ベリオ、 ルチアーノ(1925-2003)

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CD 輸入盤

セクエンツァ1〜13 アンサンブル・アンテルコンタンポラン(2CD)

ベリオ、 ルチアーノ(1925-2003)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4779565
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

レギュラー盤ジャケット画像 ルチアーノ・ベリオ:『セクエンツァ』
アンサンブル・アンテルコンタンポランの演奏
ベリオ自身の監修による名盤!
3枚組が2枚組になって大幅低価格化で復活!


1994〜1997年デジタル録音。20世紀イタリアを代表する作曲家のひとり、ルチアーノ・ベリオ[1925-2003]のライフワークとしても知られる『セクエンツァ』は、30年以上をかけて取り組まれた演奏技巧の見本市ともいえる作品群です。
 楽器の奏法の限界を超えようとして、多彩をきわめた特殊奏法、記譜法上の革新などさまざまなアイデアを盛り込み、結果としてベリオの技法の集大成というにふさわしい傑作に仕上がったこの『セクエンツァ』を、ベリオ監修のもと、現代音楽専門家集団で高度な演奏能力を持つ「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」がとりあげて注目を集めたのがこの演奏。
 楽器の奏法探求が主眼の『セクエンツァ』ではありますが、中に1曲だけ女声の為の作品があります。この「セクエンツァ第3」は、ベリオ夫人のキャシー・バーベリアンのために書かれた抽象的な音楽劇といった趣の音楽で、声を楽器のように使った面白い作品に仕上がっています。ここでは現代のバーベリアンとも称えられるルイーザ・カステラーニが表現力豊かな歌唱を聴かせています。
 また、カステラーニのほかにも、クラリネットの大御所アラン・ダミアンや、超絶技巧ギタリストのエリオット・フィスク、クセナキスに信頼も篤かったトロンボーンのベニー・スルチンなど、現代音楽界では有名なソリストが参加しているのも注目です。
 ちなみにこのセット、1998年のレギュラー盤(右の画像)発売時は、当時の時間制約の問題から3枚組になっていましたが、今回、「DG2CDシリーズ」に組み込まれるにあたってCD2枚に157分近く収録、単価だけでなく枚数も減らし、大幅にプライスダウンしているのも嬉しいところです。

【収録情報】
CD1
ベリオ:
・セクエンツァ1(1958 フルートのための)[06:01]
 ソフィー・シェリエ

・セクエンツァ3(1966 女声のための)[08:16]
 ルイーザ・カステラーニ

・セクエンツァ4(1966 ピアノのための)[11:04]
 フロラン・ボファール

・セクエンツァ5(1965 トロンボーンのための)[06:58]
 ベニー・スルチン

・セクエンツァ6(1967 ヴィオラのための)[12:13]
 クリストフ・デジャルダン

・セクエンツァ7(1969 オーボエのための)[06:54]
 ラースロー・ハダディ

・セクエンツァ8(1976 ヴァイオリンのための)[12:57]
 ジャンヌ=マリー・コンケール

・セクエンツァ9a(1980 クラリネットのための)[13:33]
 アラン・ダミアン

CD2
・セクエンツァ2(1963 ハープのための)[08:18]
 フレデリク・カンブルラン

・セクエンツァ10(1984 C管トランペットとピアノの共鳴のための)[14:03]
 ガブリエーレ・カッソーネ

・セクエンツァ11(1988 ギターのための)[15:19]
 エリオット・フィスク

・セクエンツァ12(1995 ファゴットのための)[18:31]
 パスカル・ガロワ

・セクエンツァ13(1995 アコーディオンのための)『シャンソン』[08:15]
 テオドーロ・アンゼロッティ

・セクエンツァ9b(1981 アルト・サクソフォンのための) [14:19]
 クリスチャン・ヴィルト

 アンサンブル・アンテルコンタンポラン

 録音時期:1994年10月〜1997年7月
 録音場所:パリ、IRCAMスタジオ
 録音方式:デジタル(セッション)

【ルチアーノ・ベリオ[1925-2003]】
ベリオの名前は『シンフォニア』(1968)と『セクエンツァ』(1958)によって広く知られています。前者でのマーラーの『復活』をメインにした数々の有名作の引用に基づくコラージュ技法の面白さは無類であり、インパクトの強さにもすごいものがありました。また、後者での多彩をきわめた奏法、記譜法上の革新などさまざまなアイデアの数々は、ベリオの作曲技法の集大成というにふさわしいものとなっています。
 ベリオは1925年、イタリア、インペリア県オネーリャの音楽家の家庭に誕生。祖父と父はともにオルガン奏者で作曲家であり、音楽の手ほどきも最初は彼らから受けています。
 12歳のとき、ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』にインスパイアされたピアノ曲を書いたといわれるベリオですが、パルチザンとして活動していた19歳のとき、銃の暴発事故で右手を負傷し、ピアニストへの道を断念。
 そのため本格的に作曲家を志すようになり、第二次世界大戦後、ミラノのヴェルディ音楽院でゲディーニに作曲を、ジュリーニに指揮を師事。その後、アメリカに渡り、タングルウッドでイタリア出身の作曲家ダラピッコラに12音技法を学んでいます。
 1955年、友人の作曲家ブルーノ・マデルナとともにミラノに電子音楽スタジオを設立。最初は電子音楽の作曲家として認められ、1974年から80年にはブーレーズが設立したIRCAMの電子音響部門の責任者を務めてもいました。
 録音した音を使ってコラージュ的に作品を仕上げる手法、“ミュジック・コンクレート”を電子的な合成音と融合させようというベリオの試みは、すぐれたテープ音楽作品『テーマ/ジョイス賛』(1958)や『ヴィザージュ』(1961)に結実。両作品とも、「歌唱は知性が90パーセント、声が10パーセント」と力説するアルメニア系アメリカ人メゾ・ソプラノ歌手、キャシー・バーベリアンの歌を前面に押し出したものでした。
 ベリオとバーベリアンは、1950年、ミラノのヴェルディ音楽院で出会って間もなく結婚、緊密な共同作業によって声の可能性を追求する作品をつくっていきます。
 バーベリアンは並外れた才能と感受性をもった歌手で、ベリオは彼女のために『サークルズ』、『リサイタルI』、『セクエンツァIII』などといった作品を作曲。彼女が1983年の3月6日に亡くなったときには『キャシー・バーベリアンのためのレクイエム』を捧げています。

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Luciano Berio - Sequenza I for flute (1958)
  • 02. Luciano Berio - Sequenza III for female voice
  • 03. Luciano Berio - Sequenza IV for Piano
  • 04. Luciano Berio - Sequenza V for trombone (1965)
  • 05. Luciano Berio - Sequenza VI for viola (1967)
  • 06. Luciano Berio - Sequenza VII for Oboe
  • 07. Luciano Berio - Sequenza VIII for violin (1976)
  • 08. Luciano Berio - Sequenza IX for clarinet (1980)

ディスク   2

  • 01. Luciano Berio - Sequenza II for harp (1963)
  • 02. Luciano Berio - Sequenza X per tromba in do (e risonanze di pianoforte)
  • 03. Luciano Berio - Sequenza XI for guitar
  • 04. Luciano Berio - Sequenza XII for bassoon (1995)
  • 05. Luciano Berio - Sequenza XIII for accordion "Chanson" (1995)
  • 06. Luciano Berio - Sequenza IX b for alto saxophone (1981)

ユーザーレビュー

総合評価

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一曲一曲、バラエティーに富んでいて、聞い...

投稿日:2013/06/19 (水)

一曲一曲、バラエティーに富んでいて、聞いててとても面白い。僕は楽器の演奏方法は良く知らないのですが、それでも凄い技法が必要な曲だと分かります! ただ、楽器の演奏技術を知ってる人は、凄いと思うでしょうが、全ての曲そのものがそれぞれ面白いので、演奏技術を知らなくても、面白い音楽として十分楽しめると思います。そもそも、演奏技術を知ってる人しか楽しめないような曲は名曲とは呼べないと思うのですが、この曲群はそうでは無いと思うので、このアルバムは名盤と呼べるのではないでしょうか!!

ひ〜ちゃん さん | 東京都 | 不明

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 楽器や人の声からこうもたくさんの音や音...

投稿日:2013/06/08 (土)

 楽器や人の声からこうもたくさんの音や音に似たものがでるのかと感心させられるCDだと思う。「曲」と呼んでいいのか「楽器の奏法カタログ」と呼んだらいいのか分からないが、持っていて損はないかなといった感じ。      私はこのCDを全て通して聴くことがなかなかできないため、i-Podなどで「○○協奏曲」の前に「○○のためのセクエンツァ」を置いたりしているのがもっぱらの聴き方。最近のベルリン・フィルでもセクエンツァをプログラムに置いたりして面白い効果をあげているし、聴き方の一つとして提案してみたい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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オリジナルのCDには奏者の顔写真が出ていて...

投稿日:2011/12/24 (土)

オリジナルのCDには奏者の顔写真が出ていて、いかにも奏法マニア という感じの顔が笑えます。演奏も凄いの一言です。 でも音楽としてはあくまで演奏者向けで、一般向けではないでしょう。

フルシチョフ さん | 東京都 | 不明

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