交響曲第７番、第８番　ヤノフスキ＆ベルリン放送交響楽団

ヘルダーリン、シェイクスピアからのインスピレーション！
ヘンツェの交響曲第７番、第８番
ヤノフスキ＆ベルリン放送響

現代作曲界の重鎮ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ[1926- ]は、伝統的な様式と前衛的な手法を巧みに融合、オペラやバレエ、映画音楽といった劇場音楽を得意とし、20世紀作品ながら広範な聴衆を獲得したことで知られています。
　ヘンツェは器楽の分野での創作意欲も旺盛であり、かつての王道ジャンル「交響曲」についても、1947年の第1番から、2000年に完成した第10番まで、すでに10作品が書かれており、それぞれ録音もおこなわれています。ちなみに第1番から第5番、及び第7番の6曲はドイツ語のSinfonieで表記され、第6番及び、第8番から第10番の4曲はイタリア語でSinfoniaと表記されています。
　ヘルダーリン由来の交響曲第7番と、シェイクスピア『真夏の夜の夢』由来の交響曲第8番という文学インスピレーション系交響曲の組み合わせは、関連プログラムとしても実に魅力的。第7番はラトル盤が廃盤で、カンブルラン盤しかなく、第8番はまだシュテンツ盤だけなので、今回のヤノフスキ＆ベルリン放送響盤の登場は歓迎されるところです。

ヘンツェ：
・交響曲第7番
　第1楽章：ダンス
　第2楽章：静かに、動いて
　第3楽章：絶え間なく動いて
　第4楽章：静かに、控えめに
・交響曲第8番
　第1楽章：アレグロ
　第2楽章：アレグラメンテ・コン・コモド・テネレッツァ・エ・バッラビリタ
　第3楽章：アダージョ
　ベルリン放送交響楽団
　マレク・ヤノフスキ（指揮）

　録音時期：2006年11月15−17日（第7番）、2007年2月7−9日（第8番）
　録音場所：イエス・キリスト教会、ベルリン