食に関しては本当にジャンクフード的なものが多いのかもしれません。ここに書かれていることは日本人にとってはかなり注意を喚起されていることなのであまり目新しいということではなさそうです。糖分、脂肪分、塩分という順序で書かれており、かなり大変だということですね。また中国でもかなり太っている人が増えてきているということでしょうが、食文化やマスコミの影響分析も必要では、と思われます。

  • yamaneko* さん

    アメリカでの加工食品企業の変遷を知って驚いた。糖分には、徹底的に研究が重ねられた“至福ポイント”があって、食べ出したら止まらない。脂肪分にはそうした限界がないらしい。マーケティングと合成食品の虜になった国民の肥満人口は増えるばかり。もうアメリカだけの問題ではないところが怖いです。

  • ばりぼー さん

    刺激的なタイトルですが、原題は「SOLT,SUGAR,FAT」。加工食品に含まれる塩分・糖分・脂肪分は、食品業界が理論的な研究を積み重ねて使い方をコントロールしている成分であり、「至福ポイント」と呼ばれる理想的な配合量を綿密に計算して商品開発を行なっている。「モネル化学感覚研究所」の運営予算の半分はペプシコ、コカ・コーラ、ネスレ、フィリップモリスといった大手食品産業とタバコメーカーが提供、研究内容を独占的に閲覧できる権利もあり、それは世間に公表される3年も前だ…全ては巧妙に操られていました。

  • Willie the Wildcat さん

    戦略と策略。企業理念と現実の指標。相反する目標へのバランス。結局、企業としての社会性と、経営者の社会性に左右されるのかもしれない。ピルズベリー社の元重役が、真の問題点を指摘している気がする。無論、国民1人1人の選択であるのも事実だが、”本質的な”食の安心を如何に政官財が築くか。著者の緻密な取材に基づく数値等に、時に冷や汗。マスコミに左右されることなく、自分なりの判断基準を大切にしたい。とはいえ、ジャンクの誘惑って本当に強いんだよなぁ・・・。(汗)

  • 壱萬弐仟縁 さん

    ‘13年初出。ネスレの科学者は脂肪分吸収率と口当たりを変化させようと、脂肪粒子の分布と形状について試行錯誤している。塩のカーギルでは、科学者が塩の敬譲の改変に取り組んでいる(25頁)。ネスレは減量のカリスマジェニー・クレイグのプログラムを販売、大成功した(57頁)。ハーバード大栄養学教授、タフツ大学長ジーン・メイヤーは貧困と空腹の研究で知られた。ニクソン時代に低所得者の食品割引券制度、低所得世帯の子どもに学校給食拡充制度を導入するも、肥満が文明病となると業界は彼を脅威と見なした(123頁)。

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マイケルモス

『ニューヨーク・タイムズ』記者。カリフォルニア州ユーレカ生まれ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ニューヨーク・ニュースデイ』などを経て現職。2010年に食肉汚染の調査報道でピュリッツァー賞を受ける。1999年と2006年にも同賞のファイナリストとなった。コロンビア大学大学院でジャーナリズム学准

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