CD 輸入盤

水上の音楽&王宮の花火の音楽/コンセール・スピリチュエル、ニケ(指揮)

ヘンデル(1685-1759)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
GCD921606
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Spain
フォーマット
:
CD

商品説明

採算度外視!
ピリオド奏者100人マンモス大集結!
初演当時の楽器まで再現!ケタはずれのスケール!

ヘンデル:水上の音楽&王宮の花火の音楽 ── 初の歴史的演奏/コンセール・スピリチュエル、エルヴェ・ニケ(指揮)

かつて黄金期といわれた1950〜60年代には、今や伝説となった辣腕レコード・プロデューサーたちが、準備に途方もない時間をかけ、とびきりのキャストを集め、贅を尽くしたレコーディングをおこなわれ、その結果として、ショルティの《リング》やシュワルツコップ&カラヤンの《薔薇の騎士》といった、今日までスタンダードとして語り継がれる歴史的な名盤が続々生み出されていたのは周知の事実。
 やがてCD時代が到来し、その先の新たなフォーマットまで形が見えるようになった現在ですが、テクノロジーの発展とは裏腹に、採算性が重要視されるようになったのは、ことレコーディングだけに限った話ではないとはいえ、つらい時代になったという感慨を抱かせるに十分なものがあります。
 しかし、そんな時代でも、突然こんな採算を度外視したような、とてつもないCDが現れるからマイナー・レーベルは面白いです。

 このヘンデルの録音は、コンセール・スピリチュエル結成15周年を記念して2002年9月に行われたもので、会場はヘレヴェッヘなどでもすでにおなじみの、フランス最高の響きと称えられているホールでもあるメッツのアーセナル。
 今回、この録音のためにニケが構想に要した時間はなんと5年と伝えられています。

 今から20年ほど前、CD時代の訪れの少し前から起きた古楽復権の一大ムーヴメントは、この名作2曲にも様々な解釈の可能性を示してきましたが、その間、また古楽の研究も大いに進歩しています。
 それを演奏に反映させない手はないと考えたエルヴェ・ニケは、「当時の楽器と、その奏法を忠実に踏まえる」という、いわばピリオド・オーケストラの原点ともいうべきことを一から検証し直しました。
 その結果「初の歴史的ヴァージョン」と銘打たれるにふさわしい、とてつもないディスクが誕生したのです。

 100人の奏者によるオーケストラを当代一流のピリオド奏者で固めるというのも、各人のスケジュール調整などを考えれば気の遠くなるような話ですが、今回の徹底的なこだわりはそれだけに留まりません。

 まず、初演の記録を子細に検証し直し、ホルンやトランペットの奏法が根本から見直されたのです。その結果、これまでのピリオド・オーケストラとはまったく違ったハーモニーを獲得することとなりました。
 オーボエやバスーンに至っては、それにピタリと合わせるため、特注で制作された楽器を38人全員(オーボエ24、バスーン12、コントラバスーン2)が用いています。

 1960年代から始まった古楽の復興の過程で、金管楽器はバロック時代のオリジナルの形態と、モダン楽器の機能を折衷したものが用いられるようになってしまいました。ホルンもトランペットもモダン楽器と同じようなマウスピースで吹ける上に、トランペットに至っては管体に指穴を設けて自然倍音列の音程を矯正するのが一般的。これによって吹奏は今日的尺度での確実性を増したかもしれませんが、楽器本来の性格はかなり歪められてしまったといっても過言ではないでしょう。
 しかし、ここ数年の楽器や奏法の研究により、オリジナルのデザインのマウスピースや管体の設計をきちんと踏まえれば、指穴を設けたり、後の時代の技法であるハンド・ストップを用いたりしなくても演奏は十分に可能だという道が開けつつあります。

 実際、ここでピエール=イヴ・マドゥフ率いるホルン・セクションの9人は、自然倍音列によって得られる音程を「ハンド・ストップ」によって(平均律的に)修正せずに演奏していますし、ジャン=フランソワ・マドゥフが率いるトランペット・セクションの9人もナチュラル・トランペットを手にして、ミーン・トーン(三度が純正な調律法)の和音を響かせているのです。
 これら金管楽器はすべて、前述のオリジナル性に配慮して特注されたもので、その意味でも、ここで聴ける響きが、バロック時代の金管楽器が有していたオーセンティックなサウンドに関する新たな指標ともいうべきものであることは明らかです。

 これら金管楽器と完全に等しい音律で設計されたオーボエを使用するため、オリヴィエ・コットゥが新たに制作した楽器を24人のオーボエ奏者が手にしています。
 コットゥはロンドンの高名な製作者、トーマス・ステインズビーJr.によるオーボエに基づいたレプリカを製作していますが、これは「王宮の花火」と同時代に作られた、典型的な特徴を有するモデルとのこと。
 バスーンは当時のフランスとドイツの両方の楽器を踏まえた設計で、その点ではステインズビーと同様のキャラクターを持つと言われています。

 ロンドンでジョージU世の寵愛を受け、八面六臂の活躍をしたヘンデルらしい、破天荒なスケールの音楽が250有余年の時を経て、綿密な考証の下、遂に完全復活するのです!



ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685−1759):
《水上の音楽》組曲第1番ヘ長調HWV.348
《水上の音楽》組曲第2番ニ長調HWV.349
《水上の音楽》組曲第3番ト長調HWV.350
《王宮の花火の音楽》HWV.351

エルヴェ・ニケ(指揮)、コンセール・スピリチュエル

収録曲   

Haendel / Water Music & Fireworks

  • 01. Water Music. Suite T
  • 02. Water Music. Suite T
  • 03. Water Music. Suite T
  • 04. Water Music. Suite T
  • 05. Water Music. Suite T
  • 06. Water Music. Suite T
  • 07. Water Music. Suite T
  • 08. Water Music. Suite T
  • 09. Water Music. Suite T
  • 10. Water Music. Suite U
  • 11. Water Music. Suite U
  • 12. Water Music. Suite U
  • 13. Water Music. Suite U
  • 14. Water Music. Suite U
  • 15. Water Music. Suite V
  • 16. Water Music. Suite V
  • 17. Water Music. Suite V
  • 18. Water Music. Suite V
  • 19. Music For The Royal Fireworks
  • 20. Music For The Royal Fireworks
  • 21. Music For The Royal Fireworks
  • 22. Music For The Royal Fireworks
  • 23. Music For The Royal Fireworks
  • 24. Music For The Royal Fireworks

総合評価

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あのyou tubeでビックリの演奏のCD版だ。...

投稿日:2021/02/28 (日)

あのyou tubeでビックリの演奏のCD版だ。最初、知人から教えてもらってyou tubeで、この演奏を視聴したときはビックリ仰天だった。ヘンデルのあの「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」が、実にアグレッシブというか超刺激的な演奏を展開していた。初めてyou tubeを見たときから1〜2年経過してようやく演奏団体を突き止め、CDを入手することができた。古楽器研究を極めるとここまでくるのかという演奏。

snk さん | 北海道 | 不明

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SACD盤と通常CD盤の両方を買ってみたのだが...

投稿日:2018/02/27 (火)

SACD盤と通常CD盤の両方を買ってみたのだが、期待したほどの違いはなかった。ピリオド系の演奏はもともと中音域が痩せて聞こえるため、SACDのメリットが十分に活かされない傾向がある。そういう楽器を使って録音しているため仕方ないともいえるが、この音源に関してはCDで十分だと思われる。

ROYCE さん | 神奈川県 | 不明

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バロックやそれ以前の音楽に苦手意識のある...

投稿日:2015/05/02 (土)

バロックやそれ以前の音楽に苦手意識のある私でさえ聴き入った演奏です。「王宮の花火の音楽」など、これほど豪快な音楽だったのかと思い直すほどです。魅力の源泉は二ケ氏と古楽にあります。

テリーヌ さん | 大阪府 | 不明

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