マタイ受難曲　パルクマン＆ベルリン放送合唱団

20世紀ドイツの作曲家、
エルンスト・ペッピングによるマタイ受難曲

エルンスト・ペッピング[1901-1981]は主にプロテスタント教会音楽の分野で活躍したドイツの作曲家。フルトヴェングラーやベームが交響曲を初演するなど、かつては高く評価されていましたが、現在は忘れられた作曲家となってしまっています。
　ペッピングの音楽は、厳格なポリフォニーが印象的なもので、テクストによって音楽が規定される手法を用い、厳密に設計された大規模な形式を作り上げました。
　このア・カペラによる『マタイ受難曲』は、バッハの『マタイ受難曲』を念頭に置いて書かれたということで、二群の合唱を用いたポリフォニックなテクスチュアは、対位法音楽における彼の類稀なる才能を感じさせ、さらにイマジネーション豊かなマドリガーレ様式との結びつきも意識させる仕上がりが秀逸なものとなっています。
　演奏は、1991年にデンマーク国立合唱団とこの曲をシャンドスに録音していたスウェーデンの指揮者ステファン・パルクマンの指揮によるもので、16年ぶりの今回の録音では、ベルリン放送合唱団が歌っています。

・ペッピング：マタイ受難曲
　第１部
　　ユダの裏切り
　　最後の晩餐
　　イエスとペテロ
　　ゲッセマネ
　　逮捕
　第２部
　　高位の司祭の前のイエス
　　ペテロの否認
　　ユダの死
　　ピラトの前のイエス
　　人々の前のイエス
　　イエスと兵士
　　ゴルゴタ　

　ベルリン放送合唱団
　ステファン・パルクマン（指揮）

　録音：2007年11月20-23日
　SACD Hybrid
　CD STEREO/ SACD STEREO