『マショー・トランスクリプション』　ヒリヤード・アンサンブル、シュトロッセ、Ｊ．デーラー、カントレッギ

ハインツ・ホリガー：マショー・トランスクリプション
歌手４人と３つのヴィオラのためのユニークな編曲版

10年を越える年月をかけて、ハインツ・ホリガーが創り上げた『マショー・トランスクリプション』は、14世紀に生きたギョーム・ド・マショーの複雑で神秘的な音楽を、３つのヴィオラ、４人の歌手、もしくはその両方が演奏するというものです。この試みは極めて有意義なものであり、半音階的な主題をヴィオラで演奏することで、この時代の音楽がどれほど先進的なものであったかを（現代においても）再認識することになるのです。ホリガーは2001年にマショーの作品をヴィオラ用に編曲してから、このユニークな世界に魅せられ、様々な試みを施しつつ編曲法を拡大してきたと語っており、原曲を忠実に移し替えたもの、自由な即興を加えたものなど、原曲のテクスチャーを残しながらも、ホリガー独自の音も聴きとれるものとなっています。
　惜しまれつつ解散したヒリヤード・アンサンブルの比類なき演奏です。（ユニバーサルＩＭＳ）

【収録情報】
マショー／ホリガー編（4人の歌手と3つのヴィオラのための）：
● バラード IV（Biaute qui toutes autre pere）
● バラード IV（3つのヴァイオラのための）
● バラード XXVI（Donnez, Seigneur）
● バラード XXXVI（3つのヴァイオラのための）
● 二重ホケット（ダヴィデのホケトゥス）
● 二重ホケット（ダヴィデのホケトゥスの後に）
● レイ VII（4人の歌手のための）
● 3声のインヴェンティオと、3つのヴァイオラのための Plor-/Prol-/Oratio
● 哀歌（「運命の癒薬」による）と、4人歌手と3つのヴィオラのためのエピローグ

　ヒリヤード・アンサンブル
　ジュヌヴィエーヴ・シュトロッセ（ヴィオラ）
　イェルク・デーラー（ヴィオラ）
　ミュリエル・カントレッギ（ヴィオラ）

　録音時期：2010年11月
　録音場所：チューリッヒ、DRSスタジオ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）